【図解】TradingViewでバックテスト(ストラテジーテスター)を行う方法|期間の設定・検証・最適化まで
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「TradingViewのバックテストの方法を知りたい!」
「バックテストの結果の見方や検証の方法を教えて。」
「そもそもTradingViewのバックテストにはどんな特徴があるの?」
これらの疑問を解決し、勝てるストラテジーへと最適化する方法まで解説します。
【この記事で分かること】
- バックテストする対象のストラテジーについて
- ストラテジーのバックテストと結果の検証法
- 勝てるストラテジーへと最適化する方法
TradingViewのストラテジーは、各々ロジックの説明書が付いていて安心です。さっそく最適化をしたい方は「バックテストの方法」から読み進めてください。
目次
- 無料で最強チャートツールを手に入れよう
- 最強のテクニカル分析は?
- TradingView(トレーディングビュー)のバックテストは内蔵のストラテジーを検証する機能
- TradingView(トレーディングビュー)のバックテスト 3つの特徴
- TradingView(トレーディングビュー)のバックテストの方法
- 他のトレーダーと差をつけるためのツールを紹介!
- TradingView(トレーディングビュー)のバックテスト結果の見方と検証方法
- TradingView(トレーディングビュー)のバックテストの注意点
- 無料で最強のチャートツールを手に入れよう
- TradingView(トレーディングビュー)の優れたストラテジーの選び方
- TradingView(トレーディングビュー)のバックテストで稼げるストラテジーを探そう!
最強のテクニカル分析は?
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TradingView(トレーディングビュー)のバックテストは内蔵のストラテジーを検証する機能
TradingViewのバックテストとは、内蔵されているストラテジーの成績を検証する機能です。
ストラテジーは、プライスアクションやインジケーターによる売買シグナルを自動でチャートに明示します。
TradingViewは20個以上のストラテジーを内蔵し、無料プランでほぼ制限なく使うことができます。
インサイドバーを起点にしたトレンドフォローや長・短移動平均線のクロスからの順張り、RSIの逆張りなど、主要なトレード手法がストラテジー化されています。
TradingViewのバックテストは、勝てるストラテジーの発見や最適化による稼げるストラテジーの開発に使えます。
TradingView(トレーディングビュー)のバックテスト 3つの特徴
TradingViewのバックテストについて、注目の特徴を3つご紹介します。
- 無料で20個以上のストラテジーが使える
- FX・株・暗号資産など多彩な金融商品が対象
- 専門知識やプログラミングが必要ない
1つずつ詳細を見ていきましょう。
特徴①:無料で20個以上のストラテジーが使える
まず初めに、無料で20個以上のストラテジーが使えることです。ストラテジーの種類は大きく3つに分けられます。
- トレンド系インジケーターを用いたストラテジー
- オシレーター系インジケーターを用いたストラテジー
- プライスアクションを用いたストラテジー
TradingViewには、順張り・逆張り・レンジのトレード手法に適したストラテジーが用意されています。
パラメータを自由に変更でき、トレード対象の銘柄や今の相場で勝ちやすいストラテジーに進化させられます。
特徴②:FX・株・暗号資産など多彩な金融商品が対象
TradingViewは、FX・株・貴金属・エネルギー・暗号資産など、世界の金融市場で取り引きされている商品をチャート表示できます。
1度チャートに表示したストラテジーは異なる銘柄に自動反映され、設定を変更するなどの手間がかかりません。
ドル円にボリンジャーバンドをベースにしたストラテジーを適用し、同じチャートで日経225に切り替えるとストラテジーも自動で反映されます。
さらにはバックテストも同時に行われ、パフォーマンスを自動算出します。
TradingViewの多彩な金融商品において、バックテストからパフォーマンスの算出まで自動化されている点に注目です。
特徴③:専門知識やプログラミングが必要ない
TradingViewで基本的なバックテストをするために、専門知識やプログラミングは一切必要ありません。
チャートに適用した時点で、バックグラウンドでバックテストが行われます。
その一方、Pineスクリプト※で売買の条件などのコードを書いて、自分だけのストラテジーを作成することも可能です。※TradingView専用のプログラミング言語
TradingViewのバックテストには、トレード初心者から上級者のニーズを満たす機能が搭載されています。
TradingView(トレーディングビュー)のバックテストの方法
TradingViewのバックテストの方法は3つのステップに分かれています。
- ストラテジーテスターでシミュレーション
- パフォーマンスの検証
- パラメータを変えて最適化
TradingViewではバックテストする機能・ツールを「ストラテジーテスター」と呼びます。
ステップ①:ストラテジーテスターでシミュレーション
具体例として、ボリンジャーバンドストラテジー(BB Strategy)でシミュレーションします。
ボリンジャーバンドストラテジーとは:±2σをベースに売買シグナルを示すストラテジー
まずはチャートに適用する方法です。インジケーター(①)をクリックし、テクニカル(②)を選び、ストラテジー(③)をクリックします。
表示されたストラテジー一覧から、ボリンジャーバンドストラテジー(④)を選択します。
チャートの下にサブウィンドウが表示されないとき、画面左下の「ストラテジーテスター」をクリックします。
チャートの下にグラフが表示されます。TradingViewではストラテジーを選ぶだけでバックグラウンドでバックテストが完了し、結果が表示されます。
ステップ②:パフォーマンスの検証
パフォーマンスの検証は、全てのバックテストにおいて最も重要なプロセスです
TradingViewではストラテジーの有効性を評価するため、レポートされる4つの項目を確かめます。
メニューバーにある4つの項目と要点は次の通りです。
項目 | 要点 |
---|---|
概要 | 資本増加やドローダウン等をグラフ化 |
パフォーマンスサマリー | 純利益・総利益・総損失等の一覧 |
トレード一覧 | 全トレードの記録 |
プロパティ | トレード対象・期間等の情報 |
パフォーマンスサマリーの算出結果を分析し、ストラテジーのパラメータを最適化していきます。
勝てるストラテジーへと進化させる「バックテストの検証方法」は後ほど解説します。
ステップ③:パラメータを変えて最適化
バックテストの検証を終えたら、パラーメータを変える最適化の作業を繰り返します。
まずは画面左上の「設定アイコン」をクリックし、展開されたパネル内の「パラメータ」をクリックします。
ボリンジャーバンドストラテジーは、2つのパラメータを変えて検証を繰り返します。
期間 | ボリンジャーバンドの期間 |
マルチ | 標準偏差・σ線の値 |
基本的にパラメータを1つずつ変えるバックテストの繰り返しのため、パラメータが少ないストラテジーほど最適化しやすいと言えるでしょう。
その他、「プロパティ」では売買金額をシミュレーションする4項目があります。
初期資金 | 取引に充てる資金 |
基準通貨 | バックテストに表示される通貨 |
発注サイズ | 1取引あたりの数量 |
ピラミッティング | 同じ方向に追加する注文の最大数 |
ちなみに、ADXブレイクアウトストラテジーにはパラメータが7つもあります。
勝てるストラテジーへと仕上げるにはパラメータの最適化が必須なため、検証作業に充てられる時間も考慮しておきましょう。
なお、検証で使用する各種指標の一般的な使い方を解説しているので、興味のある方は以下の記事もご覧ください。
他のトレーダーと差をつけるためのツールを紹介!
TradingViewは、トレード仲間とつながるSNS機能を有した次世代型チャートツールです。初回限定で、機能が豊富な有料プランを1ヶ月無料で利用可能。ぜひ最高のトレード環境を体験してください。
TradingView(トレーディングビュー)のバックテスト結果の見方と検証方法
それでは、勝てるストラテジーへ仕上げていく、バックテスト結果の見方と検証方法の5ステップです。
- ストラテジーテスターの概要で稼げる金額が分かる
- ストラテジーテスターのパフォーマンスサマリーで検証する
- ストラテジーテスターのトレード一覧で全取引を確認
- ストラテジーテスターのプロパティで設定条件を確認
- ストラテジーテスターのパラメータを変更して再検証する
1つずつ見ていきましょう。
①ストラテジーテスターの概要で稼げる金額が分かる
バックテスト結果の「概要」から分かる、7つの項目と内容は次の通りです。
項目 | 内容 |
①純利益 | 総利益と総損失の差額 |
②終了したトレードの合計 | 取引回数の合計 |
③勝率 | 勝った取引きの割合 |
④プロフィットファクター | 総利益と総損失の割合 |
⑤最大ドローダウン | 最高総利益と最低総損失の差額 |
⑥平均トレード | 純利益を取引回数で割った金額 |
⑦トレードの平均バー数 | テストに使用したバーの本数 |
全てのストラテジーにおいて、純利益(①)が右肩上がりになることを目指して検証し、最適化を行います。
ここでは、合計118回のトレード結果から分かる課題と、純利益の上昇トレンドが完全に崩れた92回目のトレード(2016年10月10日~17年1月19日)を例にして、ボリンジャーバンドストラテジーの改善点を考えます。
先に結論ですが、本ストラテジーで真っ先に改善すべきことは損切りです。次のエントリーシグナルまで損切りを執行しないため、チャートが逆行すると損失が膨らみます。
また、±2σの逆張り手法のため、相場のモメンタムが高まるとドローダウンが大きくなります。
その一方、次のエントリーまで含み損のポジションを保有し続けるにも関わらず、合計118回の取引の純利益は158,420円(+15.84%)です。
従って、資金2%の損失を目安にロスカットを徹底するだけで、パフォーマンスの大きな改善が期待できます。
②ストラテジーテスターのパフォーマンスサマリーで検証する
パフォーマンスサマリーでは、純利益、最大ドローダウン、プロフィットファクター、勝率、ペイオフレシオなど、数々のデータが一覧表示されます。
今回はTradingViewの公式YouTubeにある、勝率とペイオフレシオのみに着眼した検証法をご紹介します。
引用元:【最新版】ストラテジーテスター(バックテスト)の使い方③
最大の想定損失金額を証拠金の5%で算出した破産確率表です。平均利益損失費がペイオフレシオを表します。
仮に証拠金が10万円のとき、1回の取引の平均損失額が5千円、平均利益額が1万円のときペイオフレシオは2(10,000円 ÷ 5,000円)となります。
破産確率は1%未満が理想的で、上表の薄い緑色の領域に向けて最適化する必要があります。
それでは、ボリンジャーバンドストラテジーについて確認しましょう。
破産確率表に照らし合わせると100%に当たるため、大幅に改善しなければいけません。
ストラテジーの改善は、上記のトレードポイントを1つずつチャートで検証することや、後述するパラメータの変更による最適化などがあります。
なお、TradingViewのバックテストの検証方法については公式YouTubeもご参考ください。
③ストラテジーテスターのトレード一覧で全取引を確認
バックテストの全取引における、エントリー・決済・注文日時などを、ストラテジーテスターのトレード一覧で確認できます。
最上部のトレードNo.119は2022年11月16日にロングした未決済のポジションが表示され、トレードNo.1は2002年7月2日にまで遡れます。
ストラテジーのロジックを理解するため、実際のエントリーと決済ポイントをチャートで確認してみてください。
ボリンジャーバンドストラテジーは±2σからの逆張り手法です。チャートと照合することで、モメンタムが高いトレンド相場で損益が拡大することへの理解が深まります。
なお画面左下のカレンダーをクリックすると、指定した日付までチャートが移動します。
④ストラテジーテスターのプロパティで設定条件を確認
プロパティではストラテジーの設定の要点と対象銘柄を一覧表示できます。
日付範囲(①)、シンボル情報(②)、ストラテジーのパラメータ(③)、ストラテジーの設定(④)が表示されます。
設定ミスがないかを速やかに確認する際に役立ちます。
⑤ストラテジーテスターのパラメータを変更して再検証する
ボリンジャーバンドストラテジーは、2つのパラメータを変えて検証を繰り返します。
期間 | ボリンジャーバンドの期間 |
マルチ | 標準偏差・σ線の値 |
ここでは、初期資金は100万円、取引数量は10,000通貨、途中で買い増すピラミッティングをせずに検証してみます。
銘柄はドル円、証券会社はOANDA証券、適用した時間足は日足です。
検証結果 | 期間 | マルチ | 純利益(円) |
初期設定 | 20 | 2 | 158,420 |
1 | 20 | 1 | 166,040(4.8%up) |
2 | 20 | 3 | −572,910 |
3 | 30 | 1 | 175,530(10.8%up) |
4 | 30 | 2 | −59,330 |
5 | 30 | 3 | −892,690 |
6 | 40 | 1 | −509,880 |
7 | 40 | 2 | −429,380 |
8 | 40 | 3 | −360,770 |
9 | 50 | 1 | −412,960 |
10 | 50 | 2 | −573,890 |
11 | 50 | 2 | −173,710 |
12 | 60 | 1 | −409,740 |
13 | 60 | 2 | −499,240 |
14 | 60 | 3 | −296,590 |
ボリンジャーバンドの±2σに最適化されたストラテジーですが、直近の相場では±1σで4.8%と10.8%アップの成績を残すことができました。
続いて初期設定(期間:20、マルチ:2)で適用する時間足を変えてみます。
時間足 | 純利益(円) |
月足 | 49,410 |
週足 | −360,680 |
日足 | 158,420 |
4時間足 | −36,260 |
1時間足 | −153,200 |
15分足 | 156,580 |
5分足 | −32,660 |
先ほどの日足に対して15分足に時間足を変更して検証を重ねると、効率的にボリンジャーバンドストラテジーを最適化できることが示唆されました。
その他にも商品や銘柄を変更して検証をするのも良いでしょう。ビットコインのようにボラティリティの高い銘柄では、ボリンジャーバンドストラテジーの逆張りは成績が振るわない傾向にあります。
ストラテジーのロジックを理解することで適切なスクリーニングができ、対象商品・銘柄を効率的に選別できるでしょう。
TradingView(トレーディングビュー)のバックテストの注意点
ここからは、TradingViewのバックテストにおける3つの注意点を確認します。
- 利用可能なヒストリカルバーが最大20,000本まで
- カーブフィッティングをしない
- フォワードテストも必要
注意点を正しく知ることで、有効性の高いストラテジーへの最適化に役立ちます。
注意①:利用可能なヒストリカルバーが最大20,000本まで
TradingViewならではの注意点は、利用できるヒストリカルバーが最大20,000本に限られることです。
利用できる本数は、無料プランのBasicと3つの有料プランにより異なります。
プラン名 | Basic | Essential | Plus | Premium |
利用本数 | 5,000 | 10,000 | 10,000 | 20,000 |
無料プランのBasicの場合、時間足に対して表示できる期間の目安は次の通りです。
時間足 | 5分足 | 1時間足 | 4時間足 | 日足 |
表示期間 | 17日分 | 208日分 | 2.2年分 | 13.7年分 |
暗号資産以外の商品について、基本的に市場が休場となる土日祝日はバーが生成されないため参考程度にしてください。
各ストラテジーは採用した時間足に対して、この期間内に信頼性のあるデータを取得できるかの判断が問われます。
相場は変動するため、ストラテジーが毎年好成績を残すことは難しく、バックテスト期間が長くなるほど勝率が落ち、勝率を高くすると得意な相場での取引に限定されるて取引回数が減ります。
また、取引回数が減少すると大きな偏りを検知できない可能性が上がるため、ドローダウンを被る確率が高まります。
そのため、取引回数500回で勝率70%と15回で90%であれば、一般的に前者のストラテジーが優秀だとされています。
つまり、バックテストの回数と期間は多く長い方が信頼性が高いと言えます。
その一方、個人が裁量トレードの参考にする程度であったり、大まかなデータ確認のみで良いケースもあるでしょう。
その際の取引回数は、標準偏差で必要とされる最低サンプル数30回を最低基準の目安にし、時間の許す限りデータが収束するまでバックテストを行ってみてはいかがでしょうか。
取引期間は、スイングは数年以上、デイトレは1年間を目安にすると良いでしょう。
注意②:カーブフィッティングをしない
過剰に最適化するカーブフィッティングをして、今の相場で稼げるストラテジーへと手を加えないようにしましょう。
パラメータについては、ストラテジー毎に説明書が付いています。
ストラテジーの「定義・歴史・要点・注意点・サマリー」などを充分に理解してから、変更したパラメータで一定期間の検証を重ねてみてください。
注意③:フォワードテストも必要
バックテストで得られた結果が今の相場で再現できるとは限りません。未来に向けての有効性を評価するためにフォワードテストが必要です。
TradingViewはチャートにストラテジーを適用するだけで、リアルタイムで稼働を確認できます。
目標とする成績を出せなければ、「バックテストの検証方法」を参考にして最適化を行ってください。
ちなみに、TradingViewは裁量トレードの練習ができる「ペーパートレードの口座」を用意しています。
画面左下の「トレードパネル」をクリックした後に表示される「Paper Trading」を選ぶと、無料で利用できます。
稼げるストラテジーから習得した手法を試したいときに活用してみてください。
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あなたは、現在お使いのチャートツールに満足していますか?
無数のインジケーターを手軽に使えるTradingViewがあれば、今よりも深く、かつ、効果的にチャート分析ができるようになるでしょう。
TradingViewは無料のアカウント登録をするだけで、ほとんど全てのインジケーターやアラートを追加できるなど、本格的に利用することができます。
さらに初回限定で、機能が豊富な有料プランを1ヶ月間にわたって無料で利用可能です。
ワンランク上のトレード環境を手に入れたい人は、ぜひTradingViewをご検討ください。
TradingView(トレーディングビュー)の優れたストラテジーの選び方
最後に、バックテストで優れたストラテジーを選ぶ方法をご紹介します。
- プロフィットファクター2以上が望ましい
- バックテストの取引回数が30回以上
- 最大ドローダウンを許容できる
- 破産確率5%が未満である
設計のベースが確かな逸品を発見するためにお役立てください。
選び方①:プロフィットファクター2以上が望ましい
TradingViewの公式YouTubeでも紹介されている通り、通常プロフィットファクターの目安は1.5以上、理想は2以上とされています。
仮にプロフィットファクターが2の場合、50万円の総損失に対して100万円の総利益、純利益は50万円にもなります。
逆に、プロフィットファクターが高すぎるストラテジーには注意してください。カーブフィッティングや取引回数が少ない可能性があります。
上記「注意③:フォワードテストも必要」を参考に、今の相場・銘柄でのパフォーマンスの検証をなさってください。
選び方②:バックテストの取引回数が30回以上
バックテストの回数が多く期間が長いストラテジーを理想としますが、実際には相対的にトレードに採用するストラテジーを決めていきます。
ストラテジーの期間と回数により得られる結果を大まかに分類しました。
ストラテジー | 期間 | 回数 | 勝率 |
A | 長い | 多い | 高い |
B | 長い | 多い | 低い |
C | 長い | 少ない | 高い |
D | 長い | 少ない | 低い |
E | 短い | 多い | 高い |
F | 短い | 多い | 低い |
G | 短い | 少ない | 高い |
H | 短い | 少ない | 低い |
例えばストラテジーEは、相場との相性が悪い年をバックテストできておらず、ドローダウンを被る確率が高くなります。
一方で特定期間の取引回数の多さから、ある程度の信頼性を担保した上で高い勝率を上げています。
リスクテイカーであれば、ストラテジーEが相場にマッチしたと判断でき次第、フル稼働して一攫千金を狙うこともあるでしょう。
また、複数のEタイプのストラテジーを長期間稼働させて、異なる時期に生じるドローダウンを許容しながら右肩上がりの資産増加を目指す運用法もあります。
もちろん、理想的なストラテジーはAタイプです。しかし、実際の相場ではバックテストで検証を重ねながら、複数ストラテジーの運用法を最適化することが現実的と言えるでしょう。
選び方③:最大ドローダウンを許容できる
バックテストによる最大ドローダウン(率)は30%が目安になります。併せて「総損益 ÷ 最大ドローダウン(金額)」で表されるリカバリーファクターも確かめましょう。
6ヶ月間のバックテスト期間で1.0であれば、ドローダウンから半年で損失を取り戻したことになります。
最大ドローダウン(率)が40%でリカバリーファクターが1.5超のストラテジーAと、最大ドローダウンが30%でリカバリーファクター0.5未満のストラテジーBを比較した際、ストラテジーAを選びたくなるでしょう。
また、許容する最大ドローダウンを更新したときには運用を停止しましょう。ロジックが目の前の相場で通用しないことを示唆しています。
選び方④:破産確率1%が未満である
資金管理を徹底して相場で稼ぎ続けるため、破産確率が1%未満のストラテジーなら安心です。
「ストラテジーテスターのパフォーマンスサマリーで検証する」で解説したので、ご参考ください。
また、破産確率について詳細に解説している以下記事も、チェックしておくことをおすすめします。
TradingView(トレーディングビュー)のバックテストで稼げるストラテジーを探そう!
今回ご紹介したTradingViewのバックテストを実践すると、本番のトレードで勝てるストラテジーの発見や、最適化すべき要素を明確にできます。
最後にもう一度、内容を確認しましょう。
【この記事のまとめ】
- TradingViewでは多彩な金融商品でストラテジーをバックテストできる
- ストラテジーテスターのパフォーマンスサマリーの検証が重要である
- 勝率とペイオフレシオの改善が簡易的なストラテジーの最適化となる
今回は、バックテストのやり方とレポートの見方を中心に説明し、簡単にできるストラテジーの最適化の方法を解説しました。
TradingViewで稼げるストラテジーを発見するためのファーストステップとしてお役立てください。
TradingViewの機能を手軽に体験してみたい方は、まずは無料スマホアプリ「Runcha」で練習してみるのもおすすめです。
TradingViewのチャートを使って手軽にFXの練習ができるだけでなく、リーマンショックなどの過去の大相場も体験可能。トレード結果の振り返り機能やランキング機能も備えており、楽しみながらスキルアップできます。