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ダイバージェンス大解剖!意味から読み取る相場分析のススメ

2022年07月19日 公開 
2023年12月21日 更新
ダイバージェンス解剖-アイキャッチ

ダイバージェンスの意味

「ダイバージェンスが起こると天底を狙える」という話しを聞いたことがあるかもしれません。

逆に「ダイバージェンスはダマシが多くて使い物にならない」という話しも聞いたことがあるかもしれません。

これはダイバージェンスが相場を分析するツールであり、他のテクニカル分析同様に使う場所とタイミングが限られているからです。

ダイバージェンスとはどのようなものなのか。

まずはその性質をしっかりと覚えておきましょう。

ダイバージェンスは価格とオシレーターの逆行現象

ダイバージェンスはチャート上に表示されるレートが示す形と、オシレーター系のテクニカル指標が示す形が同じ方向を向いておらず、相反する動きを起こしている状態を指します。

「逆行現象」と訳され、チャートの動きとテクニカル指標の動きを比較して、矛盾した動きが確認できたときにトレンドの転換や継続、流れの強弱を推し量るための分析テクニックのひとつです。

ダイバージェンスはトレンド中に発生する

ダイバージェンスはどこで起きているのかというと、トレンド中に発生します。

例えば相場が上昇トレンド発生中だった場合、レートは高値と安値を切り上げながら進んでいます。

そのときオシレーターもレートに合わせて高値と安値を切り上げながら進んでいるのが普通です。

しかし、レートが高値と安値を切り上げながら進んでいる状況であるにもかかわらず、オシレーターは高値を切り上げず、逆に切り下げてしまう現象が起こることがあります。

これを「ダイバージェンス(逆行現象)」と呼びます。

レートに合わせて高値を切り上げなければいけない場面で矛盾した動きを見せている状況ということになり、価格が上昇中であるにもかかわらずオシレーターは上昇を否定しているということです。

ダイバージェンスの模式図

ダイバージェンスが起こるとトレンドが終了する可能性がある

ダイバージェンスが確認できたということは、レートは上昇したいと思っているがオシレータは上昇したくないと思っているという矛盾がチャート上に発生しています。

ダイバージェンスが発生するのはトレンド中だとお伝えしました。

矛盾があるということはそのトレンドの勢いに陰りが見え始めたと捉えることもできます。

そのため、ダイバージェンスが発生した時はトレンドの転換やトレンドの終了など、トレンドの勢いが失速する可能性のサインとして使用できるということです。

つまり、ダイバージェンスは逆張りのきっかけや保有するポジションの利確タイミングなど、どこまで続くか予想しづらいトレンドの終わりを判断する材料になるということです。

ただし、ダイバージェンスが有効なのはトレンド中のみとなります。

レンジ中にもダイバージェンスは発生しますが信頼度は高くなく頻発します。

このレンジ中に頻発する偽物のダイバージェンスのせいで「使えない」や「ダマシばかり」となっているのです。

トレンド中以外には発生しないものとしてしっかり認識しておきましょう。

ダイバージェンスの事例

ダイバージェンスには大きく分けて2種類と2つの状態、計4つが存在します。

先ほど紹介したトレンドの終わりを教えてくれる「ダイバージェンス」と、その逆でトレンドの継続を教えてくれる「リバーサル」と呼ばれる2種類に加えて、それぞれの「強気」と「弱気」と呼ばれる2つの状態が大きな分類です。

ここではダイバージェンスの呼び名の解説と、ダイバージェンスが起こったときにチャート上ではどうなるのかを実際の画面を使って解説していきます。

ダイバージェンスの呼び名

ダイバージェンスは正式には「レギュラーダイバージェンス」と呼ばれます。

レギュラーと呼ばれる理由はその逆側があるからで、終わりではなく継続を示唆する反対の意味を持つダイバージェンスを「リバーサル」または「ヒドゥン・ダイバージェンス」と呼びます。

(ヒドゥンとは「隠れた」や「秘密」という意味ですが、ここでは裏側という使い方でダイバージェンスと反対の示唆を表す言葉となります)

2つの呼び方がありますが、この記事内では一般的に使われることが多い「リバーサル」という呼び名を採用して進めていきます。

ダイバージェンスとリバーサルはとても似ており混同してしまう方も多いのですが、トレンドのどちら側を取るのかを理解しておけば間違えることも無くなります。

上昇トレンドの場合ダイバージェンスは高値側の切上げを確認してオシレーターとの矛盾を見ていきます。

一方リバーサルは安値側の切上げを確認してオシレーターとの矛盾を見ていきます。

リバーサルの模式図とダイバージェンスの模式図をよく見比べて、高値安値のどちら側で確認するのかをしっかり理解しておきましょう。

もちろん、下降トレンドの場合はダイバージェンスが安値側、リバーサルが高値側に変わります。

リバーサルはトレンドの継続を確認するものですので支える側で確認すると覚えましょう。

リバーサルの模式図

このダイバージェンスとリバーサルには、さらに「強気」と「弱気」の2つの状態があります。

強気とは上昇相場を表す言葉で、その言葉の通り上昇を示唆するときに使います。

弱気とは下降相場を表す言葉で、下降を示唆するときに使います。

つまり「強気のダイバージェンス」と呼んだときは下降トレンドから上昇へ転じるときに発生したダイバージェンスを指し、「弱気のリバーサル」と呼んだときは下降トレンドが継続するときに発生したリバーサルを指すということです。

強気と弱気のダイバージェンスの模式図
強気と弱気のリバーサルの模式図

トレンドの転換を示唆するダイバージェンス

それではダイバージェンスが実際に発生している状況をチャートで確認してみましょう。

下記のチャートはGBPUSDの5分足、オシレーターはRSIを使用しています。

画面中央あたりから右上がりになった価格は直近の高値を抜いて上昇トレンドになっています。

さらに赤丸で囲った部分で価格が高値を更新しているのが確認できます。

しかしRSIで同じ位置を確認してみると、RSIは高値を更新せず切り下げてしまっているのが確認できます。

この状態がダイバージェンスです。

これは下げの示唆を出しているので「弱気のダイバージェンス」となります。

その後価格は高値を更新できずに下落していきました。

チャートで確認するダイバージェンス

トレンドの継続を示唆するリバーサル

続いてリバーサルが実際に発生している状況をチャートで確認してみましょう。

チャートはAUDUSDの15分足で、オシレーターは同じくRSIを使用しています。

画面中央あたりから高値と安値を切り上げ、上昇トレンドが展開されています。

中央の黄色丸では価格は安値を切り上げて上昇トレンド継続中の場面ですが、そのタイミングのRSIを確認すると安値を切り下げてしまっています。

さらに画面右側の黄色丸でも大きな下げがありましたが価格は安値は割らずに切り上がりました。

しかしRSIは安値を切り下げています。

この状態がリバーサルです。

これは上昇の示唆を出しているので「強気のリバーサル」となります。

リバーサル発生後価格は上昇し、トレンドが継続しています。

このようなトレンドが発生した場合に押し目や戻り目を拾いたいですが、どこまで押したら買いを入れようか、どこまで戻したら売りを入れようかと悩んでしまう状況だと思います。

そんな時にオシレーターを利用したリバーサルを確認し、トレンド方向への価格の回帰タイミングの目安として使用することができます。

チャートで確認するリバーサル

ダイバージェンスは手法か分析方法か

ここまでダイバージェンスの使い方や仕組みを見てきましたが、ここで疑問が出てくると思います。

ダイバージェンスは売買サインとして使うのか、テクニカル分析として使うのかということです。

売買サインのように捉えることもできる一方、価格が向かう方向への優位性として分析として捉えることもできます。

ここではダイバージェンスの内側を見ていこうと思います。

ダイバージェンス単体では機能しないこともある

まずは1枚のチャートを見ていただきます。

画像はEURUSDの1時間足にRSIを表示しています。

ダイバージェンス失敗例

図に丸を示した位置ではダイバージェンスが発生していますが、価格は反転することもトレンドが終わることもなく上昇を続けています。

このチャート上ではダイバージェンスは機能していないということです。

ダイバージェンスが機能していない原因として、ダイバージェンスの発生だけを反転の根拠として使ってしまっていることが挙げられます。

つまり、ダイバージェンスが発生したというだけではトレンドは終わるかもしれないし続くかもしれないということです。

こんなことを言うと何でも当てはまってしまいそうですが、ダイバージェンスが発生したという単体の事象だけでは信頼度は低くそうなりやすい傾向がある程度ということになります。

ではダイバージェンスは使えないのか?というとそんなことはありません。

同じようなトレンドの反転やトレンドの終わりを捉えるテクニカルと組み合わせることで、その信頼度は相乗効果を生み出します。

その組み合わせをご紹介していきます。

ダイバージェンスと組み合わせた手法

ダウ理論を組み合わせる

ダイバージェンスと同じようにトレンドの転換や終わりを教えてくれるダウ理論を組み合わせれば、その信頼度は上がると想像できます。

例えば上昇トレンド中で価格が高値更新をした際に、ダイバージェンスが発生したからと言って売るのではなく、高値を更新した押安値を価格がブレイクしダウ理論が崩壊したことを確認後に売りを入れるようにすれば、2つの根拠が重なることになります。

すると「ダイバージェンスによる反転示唆」に加え「上昇ダウが崩壊しトレンドが終わった可能性」という2つの優位性を持つことができます。

ダウ理論と組み合わせたダイバージェンス

水平線を組み合わせる

次は少し上級編ですが、上位足の反転ポイントに下位足のダイバージェンスを組み合わせ天底を狙います。

上位足が重要な水平線付近でチャートパターンを形成中である場合は絶好のチャンスとなりますが時間軸が長い分、いつ反転するのかがピンポイントで捉えづらいというデメリットがあります。

そのタイミングを下位足で計るという方法です。

上位足で反応しそうな水平線に到達という根拠と下位足でダイバージェンスが発生という2つの根拠をもって買いや売りを入れていきます。

図では上位足がダブルボトムを形成中に下位足でダイバージェンスが発生した場面から買いを入れた状況です。

ただしよく見ると画面左側の黄色線の位置でもダイバージェンスが発生しています。

一度小さく上昇していますがまた安値を更新してしまっています。

このように上位足での反転には時間がかかることも多くありますので、逆張りであるということを認識して損切り幅などは待るべく狭く設定するなどの配慮をしておく必要があります。

水平線と組み合わせたダイバージェンス

ダイバージェンスを妄信しすぎない

ダイバージェンスはトレンドの転換や終わりを示唆するため、上手く乗れればトレンドの初動からポジションを持つことができることもあります。

しかし逆張りだからこそ「ダマシ」に合いやすい分析方法です。

天底を捉える可能性の期待からダイバージェンスの発生だけで売買を行ってしまい、上手くいかずにダイバージェンスは使えない分析方法と結論付けてしまっていることを多く見かけます。

イメージ的には移動平均線と同じで、ゴールデンクロスした時に買えば必ず勝つのかと言われればそんなことはありませんし、デッドクロスした時に売れば必ず勝つのかと言われればそれもありません。

あくまでそうなりやすい傾向であることを前提に、他のそうなりやすい傾向と組み合わせて使うことでダイバージェンスの魅力である天底を捉えるテクニカルが初めて機能します。

手法というよりは分析方法として使用した方がダイバージェンスを有効に活用できると感じます。

まとめ:ダイバージェンスは相場の雲行きが怪しいサイン

ここまでダイバージェンスの意味について解説してきました。

ダイバージェンスが起こったということは、それまで順調だった価格の進行方向に何らかの障害が発生したことにより、価格を基に計算しているオシレーターが逆行し雲行きが怪しくなったことを視覚的にサインとして発生させている。

と言い換えることもできます。

雲行きが怪しくなったとあえて表現しています。

そのまま何事もなかったかのようにトレンドが継続することもあれば、そこで反転することもある。

しかし何もなければ反転の兆しが発生することはありません。

ダイバージェンスが発生した意味を理解して、他にダイバージェンスをサポートする根拠がないかを確認し、組み合わせて総合的に分析することでベストな売買タイミングを見つけることができます。

ぜひ、この記事を参考にダイバージェンスを使いこなしてください。

ダイバージェンスの全てをまとめた記事です。

この記事ではダイバージェンスの意味について詳しく説明しましたが、ダイバージェンスについてさらに詳しく知りたい場合は、ダイバージェンスまとめ記事を参考にしてください。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
アセンダント取締役
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