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【初心者も簡単】FXの通貨強弱とは|勝てる通貨ペアの選び方や手法、判断基準をわかりやすく解説

2022年09月10日 公開 
2023年12月28日 更新
通貨強弱を使った手法は果たして勝てるのか!?通貨ペア選びが重要な理由を解説!

通貨強弱の手法はトレンド力の判断

通貨強弱とは各通貨の価値の高さを視覚的に表したものです。

日々価値が変動する通貨の中で、その時に価値が高くなっている強い通貨を買って、価値が低くなっている弱い通貨を売ることにより大きな利益を上げていくことがFXにおける通貨強弱です。

通貨強弱について先に詳しく知りたい方は、まずはこちらをご覧ください。

通貨強弱の差を視覚的に判断する

通貨強弱を視覚的に判断するには2つの方法があります。

ひとつはマルチチャート表示によりご自身で通貨の強弱を目で見て判断していただく方法です。

下記の図、上段の黒い背景の3枚はドルストレートペア、下段の青い背景の3枚はクロス円ペアです。

トレンドの方向に矢印を表示しましたが、明らかにドルが強いと一目でわかります。

通貨強弱チャート画面

ふたつ目は通貨強弱を確認できるインジケーターの導入です。

下記の図、サブウィンドウに表示されているのが通貨強弱をグラフ化したものです。

チャートはUSDJPYですがサブウィンドウの緑線がUSD、茶色がJPYを表しています。

緑と茶色のラインが乖離しており、通貨強弱がはっきりしているのでUSDJPYが上昇していることがわかります。

通貨強弱インジケーター画面

どちらの方法でも構いませんが、通貨強弱の差を視覚的に判断するのはトレードの精度を高めるためには必要なこととなります。

通貨強弱の差が大きいペアを選択する

通貨強弱を確認するときは単に2つの通貨を見比べて強い方の通貨を買ったり弱い法の通貨を売るだけでは、その効果は発揮しきれていません。

折角、通貨強弱を確認するのであれば取引通貨として考えられる中から、その時に強い通貨と弱い通貨を選別することが必要になってきます。

次の図をご覧ください。

先ほどドルが強いことは確認できましたので、チャートに4枚のドルストレート通貨を並べてみました。

通貨強弱インジケーター画面2

左から「USDJPY」「GBPUSD」「EURUSD」「AUDUSD」の4枚です。

下段には通貨強弱チャートを拡大して表示しています。

チャートだけ確認すると右端のAUDUSD以外はドルが強くどれも勢いがあるように見えます。

そこで通貨強弱チャートを確認してみます。

一番上にあるのはUSDですが、それぞれのペアとなっている通貨を見てみましょう。

勢いがあるように見えているUSDJPYですが通貨強弱ではJPYは上から3番目で通貨強弱の差はそこまで大きくありません。

ドルが強いように見えなかったAUDUSDはAUDが上から2番目の強さとなっており、下げきれなかった要因はここにあるように感じます。

となると残りの選択肢は2つのうちどちらかになりますが、差が大きい方はEURとなるのでこの後取引をするならば、EURUSDの方が値幅が取れる可能性があるということになります。

通貨ペア選びが重要なのは効率よく値幅を取るため

ここでここで勘違いしてほしくないのは、USDとEURの通貨強弱の差が一番大きいからEURUSDをすぐに売るというわけではありません。

そのようなことをしていてはFXではすぐに負けが積み上がり資金が底をついてしまいます。

しかし、テクニカル分析を経てそれでもドル買いの方向へ取引をすると決めたのちに、この通貨強弱を使ってその時点での最弱の通貨とのUSDペアを選択すれば大きな値幅が取れるということです。

もちろん、戦略的に通貨ペアを絞って取引をされる方もいると思います。

しかし、ストレートペアやクロスペアでは基準となる通貨が最強、または最弱の時には通貨強弱を使用するだけでその時に一番値幅が取れる通貨ペアが丸わかりになります。

描いたシナリオ通りに価格が動いた時に「あっちにすればよかった」というのはだれしもあることですが、それを未然に防ぐことが可能になるということです。

通貨強弱の手法だけで取引してはいけない

通貨強弱を使うことでトレンドが出やすかったり値幅を狙える通貨が選別できるのは理解できたと思います。

しかし、先ほども少し触れましたが通貨強弱だけで取引をしては絶対にいけないということを念押ししておきます。

その理由は大きく2つに分けられますので、それぞれ解説していきましょう。

通貨強弱トレードは高値掴み、底値売りになりやすい

通貨強弱を確認した時点で対象の通貨が最強と最弱になっているということは、すでにその前から継続的に売られ続けた通貨と買われ続けた通貨であると言えます。

しかし、一定期間売られ続けたり買われ続けるのはトレンドが発生しているときだけではありません。

ここで考えておかなければいけないのは、その時間足での通貨強弱が現在最強と最弱の通貨ペアだとしても、テクニカル的にはただの押し目や戻り目でしかなかった可能性です。

次の図を見てください。

USDJPYの1時間足です。

とてもきれいな下落トレンドに見え通貨強弱もJPYが最強でUSDが下から2番目と、まだまだ売りたい局面に感じます。

通貨強弱インジケーター画面3

では上位足の日足で確認してみましょう。

上記1時間足の場面は緑丸の位置です。

青丸の通貨強弱を確認すると、日足でもJPYの方がUSDよりも強くなっている場面です。

しかし、赤丸の前回高値に引いた水平線があります。

通貨強弱では1時間足でも日足でも売りたかった場面ですが、あっさりと価格は反転しその後上昇しています。

もし、通貨強弱だけで取引をしていたら大きな損失を出してしまったことでしょう。

通貨強弱インジケーター画面4

この現象が「通貨強弱は勝てない」と言われる理由です。

通貨強弱を使うときは、単体での使用ではなく必ず補助的な役割として使うようにしましょう。

継続性の保証がない

通貨強弱インジケーターを使用している場合、その計算は別のインジケーターを使って行われていることがほとんどです。

例えば先ほどの解説で使った通貨強弱インジケーターは移動平均線を基に様々な計算をして求められています。

つまり過去の値動きから算出されたものですので、他のインジケーター同様、将来の通貨の強弱関係を保証するものではないということです。

上記の例の通り、直前まで通貨強弱と値動きが揃っていたものが急に逆転してしまうことは日常的に起こります。

過去の値動きから算出するため急変動には対応できないからです。

このことからも通貨強弱だけを頼りに取引を行うことは絶対にやめておかなければいけません。

通貨強弱を使った手法

上記のようなことを言われると、通貨強弱を手法として使う意味があるのか疑問に感じてしまいます。

しかし、通貨強弱はテクニカルと組み合わせて使うことで大きな力を発揮します。

どのように通貨強弱を使っていけばいいのかを解説していきましょう。

まずはテクニカル分析でシナリオを組み立てる

通貨強弱を使う前に、まずは通貨強弱を加味せずに一度ご自身の手法でテクニカル分析をしておきましょう。

もしくはメイン通貨の選別に使うだけなら考慮に入れることは構いません。

今回は取引通貨をドルストレートに絞った後の分析を、著者が使う手法の一つとしてご紹介します。

次の画像は先ほども使ったチャートの並びと同じで、左から「USDJPY」「GBPUSD」「EURUSD」「AUDUSD」の4枚です。

上段が15分足、下段が1時間足です。

1時間足のひと伸びを狙うデイトレードの分析を行っていきます。

下段に並べた1時間足では各通貨ペアは綺麗なドル買い方向へのトレンドが出ています。

15分足を見ると一旦大きく戻した後にレンジのような動きになっている状態です。

ここで短期的な目線を決めるために、15分足チャートに抜けたらトレンドが継続する高安値に緑の水平線を、抜かれてしまったら目線が切り替わってしまう高安値に水色の水平線を描いてみました。

ラインを引いてみると、短期足の15分でも目線が切り替わるラインを抜いていないので、トレンドは継続する前提でシナリオを組み立てていきます。

赤矢印で示したのは上位足のトレンド方向へ抜けてほしい値動きのシナリオです。

となると、目線の切り替わる水色の線がもしここでエントリーした際に損切りをするラインということになりますね。

通貨強弱の分析

取引する通貨の選別

取引したい方向が決まったので、ここで通貨強弱の出番です。

狙っているのは1時間足のひと伸びなので、通貨強弱の判断も通貨強弱も1時間足で行います。

通貨強弱を確認すると、USDが現在の最強通貨となっています。

JPYとAUDはUSDにかなり近いのでここでは除外となります。

続いてGBPとEURですが、どちらもUSDとの通貨強弱の距離は十分なのでこの2つの通貨でさらに分析を行っていくことにします。

通貨強弱とインジケーターを使った分析

一番リスクの少ないペアの選別

本来トレンドフォローなら緑色の水平線を抜けてからのエントリーですが、ここでは現在地からエントリーすると考えていきましょう。

現在地は灰色の水平線がある位置です。

ここからどちらの通貨もショートポジションを取ろうと思った場合、万が一前回の安値(緑色の水平線)で跳ね返されてしまうかもしれないことを考えておきましょう。

そうなってしまった場合のリスクを考えていきます。

GBPUSDでは損切りライン(水色水平線)までの距離と直近の安値までの距離の差が2倍となっており、リスクリワードは2:1となります。

一方EURUSDでは損切りラインまでの距離と直近の安値までの距離が等倍でリスクリワードは1:1になります。

取れるリスクに対しての見返りを考えると、通貨強弱の強さがどちらも十分であるならばリスクが少ないGBPUSDを選択することが賢明だと言えます。

通貨強弱の分析2

このように通常のテクニカル分析に加えてその間に通貨強弱での分析を取り入れることで、エントリー方向への優位性がプラスされ、かつ値幅も狙いやすくなります。

通貨強弱を使った手法というのはこのようなテクニカル分析の補助をするためのものだということを理解しておきましょう。

まとめ:通貨強弱はあくまで目安に

通貨強弱はその時の通貨ペアの流されやすい方向を視覚的にとらえることができるものですが、とはいっても現在の状態がそうなっているというだけに過ぎません。

通貨強弱で最強と最弱だからと過信しすぎずに、他のテクニカル分析やインジケーターのサインと同様に根拠のひとつ、目安の一つとして使用するように心がけてください。

それでも、今回お伝えした手法のようにご自身のテクニカル分析の中に通貨選別の要素として取り入れておけば、「あっちにしておけば」ということを減らす手助けになり得ます。

通貨強弱を正しく使って日々のトレードを有利に進めてください。

通貨強弱の全てをまとめた記事です。

この記事では通貨強弱の手法について詳しく説明しましたが、通貨強弱についてさらに詳しく知りたい場合は、通貨強弱まとめ記事を参考にしてください。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
アセンダント取締役
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