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「投資には大金が必要」はウソ?開始前後で変わる投資へのイメージを徹底調査|株式/投資信託/FXの経験者592名にアンケート

2024年02月27日 公開 
2024年02月29日 更新
投資未経験者によくある勘違い
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テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、投資未経験者によくある勘違いを調査する目的で、株式/投資信託/FXに取り組んでいる20歳以上の男女592名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、必要となる資金量をはじめとして、取引開始前後における投資に対するさまざまな印象の変化が見えてきました。

※本記事では、プレスリリースに掲載していない調査データも紹介しています。より詳細な補足情報を確認したい方は、ぜひ記事全文をご覧ください。

調査サマリー

今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。

  1. 投資開始後に「少額でも始められる」と思う人が14.4%増加
  2. 株式/投資信託は開始後に「短期間でも利益を出しやすい」と考える人が増える傾向
  3. 投資開始後に「時間や手間がかからない」と感じる人が増加する傾向
  4. 投資開始後にリスクを強く感じる人は減少する傾向
  5. 株式/投資信託は開始後に「専門知識は必要ない」と感じる人がやや増える傾向
  6. 投資開始後に「預金より有利」と考える人がやや増加して6割超え
  7. 投資信託は開始後に「ギャンブル性が低く堅実」と感じる人が9.1%増加して5割に

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :現在、投資(株式/投資信託/FX)を行っている20歳以上の男女
調査期間 :2024年2月8日~2月15日
有効回答 :592名

※株式の取引を行っている人:198名、投資信託の取引を行っている人:198名、FXの取引を行っている人:196名

主な調査結果

1.投資開始後に「少額でも始められる」と思う人が14.4%増加

現在、投資(株式/投資信託/FX)に取り組んでいる人を対象に、投資開始前後で、投資に対するイメージがどのように変化したか分析を行いました。

次のグラフでは、「投資は少額で始められると思うか」について質問した結果をまとめています。

投資は少額でも始められると思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=少額で始められる)」と回答した人は、開始前は60.8%だったのに対し、開始後は75.2%と大きく増加しています。また、「当てはまらない/全く当てはまらない(=少額では始められない)」と回答した人は、開始前は21.5%でしたが、開始後は9.1%へと半数以下に減少しました。

この結果からは、投資を始めると、投資は少額でも十分できると実感しやすいことが読み取れます。もともと「大きな資金が必要になる」と考えていた人でも、実際に投資を始めて印象が変わる人が多いといえるでしょう。

なお、投資未経験者を対象に行った他の調査では、投資を行っていない理由として「資金不足」を挙げた人が43.1%にのぼりました。また、貯蓄が500万円〜999万円の人でも、3人に1人が資金不足を理由に投資をしていないという結果も出ています。

投資に対する誤ったイメージを解消することは、国内の投資を活性化させていく上で重要になるでしょう。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資は少額でも始められると思いますか?(投資方法別)

開始前における「少額で始められる」と考える人の割合は、株式が46.5%、投資信託が63.1%、FXが73.0%でした。一方、「少額で始められない」と考える人の割合は、株式が33.3%、投資信託が19.2%、FXが11.7%でした。

また、開始後における「少額で始められる」と考える人の割合は、株式が67.2%、投資信託が77.8%、FXが80.6%でした。一方、「少額で始められない」と考える人の割合は、株式が12.6%、投資信託が5.6%、FXが9.2%でした。

いずれの投資方法でも、開始前よりも開始後の方が、「少額で始められる」と考える人が増加し、「少額では始められない」と考える人が減少しています。

なお、もともと少額で始めやすいという印象が最も強いのはFXですが、株式/投資信託の変化の大きさが際立っています。株式/投資信託は、実際に投資を始めることで必要資金に関する印象が変わりやすいといえるかもしれません。

2.株式/投資信託は開始後に「短期間でも利益を出しやすい」と考える人が増える傾向

次のグラフは、「投資は短期間で利益を出しやすいと思うか」について質問した結果です。

投資は短期間で利益を出しやすいと思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=短期間で利益を出しやすい)」と回答した人は、開始前は42.6%、開始後は42.4%とほぼ同水準でした。また、「当てはまらない/全く当てはまらない(=利益を出すには時間がかかる)」と回答した人は、開始前は30.2%、開始後は27.4%とわずかに減少しています。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資は短期間で利益を出しやすいと思いますか?(投資方法別)

開始前における「短期間で利益を出しやすい」と考える人の割合は、株式が33.3%、投資信託が22.7%、FXが71.9%でした。一方、「利益を出すには時間がかかる」と考える人の割合は、株式が31.3%、投資信託が52.0%、FXが7.1%でした。

また、開始後における「短期間では利益を出しにくい」と考える人の割合は、株式が38.4%、投資信託が23.7%、FXが65.3%でした。一方、「利益を出すには時間がかかる」と考える人の割合は、株式が26.3%、投資信託が41.9%、FXが13.8%でした。

上のグラフからも、投資方法によって大きく印象が変わることが分かります。開始前後に関わらず、FX>株式>投資信託の順に、短期間で利益を出しやすいというイメージが強いといえるでしょう。

ただし、開始前後における印象の変化に注目すると、株式/投資信託は「短期間で利益を出しやすい」と考える人が増加して、「利益を出すには時間がかかる」と考える人が減少しています。これに対して、FXでは結果が逆転しており、すぐに利益を出せるというイメージが先行しているところがあるのかもしれません。

3.投資開始後に「時間や手間がかからない」と感じる人が増加する傾向

次のグラフは、「投資は時間や手間がかからないと思うか」について質問した結果です。

投資に時間や手間はかからないと思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=時間や手間はかからない)」と回答した人は、開始前は50.8%だったのに対し、開始後は54.9%と増加しています。また、「当てはまらない/全く当てはまらない(=時間や手間がかかる)」と回答した人は、開始前は22.0%でしたが、開始後は20.3%へとわずかに減少しました。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資に時間や手間はかからないと思いますか?(投資方法別)

開始前における「時間や手間はかからない」と考える人の割合は、株式が40.4%、投資信託が53.5%、FXが58.7%でした。一方、「時間や手間がかかる」と考える人の割合は、株式が32.3%、投資信託が18.2%、FXが15.3%でした。

また、開始後における「時間や手間はかからない」と考える人の割合は、株式が45.5%、投資信託が59.6%、FXが59.7%でした。一方、「時間や手間がかかる」と考える人の割合は、株式が21.7%、投資信託が16.2%、FXが23.0%でした。

基本的には、実際に投資を始めた際に、思っていたほど時間や手間がかからないと感じる傾向があるようです。ただしFXについては、「時間や手間はかからない」と考える人がやや増加しているものの、「時間や手間がかかる」と考える人がそれ以上に増えています。FXに関しては、当初の予定より時間や手間をかけて取り組む人が多いのかもしれません。

こういった影響もあり、開始前において時間や手間がかからないイメージが最も強いのはFXですが、実際に時間や手間をかけずに取り組んでいる人が多いのは投資信託といえそうです。

4.投資開始後にリスクを強く感じる人は減少する傾向

次のグラフは、「投資はリスクが小さいと思うか」について質問した結果です。

投資のリスクは小さいと思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=リスクは小さい)」と回答した人は、開始前は34.8%、開始後は37.0%と増加しました。また、「当てはまらない/全く当てはまらない(=リスクが大きい)」と回答した人は、開始前の39.2%に対して開始後は35.0%と減少しています。

なお、「全く当てはまらない」に関しては、開始前の16.7%に対して開始後は11.0%と、3分の2を下回る水準になっています。実際に投資に取り組むことで、投資に対する過度な恐怖心は薄れる傾向があるといえそうです。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資のリスクは小さいと思いますか?(投資方法別)

開始前における「リスクは小さい」と考える人の割合は、株式が24.2%、投資信託が39.4%、FXが40.8%でした。一方、「リスクが大きい」と考える人の割合は、株式が51.0%、投資信託が25.8%、FXが40.8%でした。

また、開始後における「リスクは小さい」と考える人の割合は、株式が25.8%、投資信託が43.9%、FXが41.3%でした。一方、「リスクが大きい」と考える人の割合は、株式が41.9%、投資信託が24.7%、FXが38.3%でした。

この結果からは、投資信託は、投資の開始前後に関わらず最もリスクが小さく安全な投資と考えられていることが分かります。また、いずれの投資方法でも、開始前よりも開始後の方が、「リスクは小さい」と考える人が増加し、「リスクが大きい」と考える人が減少しています。

なお、株式/投資信託の「リスクが非常に大きい」と感じる人の割合は、開始前は21.2%/9.1%でした。これが開始後は10.1%/4.0%と、半数以下に減少しています。これに対してFXでは、開始前の19.9%に対して開始後は18.9%と、減少は小幅にとどまっています。

株式/投資信託は、投資を実際に始めることで極端なリスクを感じる人が減少する傾向がある一方で、FXについては、こういったリスクに対する印象の変化が起こりにくいところがあるようです。

5.株式/投資信託は開始後に「専門知識は必要ない」と感じる人がやや増える傾向

次のグラフは、「投資には専門知識は必要ないと思うか」について質問した結果です。

投資に専門知識は必要ないと思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=専門知識は必要ない)」と回答した人は、開始前は32.9%、開始後は35.1%とやや増加しました。また、「当てはまらない/全く当てはまらない(=専門知識が必要)」と回答した人は、開始前は41.4%、開始後は38.3%と減少しています。

開始前後に関わらず、投資において専門知識が必要と考える人の方が多いという結果になりました。ただし、開始後では両者の差は小さくなっており、情報収集を行って知識が身に付くこと/投資に慣れることなどによって、知識面でのハードルが下がる可能性が考えられます。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資に専門知識は必要ないと思いますか?(投資方法別)

開始前における「専門知識は必要ない」と考える人の割合は、株式が24.2%、投資信託が32.8%、FXが41.8%でした。一方、「専門知識が必要」と考える人の割合は、株式が52.5%、投資信託が35.4%、FXが36.2%でした。

また、開始後における「専門知識は必要ない」と考える人の割合は、株式が25.8%、投資信託が38.4%、FXが41.3%でした。一方、「専門知識が必要」と考える人の割合は、株式が46.0%、投資信託が30.3%、FXが38.8%でした。

株式/投資信託では、投資を始めることで「専門知識は必要ない」と考える人が増加して、「専門知識が必要」と考える人が減少しています。これに対してFXでは逆の現象となっており、投資を始める前よりも知識が必要と感じる人が多いといえそうです。

なお、投資未経験者を対象に行った他の調査では、投資を行っていない理由として「知識不足」を挙げた人が最も多く54.9%でした。投資業界の活性化という意味では、投資未経験者に対して正しい情報を届けていくことが重要になると考えられます。

6.投資開始後に「預金より有利」と考える人がやや増加して6割超え

次のグラフは、「投資は預金よりも有利と思うか」について質問した結果です。

投資は預金よりも有利だと思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=預金よりも有利)」と回答した人は、開始前は58.8%、開始後は62.3%と3.5%増加しました。このうち「非常に当てはまる(=預金よりも非常に有利)」と回答した人は、開始前の19.1%に対して開始後は21.8%と2.7%の増加となっています。

なお、「当てはまらない/全く当てはまらない(=預金よりも不利)」と回答した人は、開始前は12.7%に対して開始後は12.3%とほぼ同水準でした。

もともと半数以上が投資は預金より有利と考えており、預金より不利と考える人は少数に限定されています。さらに実際に投資を始めることで、投資の有利さを実感しやすいところがあるようです。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資は預金よりも有利だと思いますか?(投資方法別)

開始前における「預金よりも有利」と考える人の割合は、株式が58.6%、投資信託が62.1%、FXが55.6%でした。一方、「預金よりも不利」と考える人の割合は、株式が13.6%、投資信託が8.6%、FXが15.8%でした。

また、開始後における「預金よりも有利」と考える人の割合は、株式が62.1%、投資信託が64.1%、FXが60.7%でした。一方、「預金よりも不利」と考える人の割合は、株式が11.6%、投資信託が9.6%、FXが15.8%でした。

いずれの投資においても、「預金よりも有利」と考える人が「預金よりも不利」と考える人よりも、圧倒的に多いという結果です。また、株式/投資信託では開始後に「預金よりも非常に有利」と考える人が大きく増えており、それぞれ4.0%/4.5%の増加となっています。

7.投資信託は開始後に「ギャンブル性が低く堅実」と感じる人が9.1%増加して5割に

次のグラフは、「投資はギャンブル性が低く堅実と思うか」について質問した結果です。

投資はギャンブル性が低く堅実だと思いますか?(全体)

「非常に当てはまる/当てはまる(=ギャンブル性が低く堅実)」と回答した人は、開始前は39.2%、開始後は43.2%と増加しました。また、「当てはまらない/全く当てはまらない(=ギャンブル性が高く堅実でない)」と回答した人は、開始前は27.9%、開始後は25.2%と減少しています。

続いて、この結果を投資方法別に集計したグラフです。

投資はギャンブル性が低く堅実だと思いますか?(投資方法別)

開始前における「ギャンブル性が低く堅実」と考える人の割合は、株式が33.8%、投資信託が40.9%、FXが42.9%でした。一方、「ギャンブル性が高く堅実でない」と考える人の割合は、株式が30.8%、投資信託が20.7%、FXが32.1%でした。

また、開始後における「ギャンブル性が低く堅実」と考える人の割合は、株式が34.3%、投資信託が50.0%、FXが45.4%でした。一方、「ギャンブル性が高く堅実でない」と考える人の割合は、株式が25.8%、投資信託が17.7%、FXが32.1%でした。

最も大きな変化が見られるのは投資信託で、開始後は開始前よりも堅実と考える人が9.1%と大きく増えており、堅実でないと考える人も減少しています。また、株式は堅実と考える人はそれほど増えていませんが、堅実でないと考える人が5.0%減っています。

一方で、FXについても堅実と考える人は増えていることが確認できますが、強く堅実と考える人が3.1%減ると同時に、堅実でないと強く考える人は5.1%増えています。

これまで紹介したデータを踏まえても、FXは実際にトレードをすることで、ネガティブな印象を強くする人が一定数出やすい側面がありそうです。FXは比較的始めやすい投資であることから、準備不足のまま始めて、トレードに失敗している可能性が考えられます。

まとめ

今回の調査結果をまとめると以下の通りです。

  • 「投資は少額ではできない」と感じていた未経験者は、投資を始めた後に半数以上のケースでその印象が変わっている
  • 株式/投資信託では、取引を始めてから「利益を出すのに時間がかかる」と感じる人が減っている
  • 投資に対して”強い”リスクを感じる人は、取引を始めると減少する傾向が見られる
  • 投資を始めた後に「預金よりも有利」と感じる人は62.3%で、「預金よりも不利」と感じている人の12.3%を大きく上回っている

この結果からは、投資に対する印象は実際に取り組む中で変わり、ネガティブなイメージが薄まりやすいことが読み取れます。投資未経験者に対する丁寧な情報提供を継続することが、国内における投資の活発化につながると考えられます。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
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