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【ロスカット水準】何を基準に計算されているのか

2022年06月24日 公開 
2023年07月05日 更新
【ロスカット水準】何を基準に計算されているのか
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ロスカットではポジションが強制決済される

ロスカットとは保有するポジションに損失が発生し、その含み損が一定の水準に到達した際に強制的に全てのポジションが決済される仕組みのことです。

そのため自分の意思とは関係なく、お使いになっている証券会社が決めた水準に基づき強制的に決済が行われます。。

また似たような意味を持つ言葉で「ストップロス」や「損切り」というものがありますが、これらは保有するポジションに含み損が出ている状態で自ら損を確定する決済を行うことを指します。

ロスカットとは意味合いが違いますので、混同しないようにしましょう。

ロスカットが行われる一定の水準とは

FXなどレバレッジをかけた信用取引においては、少ない金額で大きな利益を上げることもできますが、逆に大きな負債を抱えてしまう危険性もあります。

そのため、トレーダーが支払いできないような想定を超える大きな損失が出ないように、一定の水準に到達すると証券会社が強制的にポジションを整理します。

ここでは一定の水準が何を指しているのか、確認していきましょう。

一定の水準は証拠金維持率を基に計算される

ロスカットが行われる一定の水準は「証拠金維持率」を基に計算されています。

証拠金維持率とは、保有しているポジションの損益が口座残高(証拠金)に対してどの程度の余裕があるのかをパーセンテージで数値化したもので、視覚的に分かりやすく違う銘柄のポジションを複数持っていても全て統一して表示されます。

保有するポジションに損失が発生した際に、ご自身がお使いになっている証券会社の口座に入金されている資金(これを証拠金といいます)が〇〇%以下になってしまった場合に、即時強制ロスカットが執行されます。

このご自身の証拠金の残高に対して現在のポジションを含む損益が何%を切った時点でロスカットを行うときのパーセンテージが一定の水準となります。

このパーセンテージは使用する証券会社によって千差万別です。

以下に主な国内、海外の証券会社のロスカット水準をまとめましたので参考にしてください。

FX証券会社別ロスカット水準一覧表

国内証券会社ロスカット水準海外証券会社ロスカット水準
楽天証券50%GEM FOREX20%
GMOクリック証券50%XM.Treadings20%
DMM.com証券60%iForex0%
外為どっとコム100%TITANFX20%
みんなのFX100%AXIORY20%
SBI証券30%(変更可)BigBoss20%
ヒロセ通商100%IronFX20%

国内では50%〜100%、海外では20%が多いようです。

それではこのロスカット水準を求める証拠金維持率を少し深掘りしていきます。

証拠金維持率は口座残高にどれくらい余裕があるか

証拠金維持率は、保有しているポジションの損益が口座残高(証拠金)に対してどれぐらい余裕があるかをパーセンテージで数値化したものでした。

その証拠金維持率は以下の計算方法で求めることができます。

証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

ここで、計算式にでてきた用語を簡単に説明します。

有効証拠金とは、実際の口座残高に保有ポジションの含み益や含み損(未実現の損益)を加えた証拠金の残高を指します。

例えば口座残高が10万円で含み損が2万円の場合、有効証拠金は8万円となります。

続いて必要証拠金ですが、これは取引をするにあたってポジションを持つための最低限必要な金額のことで、この必要証拠金を担保として取引を行うことができるようになります。

例えばドル円が120円のときに1000通貨分のポジションを保有しようとした場合、必要な証拠金は、

120円×1000通貨=120,000円となります。

ここにレバレッジがかかると、必要証拠金の必要額は以下のようになります。

120,000円(本来必要な証拠金) ÷ 25倍(レバレッジ) = 4,800円(レバレッジ後の必要証拠金)

これを上記の証拠金維持率の計算式に当てはめて算出したパーセンテージが、各証券会社の

水準に到達した場合に強制ロスカットが行われるという仕組みです。

まとめ:お使いの証券会社のロスカット水準を知ろう!

もし相場に急変動の値動きが起こってしまった場合、思惑と逆行してしまうと想定を超える損失がトレーダーを襲います。

時には口座残高を大きく超えてしまうような損失を被ってしまうことも少なくありません。

ロスカット水準が各証券会社に設定されているのは、そのような事態になってしまった時にトレーダーを莫大な借金から守るためのもので、私たちからお金を毟り取ろうと証券会社が設定しているものではありません。(一部例外もあります)

そもそも頻繁にロスカット水準にかかってしまうような運用方法は、ロット数などが適正とは言えません。

ご自身が使っている証券会社のロスカット水準を知り、口座残高に対して適正なロットで運用することでこそ投資と言えるでしょう。

ロスカットの全てをまとめた記事です。

この記事ではロスカットの水準について詳しく説明しましたが、ロスカットについてさらに詳しく知りたい場合は、ロスカットまとめ記事を参考にしてください。

監 修
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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
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