TradingViewの価格帯別出来高|ラインの強さを測る有効指標を解説
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「チャートに引いたラインで押し目買いしていいのか不安だな。」
「できるだけ安く買いたいけど、どの価格帯が底値の目安だろう?」
TradingViewの価格帯別出来高はラインの有効性が測れるので、上記のお悩み・疑問の解決に役立ちます。
【この記事で分かること】
- TradingViewで使える価格帯別出来高の種類
- 価格帯別出来高の表示・設定方法
- 価格帯別出来高の見方と基本の使い方
- 価格帯別出来高を活用したトレード手法
株式でよく使われる価格帯別出来高を、TradingViewはインジケーターに標準搭載しています。
FXでもラインのサポート・レジスタンスの強弱を測る指標になるので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 無料で最強チャートツールを手に入れよう
- 最強のテクニカル分析は?
- TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高とは価格帯別に取引量を示すインジケーター
- TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高の見方
- TradingView(トレーディンビュー)で使える6種類の価格帯別出来高
- 他のトレーダーと差をつけるためのツールを紹介!
- 【YouTube】TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高の活用法
- 無料で最強のチャートツールを手に入れよう
- 価格帯別出来高(出来高プロファイル)を使ったトレード手法
- TradingView(トレーディングビュー)で価格帯別出来高を表示・設定する方法
- TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高のまとめ
最強のテクニカル分析は?
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TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高とは価格帯別に取引量を示すインジケーター
価格帯別出来高とは、特定の期間における高値から安値までの価格帯で売買された取引量を価格帯別にヒストグラムで示すインジケーターです。
通常の出来高が時間変化に伴う取引量を横軸に示すことに加え、価格のパラメータを取り入れて縦軸に示す点に特徴があります。
TradingViewでは価格帯別出来高のことを出来高プロファイルと呼び、有料プランを購読することで利用できます。
TradingViewの価格帯別出来高の特徴は、買われた/売られた合計金額を色分けし、最も多い取引量を赤色の太線で明示することです。
トレード初心者の方でも重要な価格帯が目視で分かりますし、横軸の出来高を知っている方は縦軸に置き換えるだけで簡単に使えます。
厚みのある価格帯別出来高と水平線が重なれば、強いサポート・レジスタンス帯として働く可能性が高いです。
続いて出来高プロファイルで表示される固有の役割をご説明します。実践的な内容は「TradingViewで使える価格帯別出来高の種類」から読み進めてください。
TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高の見方
価格帯別出来高には基本の見方があり、注目のポイントが決まっています。
- ポイントオブコントロール (POC)
- プロファイルハイとプロファイルロー
- バリューエリア(VA)
- バリューエリアハイとバリューエリアロー
チャートにおける共通の役割を知り、トレードに活用していきましょう。
ポイントオブコントロール (POC):最も取引量が多い価格
ポイントオブコントロール(POC)は、該当の期間で最も取引量が多い価格を示す1本のラインです。
ヒストグラムの青色が買いの出来高を、黄色が売りの出来高を表します。
ドル円の日足にバー20本分の取引量が分かる価格帯別出来高を表示しました。取引量が最大の価格帯のヒストグラムが一番長く、その中に1本のPOCが引かれています。
取引量が多くなるときは、一定の値幅である程度の時間をかけて売買されるため、その様子を1時間足のチャートで見てみましょう。
複数のPOCが含まれる価格帯(紫色の長方形枠)は、ドル円の日足のPOC付近となります。
トレンドがない価格帯で取引量が積み重なり、結果的に日足のPOCが形成される様子が見て取れます。
POC付近はチャートが上下に振れやすいのでエントリーを控えましょう。トレードをする際は売り方vs買い方の勝敗が決まった後、押し目や戻り目を待つことが大切です。
プロファイルハイとプロファイルロー:指定期間の最高値と最安値
プロファイルハイは該当期間における価格帯別出来高の高値水準を指し、プロファイルローは安値水準を示します。
売買がほとんど行われなかった上下末端の価格帯のため、該当期間における出来高は少なくなります。
バリューエリア(VA): 全出来高から一定割合を満たした価格帯
バリューエリア(VA)は該当期間における全出来高から指定した割合を満たす価格帯のことです。
初期設定は70%で、一定期間における7割の取引量がVAに収まっていることを示します。
ヒストグラムが濃いカラーの価格帯がバリューエリアです。
バリューエリアでは大小の取引量が入り混じった価格帯が混在しており、短い時間足ではチャートが上下に振れやすい傾向にあります。
バリューエリアハイとバリューエリアロー: VAの最高値と最安値
バリューエリアハイは一定期間におけるバリューエリア(VA)の高値水準を示し、バリューエリアローは安値水準を示します。
バリューエリアの外の価格帯は売買のしこりが少ないため、チャートがバリューエリアを外れると一旦は一方向へ強く動く傾向にあります。
TradingView(トレーディンビュー)で使える6種類の価格帯別出来高
TradingViewには、8つの価格帯別出来高が標準搭載されています。このうち主要な価格帯別出来高をピックアップして、特徴と使い方をご紹介します。
- 固定期間出来高プロファイル(FRVP)
- 周期的出来高プロファイル(PVP)
- セッション出来高プロファイル(SVP/SVP HD)
- 可視範囲出来高プロファイル(VRVP)
- オートアンカー出来高プロファイル(AAVP)
なお、セッション出来高プロファイル(SVP)とチャートの表示倍率に応じて自動調整が入るSVP HDを1つにまとめています。
①固定期間出来高プロファイル(FRVP):手動で期間を決められる出来高プロファイル
測定する期間をきっちり定めたいときに使うのが、固定期間出来高プロファイルです。手動で始点と終点を定める描画ツールとして使用します。
2022年12月分の価格帯別出来高を表示する場合、縦線①(12月1日)の任意の価格と縦線②(12月30日)の任意の価格でクリックするだけで、該当期間における価格帯別出来高が表示されます。
他の4つの出来高プロファイルは自動検出型のため、カウントする始点の調整が難しくなります。
固定期間出来高プロファイルであれば、2023年1月4日1:01からバー20本分をカウントするなど、詳細に設定できるメリットがあります。
②周期的出来高プロファイル(PVP):指定した期間の価格帯別出来高を表示する
周期的出来高プロファイル(PVP)は、指定した期間における価格帯別出来高を表示します。
ドル円の日足に期間20(バー20本分)を指定してみましょう。
過去の任意の日付から20日分をカウントして現時点に至るため、最後の該当エリアは指定した期間分がカウントされないこともあります。
周期的出来高プロファイルの使い方は、繰り返されるイベントをカウントして設定するのがポイントです。
例えば、暗号資産市場以外は基本的に1ヶ月あたり20営業日のため、上記のように日足で20期間に設定することで1ヶ月分の取引量が調べられます。
また、FXの通貨ペアで1時間足未満を表示し、東京→欧州・ロンドン→ニューヨーク市場の周期で設定することで、各市場で機能するラインの見分けに役立つでしょう。
出来高をカウントする始点と終点をきっちり定める際は「固定期間出来高プロファイル」をお使いください。
③セッション出来高プロファイル(SVP/SVP HD):1区切りの価格帯別出来高を表示する
セッション出来高プロファイル(SVP)は、各市場が開場して閉場するまでを1区切りにした価格帯別出来高を表示します。
日足・週足・月足では表示できないので、日足未満で用います。FXや株式でセッションが異なるので、チャートで確かめましょう。
ドル円の1時間足を表示しました。FXでは長い間取り引きが途切れる時間帯がないので、価格が連続してチャートが形成されます。
FXであればデータ提供元のFX業者が定める取引時間に準じ、国内FX会社では一般的に以下の時間帯で価格帯別出来高をカウントします。
【夏時間】6:00~翌日5:59、【冬時間】7:00~翌日6:59
続いて株式市場に目を移し、日本株のトヨタ自動車(7203)を確かめます。
FXとは違い、チャートにたくさんの窓が作られています。トヨタ自動車が上場する東京証券取引所の取引時間が9:00~15:30であることが原因です。
セッション出来高プロファイルは、各市場やデータ提供元が区切る時間帯を自動で判別して価格帯別出来高を表示する特徴があります。
SVPの語尾にHDが付いたSVP HDは、チャートの拡大・縮小に応じて価格帯別出来高の表示サイズを自動調整します。
ドル円の1時間足にSVPとSVP HDを表示して比較しましょう。
SVP HDの価格帯別出来高の方が密に表示されます。小さな値幅に作られた出来高を区別できるので、SVP HDをデイトレの1時間足以下用として使い分けるのも一案です。
④可視範囲出来高プロファイル(VRVP):チャートに表示されている全ての期間の価格帯別出来高を表示する
可視範囲出来高プロファイル(VRVP)は、チャートに表示されている全ての期間の価格帯別出来高を表示します。
上記の出来高と異なり、長い時間足に使うと便利なため、ドル円の月足(1990年1月から2023年1月)で確かめます。
前回ドル円が150円を超えた1990年(30年以上前)からの取引量も加算して、価格帯別出来高を表示できます。
可視範囲出来高プロファイルは、マクロの視点でサポート・レジスタンス帯を定めるときに便利なため、日足以上で使うのが良いでしょう。
また日足未満では取引が増えた価格帯をざっくり見分けたいとき、簡易的な判断ツールとしても役立ちます。
⑤オートアンカー出来高プロファイル(AAVP):パラメータで指定した項目から現在までの価格帯別出来高を表示する
オートアンカー出来高プロファイル(AAVP)は、パラメータで指定した項目から現在までの価格帯別出来高を表示します。
設定した期間内に指定項目に達すると、新たな価格帯別出来高が形成されます。
上図はドル円の日足において、パラメータを以下に設定しています(2023年1月6日時点)
ベース期間(①):Highest Volume、期間(②):120
1月6日から120本のバーの中で最も取引量が多い価格帯別出来高を記録した日時を基準に、価格帯別出来高を表示する指定です。
その結果、144.932円で最も取引された2022年9月22日を基準に価格帯別出来高が作られました。
オートアンカー出来高プロファイルは、指定期間内において自動で指定した項目を発見する点に優れています。
そして、設定したポイント(今回は最大取引量)を更新すると、そこから新たな価格帯別出来高が作られます。
オートアンカー出来高プロファイルの使い方は、トレンド相場でボラティリティが高まったときの押し目・戻り目を探ることに適しています。
上図のように上昇トレンドが作られる過程で現在のPOCよりも取引量が多い価格帯が作られると新たなPOCとして更新され、次の押し目買いの目安になります。
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【YouTube】TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高の活用法
公式YouTubeが価格帯別出来高の基礎的な活用法を「出来高プロファイル入門」として公開しています。
出来高プロファイルはアップデートされておりデザインは異なりますが、当時から変わらぬ見方と考え方の本質をご参考ください。
その他、ポイントオブコントロール(POC)の紹介は以下のYouTubeです。
1980年代から使われているマーケットプロファイル※と照らし合わせた解説もあり、大変分かりやすいです。※日中に出来高が増えた時間帯を見るテクニカル手法
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価格帯別出来高(出来高プロファイル)を使ったトレード手法
FXで価格帯別出来高を使う際にポイントとなるのがポイントオブコントロール(POC)です。
最も取引された価格を明示するため、サポート・レジスタンスラインとして利用します。
今回は長期トレンドに合わせた順張り手法と、TradingViewが公式サイトで紹介しているエントリー方法を解説します。
トレンドを分析する方法は以下の記事で解説しているので、併せてご参考ください。
手法①:POCへリターンムーブ後の高値ブレイク
長期トレンドの方向に合わせ、短い時間足に表示されたPOCを使って買いを狙うトレード手法です。
下図のように、短い時間足のトレンド(小トレンド)が崩れるリターンムーブほど深い押し目を作ります。
その後、再び長期トレンドに回帰する高値ブレイク(買い)がエントリーの基本です。
一例として、ドル円が急落してから戻り高値を狙うときのトレード手法を解説します。
ドル円の4時間足が安値を切り上げながら高値132.534円を更新したのでブレイクエントリーの準備をします。
1時間足の高値①が模式図の「買い」に該当します。直近の安値①にロスカットとセットで逆指値注文をしておくのも良いでしょう。
Aの期間で高値132.534円を上抜けしてから、Bの期間に前日POC①に向かって押し目を作りました。この間に高値②をエントリー、安値②をロスカットの目安にしてデイトレを準備します。
Cの期間も同じく、上昇トレンドが継続する中で前日POC②に向かって押し目を作りました。再上昇に向かう過程で高値③をエントリー、安値③をロスカットの目安にしてロングを検討します。
上昇トレンドを形成するとき、1時間足のようにPOCが右肩上がりになるイメージを描いておくと、若干の下押しに動揺することなくポジションを保有できるでしょう。
手法②:POCへの押し目買い(始値がVAより高いとき)
続いてはTradingViewの公式サイトで紹介されている、当日始値と前日POCからの乖離を利用した押し目買いを図解します。
トレードする日の始値が前日のバリューエリアハイよりも高く、プロファイルハイよりは低いとき、チャートがPOCまで下落してくる間に押し目買いを入れます。
トレード当日の始値がPOCから大きく乖離したとき、一旦POCにチャートが寄せてくる傾向にあります。
価格帯別出来高が最大のPOCは、サポートラインの目安になることがトレーダーの共通認識のため、新たな買いを誘いやすい特性を利用します。
また長期トレンドは短期トレンドより優先することを踏まえ、エントリー時間足よりも長い時間足の方向に合わせて押し目買いすることでトレードの成功率を高められます。
POC近辺でポジションを取らない(レンジ相場)
レンジ相場では過去のPOCと直近のプロファイルハイ・ローが重なるなど、レンジの上限・下限の目安が付けられるときに有効です。
それ以外はPOCや価格帯別出来高の大きい価格帯でポジションを取らないようにしましょう。
チャートの方向性が定まらず、ボラティリティが高まりロスカットされやすくなります。
チャートはドル円の1時間足です。日足がレンジ相場のため1時間足のPOCが交錯しており、上下に動いてもPOC付近に戻されています。
FXでは勝つことと同等に負けない事が重要です。POCの交錯を目安に相場を休むタイミングを測ることができます。
TradingView(トレーディングビュー)で価格帯別出来高を表示・設定する方法
最後にTradingViewのチャートに価格帯別出来高を表示・設定する方法をご説明します。
チャート上部のインジケーター(①)をクリックするかチャート上で「/」をタイプします。
テクニカル(②)を選択して出来高プロファイル(③)をクリックし、表示された6つの出来高プロファイル(④)から選びます。
セッション出来高プロファイル(SVP)を例にして設定します。
チャート左上の設定アイコン(①)をクリックしてパラメータ(②)を選び、期間(③)で測定するバーなどの本数を入力します。
エリアの出来高(④)でバリューエリア(VA)の割合を入力して設定完了です。
TradingView(トレーディングビュー)の価格帯別出来高のまとめ
今回はTradingViewで使える6つの価格帯別出来高の見方からトレード手法まで解説しました。
最後に要点を確認しましょう。
【この記事のまとめ】
- 価格帯別出来高は時間変化に価格の要素を加えて縦軸に取引量を示す
- TradingViewでは価格帯別出来高を出来高プロファイルと呼ぶ
- 取引量が最大の価格帯別出来高にポイントオブコントロール(POC)が引かれる
- POCはトレンド相場の順張り手法とレンジ相場を見分ける指標として使える
サポート・レジスタンスラインの強さを測ったり、売買が交錯する価格帯を想定するなど、FXトレードに価格帯別出来高をお役立てください。
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