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株を放置するとどうなる?投資家が知るべきメリットとデメリットを解説

2024年02月12日 公開 
2024年08月02日 更新
株を放置するとどうなる?投資家が知るべきメリットとデメリットを解説
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株を購入した後、放置しておくことで資産が減ってしまうのではないかと心配になっている人はいませんか。保有している株式によっては資産が増えることもありますし、放置によって売買手数料や株価が上下することに一喜一憂しなくて済みます。

購入した株は、定期的なメンテナンスや監視は必要です。しかし投資スタイルや銘柄によっては、売買せずにほぼ放置で資産を増やすこともできます。

放置のメリットや、どのような場合に損失を被る可能性があるのかを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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株式投資の基本と放置の意味

株式投資の基本として抑えておきたいのは、利益を出す方法は2種類あるということです。

買った株を購入価格より高値で売ってキャピタルゲインを狙う投資と、買った株の企業が出す配当金や株主優待を受け取るインカムゲインを狙う投資があります。

株を所有し放置するというのは、一定期間取引や監視を行わないことです。例えば、買った株の価格を1年間見ないというのも放置の1つといえるでしょう。

保有している株を放置することによって得られるメリットやデメリットについて紹介します。

株を放置した場合のメリット

株を放置した場合のメリットについては以下の3つです。

  • 株式の長期保有でキャピタルゲインのチャンスがある
  • インカムゲインとなる配当金や株主優待の受取ができる
  • 株の売買による手数料や取引コストの節約ができる

どんな銘柄を保有するかによっても変わりますが、基本的に長期間保有することによって投機要素は少なくなり、期待値がプラスになる可能性が高くなります。

株式の長期保有でキャピタルゲインのチャンスがある

株式の長期保有で、大きなキャピタルゲインを狙えるチャンスがあります。利益を出し続ける企業の株価は、一時的に上下動することはありますが、長期的には上昇していく傾向にあります。そのため長期保有によって、購入価格よりも高い価格で株式を売ることが可能です。

例えば、世界的に有名な飲料メーカーのコカ・コーラの株価は、30年前であれば10ドル台前半、20年前は20ドル台前半、10年前は30ドル台後半、現在約55ドル前後を推移しています。(2023年10月現在)

このように30年間株を放置しておくことで、約5倍となるような企業もあります。成長している企業であれば、長期保有は大きなキャピタルゲインを得るチャンスとなるでしょう。

インカムゲインとなる配当金や株主優待の受取ができる

企業によっては、株を保有している間、インカムゲインとして配当金や株主優待を受け取れます。

例えば、携帯電話通信会社auを運営するKDDIは配当金を出しているだけでなく、株主優待があるとして人気がある企業です。KDDIは配当利回りが3%台前半と優秀なうえ、株主優待であるカタログギフトを年1回受け取れます。

企業によって配当金の額や株主優待の内容は異なりますが、株を保有し、放置しているだけで、毎年配当金や株主優待が受け取れるのは大きなメリットです。

株の売買による手数料や取引コストの節約ができる

短期的に売買を繰り返していると、税金や手数料がかかり、金銭的なコストもかかってしまいます。株価の変動が気になり、プライベートな時間を奪われることもあるでしょう。

放置を前提として株を保有していると、無駄な取引を避けられ、精神的にも負担が少ないです。

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株を放置した場合のデメリット

株を放置した場合のデメリットを5つ紹介します。

  • 潜在的な損失リスクがある
  • 機会コストの損失する可能性がある
  • 会社の業績や市場状況の変化への適応ができない
  • 信用取引で保有する株式は半年で強制決済される
  • 亡くなった人が保有していた株は5年以上経っていると売却される

メリットを理解し、意図的に放置している場合は良いものの、単に保有していることを忘れている場合は注意が必要です。せっかく積み上げてきた資産が手元に残らない可能性もあると、理解しておきましょう。

潜在的な損失リスクがある

まず、潜在的な損失リスクが株にはあります。損失リスクとは、企業の業績悪化や経済環境の変化によるものです。

例えば携帯電話の普及によって公衆電話が少なくなったことや、パンデミックや紛争による影響で企業の業績が悪化することなどが考えられます。業績悪化に伴い、株価が購入した価格よりも下落するリスクや、配当金が減ってしまう減配のリスクがあります。

そのため、保有する企業の株にはどのようなリスクがあるのか理解しておくことが大切です。損失のリスクが低い企業の株を購入することで、放置していてもキャピタルゲインやインカムゲインを狙うことができます。

機会損失する可能性がある

長期保有することによって、他の投資機会への適用が遅れる可能性があります。

例えば、自身が保有している銘柄が緩やかに成長している場合、多くの場合は株価も緩やかに上昇する可能性が高いです。しかし他の企業が急成長している場合、保有銘柄を売却し、その資金で成長銘柄を購入したほうが資金は増えるかもしれません。

単に資産が減るという意味での損失ではなく、利益を得る機会を逃すという意味でリスクがあります。

会社の業績や市場状況の変化への適応ができない

株を放置する行為は、市場の動向や特定の企業の業績の変動から目を背けるリスクがあります。

例えば、ある企業が経営危機に直面した場合や、大きなスキャンダルが報じられた時、株価は大きく下落する可能性があります。定期的なチェックをしなければ、そのような情報を見落とし、資産の価値が損なわれるリスクが高まるため注意が必要です。

また、業界全体の変動や経済の大きな流れも同様です。新しい技術の登場や政府の政策変更は市場状況を一変させる可能性があり、放置したままのポートフォリオは時代遅れとなることも考えられるので、適度な情報収集やその変化に対応することで損失を防げます。

信用取引で保有する株は半年で強制決済される

信用取引とはレバレッジをかける取引で、元手以上の大きな資金で取引ができます。しかし、信用取引で保有できる期間は原則半年と定められており、期間を過ぎると強制的に決済が行われてしまうので、放置には向いていない取引です。

半年の期限を忘れていると、不利なタイミングでの強制決済により、大きな損失を被るリスクがあります。またレバレッジをかけた分、それだけ損失も大きくなる点に注意が必要です。

したがって信用取引では定期的な監視と、期限に応じた適切な行動が欠かせません。株の放置には、不向きの取引だといえるでしょう。

亡くなった人が保有していた株を5年以上経っていると売却される

株を保有していた人が亡くなった場合、5年以上放置していると「株主所在不明」として、会社に株を買い取られたり、競売によって売却されたりする可能性があります。

また株の売却から5〜10年経ってしまうと、売却益を受け取る権利も無くなるので注意が必要です。親族などで株を所有している場合は、保有資産などを把握しておきましょう。

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どんな株が放置に向いているのか?

どんな株が長期保有や放置に向いているか、例を3つ紹介します。

  • 今後業績が良くなっていく可能性が高い企業の株
  • 配当金や株主優待を長期間にわたって安定的に出している企業の株
  • 全世界株の指数に連動するインデックスファンドやETF

これらに当てはまる企業であれば、比較的リスクが低く、放置をしていてもキャピタルゲインやインカムゲインを得られる可能性が高いです。

今後業績が良くなっていく可能性が高い企業の株

今後業績が良くなっていく可能性が高い企業の株は、購入した価格よりも高い価格で売却するキャピタルゲインが狙えます。

一時的な流行で成長している企業ではなく、広い範囲で普及していくものや生活必需品等を扱う企業の株は、放置していても成長が見込まれるからです。

その代表例がAppleAmazonです。iPhoneなどのスマートフォンは今やほとんどの人が持っていますし、ネット通販が普及したのもAmazonのおかげともいえるでしょう。

これらのような企業を見つけ出し、成長が見込まれる企業の株を買い、放置することによってキャピタルゲインが狙えます。

配当金や株主優待を長期間にわたって安定的に出している企業の株

配当金や株主優待を長期間出している企業の株は収益性が安定しているため、配当金が減るリスクが少ないです。

例えば、33期連続の増配をしている花王は追加投資をしなくても配当金が増えていきます。つまり、放置しているだけで毎年、配当金という形で収益を得られるのです。

増配し続けている企業は、収益性もよく会社の価値も高くなる傾向にあるため、株価も上昇しやすいです。そのため、長期間放置していても、株の資産価値が減るリスクが低くなります。

全世界株や米国株に広く分散された指数に連動するインデックスファンドやETF

リスクをさらに減らしたい人は、全世界株や米国株に広く分散された指数に連動するインデックスファンドやETFなどがあります。

ファンドとは投資信託のことで、つみたてNISAなどの口座で購入する場合は、広い範囲に分散された投資信託を買うことが可能です。

ETFは上場投資信託と呼ばれており、投資信託と似ていますが市場が開いている時でも購入することができるものです。

全世界株ファンドは広く分散されており、短期的にはマイナスになる年があっても、年平均4〜7%の成長が見込まれます。そのため長期で保有すれば、購入後は放置していても資産が増えていく可能性が高い傾向にあります。

このようなインデックスファンドやETFを購入し、放置で利益を出したいなら、iDeCoの利用が欠かせません。

利息や運用益が非課税になるうえ、利益を受け取る際にも税制優遇があるので、より多くの利益を手元に残せます。

iDeCoで長期保有をするのにオススメな銘柄については、こちらの記事で解説しました。

せっかく株を買うなら、iDeCoで少しでもお得に運用しましょう。

まとめ:株の放置にはメリット・デメリットがあるので要検討

株の放置には、いくつかのメリットがあります。株価の上下に一喜一憂することがなくなり、株のことを考える時間があまり必要ありません。長期的な保有により、大きな値上がりも期待できます。

一方、短期的な機会損失のリスクも考えられます。またいくら放置するといっても、定期的なメンテナンスは欠かせません。特に株の持ち主が亡くなった場合、その株が勝手に売却されることもあるので注意が必要です。

積極的に運用するのか、長期保有で利益を狙うのか、それぞれのメリット・デメリットを考慮して検討しましょう。

国内株式の売買手数料ゼロ!新NISAにもオススメ SBI証券で口座開設
著者
Runchaテクニカル分析チーム
チーム紹介ページ

日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。



所有者
株式会社アドバン

『ユーザーの新しい挑戦や、ワクワクの手助けができるサービス作り』をビジョンに、投資を始めたい人・よくわからない人の支えになるようなFX初心者ガイドや、トレード練習アプリを運営しております。
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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
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