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【なぜ?】33.1%がFXに興味あり!実際に取引している人はわずか5.9%|投資の実態調査から見えてきた課題を分析

2024年06月11日 公開 
2024年06月11日 更新
FXの実態と課題 - 調査報告
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テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、FXに取り組む人の特徴や抱える課題を調査する目的で、20歳以上の男女10,168名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、FXに関心を持つ人の割合に対して、取引率が低くとどまっている実態が見えてきました。

調査サマリー

今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。

  1. FXに興味があるのは33.1%、現在取引している人は5.9%
  2. FXは「興味がある人の口座開設率の低さ」「口座開設者の取引率の低さ」「取引中止率の高さ」が課題
  3. FXトレーダーの50.7%が日常的に取引を行っている
  4. FXで安定的に利益を獲得しているのは11.6%、スキル不足が半数以上
  5. FXで抱える悩みは「取引成績」が45.1%で最も多い

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :20歳以上の男女
調査期間 :2024年4月23日~4月30日
有効回答 :10,168名

主な調査結果

1.FXに興味があるのは33.1%、現在取引している人は5.9%

以下のグラフは、全国の20歳以上の男女にFXの取り組み状況について質問した結果です。

FXの取り組み状況

FXについて「興味がない」と回答した人は66.9%であり、残りの33.1%はFXに興味があることがわかります。このうち、「興味はあるが、取引口座を開設していない」と回答したのは16.9%であり、残りの16.3%は取引口座を開設していることになります。さらにこのうち、「取引口座を開設したが、取引を行ったことがない」と回答したのは4.4%であり、残りの11.8%は取引を行ったことがある人です。

これをまとめると、以下のようになります。

  • 興味を持っている人   :33.1%
  • 取引口座を開設した人  :16.3%
  • 取引を行ったことがある人:11.8%
  • 現在、取引を行っている人:5.9%

※端数処理の関係で計算が一致しないことがあります。

投資経験の有無にかかわらず一般成人のおよそ3人に1人がFXについて興味を持っており、FXには一定の注目度があるといえるでしょう。

ただし、興味を持った人の半数以上が取引口座を開設しておらず、口座開設者のうち3割近くが取引を始めていません。さらに、取引を始めた人のうち半数以上がFXをやめてしまっており、その結果、FX取引を現在も行っている人は、わずか5.9%にとどまっています。

以下は、投資の種類(株式/投資信託/FX/暗号資産/AI投資)別に、「現在、取引を行っている人」の割合を示したグラフです。

現在、取引を行っている人の割合(投資の種類別)

最も多いのは株式で26.3%、これに僅差で投資信託が25.9%で続いています。FXは5.9%で、暗号資産の7.2%を下回る割合でした。このようにFXは一定の知名度があるものの、取り組む人が決して多いとはいえない状況です。

2.FXは「興味がある人の口座開設率の低さ」「口座開設者の取引率の低さ」「取引中止率の高さ」が課題

FXへの取り組み状況について、以下の4つの観点から他の投資(株式/投資信託/暗号資産/AI投資)と比較分析を行いました。

  • 各投資に興味を持つ人の割合
  • 興味を持った人が、取引口座を開設する割合
  • 取引口座を開設した人が、取引を始める割合
  • 取引を始めた人が、取引を継続する割合

それぞれのフェーズ毎に結果を見ていきましょう。

各投資に興味を持つ人の割合

次のグラフは、投資の種類別に興味がある人の割合を集計したグラフです。

投資に興味がある人の割合(投資の種類別)

最も興味を持つ人が多いのは「株式」で56.7%、これに続くのが「投資信託」で52.3%でした。その他は差が開きますが、3位は「FX」で33.1%となっています。

このように、投資の中では株式と投資信託に対する関心度の高さが際立つという結果でした。ただ、FXも決して関心度が低すぎるということはなく、4位の暗号資産と比べても4.8%高い割合となっています。

興味を持った人が、取引口座を開設する割合

続いて、興味を持った人が口座開設している割合を、投資の種類別に集計したグラフです。

興味のある人が口座開設している割合(投資の種類別)

最も割合が高いのは「投資信託」の71.2%、これに僅差で「株式」の70.7%が続くという結果です。興味を持っている人の割合と同様に、株式と投資信託の2つが他を引き離して高い割合となりました。

注目したいのは、3位が「暗号資産」の54.7%となっており、「FX」を5.6%も上回っていること。FXの方が歴史が長く取引環境の整備がより進んでいることを踏まえると、改善の余地は大いにあるといえそうです。

取引口座を開設した人が、取引を始める割合

次のグラフは、口座開設者のうち取引をしたことがある人の割合を、投資の種類別に集計したものです。

口座開設者のうち取引経験がある人の割合(投資の種類別)

見ての通り、取引口座を開設した人の割合のグラフに似たバランスとなっています。最も割合が高いのは「投資信託」の87.3%、これに僅差で「株式」の86.0%が続くという結果です。3位は「暗号資産」の75.3%で、「FX」を2.6%上回りました。

投資の種類にかかわらず、基本的に取引を開始する意志を持った人が口座を開設しているはずです。株式や投資信託が近い数字を出していることを踏まえると、FXの低い割合には何かしらの原因があると考えられます。

取引を始めた人が、取引を継続する割合

最後に、取引を始めた人のうち現在も取引を継続している人の割合を、投資の種類別に集計したグラフです。

取引経験者のうち取引を継続している人の割合(投資の種類別)

最も高い割合となったのは「投資信託」で79.4%、これに僅差で「株式」が76.3%で続いています。なお、3位は「暗号資産」の61.9%、4位は「AI投資」の57.3%。「FX」は唯一5割を下回る49.6%で、最下位という結果でした。

暗号資産やAI投資の割合は、比較的新しい投資で取り組み始めてから時間が経っていない人が多いことも影響していると推測されます。

弊社が行った「FXをやめる理由に関する調査(以下のリンク)」では、FXの経験が少ない中で、運用資金を大きく失って退場する人が多いことを示唆する結果が出ています。

FXの継続率向上のためには、初心者のスキルアップをサポートするような取り組みが重要と考えられます。

3.FXトレーダーの50.7%が日常的に取引を行っている

FXの取引頻度

現在、FXに取り組んでいる人を対象に、どの程度の頻度でFXに取り組んでいるか質問したところ、「一日に複数回以上」という回答が27.7%で最も多いという結果でした。「ほぼ毎日」の23.0%と合計すると5割を上回っており、半数以上の現役トレーダーが日常的にトレードを行っていることがわかります。

先述のとおり「現在、FXの取引を行っている人」は5.9%と多くはありませんでしたが、取引をしている人は非常に熱心にFXに取り組んでいるといえそうです。

4.FXで安定的に利益を獲得している人は11.6%、スキル不足が52.9%

本調査では、FXに現在取り組んでいる人を対象に、自分自身のFXスキルを以下の5つから選択してもらいました。

  • 開始直後:取引を開始し、基本的な知識を学んでいる。
  • 初級者 :取引経験があり、基本戦略を理解しているが、まだ安定した利益は得られていない。
  • 中級者 :資金管理と自己ルールを設定し、一定の利益を得ているが、年間で見るとプラスにはできていないことがある。
  • 上級者 :安定した利益を得ている。
  • プロ  :安定した利益が生活費を大きく上回りFXのみで生活することも可能。

以下のグラフは、この結果をまとめたものです。

FXスキルの自己評価

最も多いのは「初級者」で36.9%、これに「中級者」が35.6%で続くという結果になりました。3位は「開始直後」で15.9%です。「開始直後/初級者」を合計すると52.9%で、半数以上がスキルが不足している状態といえます。

「中級者」はFXで安定した利益を得るには一歩届きませんが、一定のスキルが身に付いている状態です。このレベルに該当する人は多く、丁寧に取り組めば十分に到達できる水準と考えられます。「開始直後/初級者」の人が「中級者」にステップアップできるかどうかが、FXを継続する上でのひとつの分岐点になりそうです。

なお、「上級者」は10.9%、「プロ」は0.7%と、およそ10人に1人ではありますが、安定して利益を得ている人もいるようです。このレベルに到達するためには、個人の素質や大きな努力が必要と考えられますが、可能性は十分にあるといえるでしょう。

5.FXで抱える悩みは「取引成績」が45.1%で最も多い

最後に、FXについて抱える悩みを質問した結果です。

FXで抱えている悩み

最も多かったのは「取引成績が安定しない」で45.1%で、2位を大きく引き離しています。2位は「取引金額(取引量)を増やせていない」で35.4%、3位は「精神的な負担が大きい」で29.4%となりました。

利益をあげるためにFXに取り組んでいる以上、取引成績の悩みが大きいのは自然な結果といえそうです。この悩み解消に直結するのはやはりFXのスキル向上であり、そのためのサポートに対するニーズは大きいと考えられます。

なお、2位の取引金額が増やせない問題については、その主たる原因がトレーダーのFXスキルにあるケースと、運用資金の規模にあるケースが考えられます。この点については、今後、追加で分析調査を行う予定です。

まとめ

今回の調査結果をまとめると以下の通りです。

  • FXは知名度に対して、現在取引している人の割合が少ない
  • 現役のFXトレーダーの半数が日常的に取引を行っており、非常に熱心
  • FXは半数以上がスキル不足で、スキル向上のサポートが望まれる
  • FXでは取引成績で悩んでいる人が特に多い

この結果からは、FX人口の拡大と健全な発展のためには、特にFXの初級者が安心して取引しやすい環境づくりの重要性が読み取れます。FX業界全体でスキル向上のサポートに取り組みながら、トレーダーの満足度向上を目指す必要があるでしょう。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
アセンダント取締役
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