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投資初心者の68.3%が失敗を経験!最も多い理由は「大きな損失を出してしまった」|リーマンショックの暴落では数百万円の損失を出した人も

2023年08月23日 公開 
2023年09月07日 更新
投資初心者の失敗談
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テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、投資初心者の失敗体験を調査する目的で、現在投資を行っている303名を対象にアンケートを行いました。本調査の結果からは、投資デビュー時に初心者が注意しておきたいポイントが見えてきました。

※本記事では、プレスリリースに掲載していない調査データも紹介しています。より詳細な補足情報を確認したい方は、ぜひ記事全文をご覧ください。

調査サマリー

今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。

  1. 投資デビュー時に何らかの失敗を経験した人は68.3%、失敗を経験していない人は31.7%にとどまる
  2. 投資デビューの失敗で最も多いのは「大きな損失を出してしまった」の24.8%、利益確定/損失確定が遅れるなど取引タイミングの失敗を挙げる人も多数
  3. ブラックマンデーやリーマンショックのような暴落相場には初心者も要注意

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :「現在、投資に取り組んでいる」と回答した20歳以上の男女
調査期間 :2023年7月13日~7月14日
有効回答 :303名

主な調査結果

1.投資デビュー時に何らかの失敗を経験した人は68.3%、失敗を経験していない人が31.7%にとどまる

投資初心者時代に失敗経験がある人の割合

投資初心者時代に失敗したり反省したエピソードについて質問したところ、何らかの失敗をしたと回答した人は68.3%、「特になし」を選択した人は31.7%でした。3人に2人は、投資を始めたばかりで知識や経験が少ないときに、投資がうまくいかなかった経験をしているようです。

2.投資デビューの失敗で最も多いのは「大きな損失を出してしまった」の24.8%、取引タイミングの失敗を挙げる人も多数

投資初心者時代に失敗エピソードランキング

投資初心者時代の失敗/反省エピソードで最も多かったのは、「大きな損失を出してしまった」の36.2%でした。投資を始めて経験が少ない段階で、大きな損失を出してしまった経験をしている人は少なくないといえそうです。

また、1位と僅差で「欲が出て利益確定のタイミングを逃した」の35.7%、「損失確定が遅れて塩漬けになった」の34.4%、「利益確定が早すぎた」の33.3%が続いています。いずれも取引タイミングに関するもので、初心者にとって適切なタイミングで売買を行うことの難しさがうかがえます。

3.ブラックマンデーやリーマンショックのような暴落相場には初心者も要注意

投資初心者時代の失敗/反省エピソードのうち、数の多かった「大きな損失を出してしまった」「欲が出て利益確定のタイミングを逃した」「損失確定が遅れて塩漬けになった」「利益確定が早すぎた」について、具体的なエピソードを4つずつピックアップして紹介します。

▼大きな損失を出してしまったエピソード

・リーマンショックで相場が全体的に下落した事で数百万円の損失を出した。(50代/男性/神奈川県)

・サブプライム問題やリーマンショックの時など、世界的な経済問題が起きたタイミングで素人がFXに手を出して損失を被った。(60代/男性/大阪府)

・某社の株式が当時のトレンドに乗って、ほぼ4倍になったため、そろそろ下がるだろうと予想し、信用取引で売りを入れたが、その後、踏み上げにあい、にっちもさっちもいかず短期間に700万程の損失を出してしまった。(60代/男性/愛知県)

・配当金大幅upした小型株を買ったら、数ヶ月後に倒産した。(40代/男性/東京都)

大きな損失を出してしまった人は、「〇〇ショック」と呼ばれるような急激な相場変動に巻き込まれるパターンが多く見られます。また、信用売りをはじめとするリスキーな取引を行って大きな損失を出したケースや、投資先の企業が倒産してしまったケースもありました。

▼欲が出て利益確定のタイミングを逃したエピソード

・IPOに当選して、最初は初値で売るつもりだったのが欲をかいてホールドしてしまい、大した利益が出なかった。60万くらいの利益が5万円ほどになってしまった。(50代/男性/三重県)

・ある程度上がったら売却するつもりだったが、欲がでてしまい売らなかったら、下がってしまった。(50代/男性/東京都)

・掲示板の「マダマダ上がりそう」の内容につられて保有していたところ、気がついたらガタ落ちとなってしまった。(70代/男性/三重県)

・20代後半に某社の株式投資をして欲をかいて売り時を間違え4割損失を喫した。(70代/男性/岐阜県)

最高のタイミングで売買するのは経験者もなかなかできないものですが、初心者の頃は特に利益確定タイミングを逃し利益を減らしてしまったエピソードが目立ちます。利益が減った状態では心理的に決済しづらくなるものですが、損失が出るまで決済できなかったケースも散見されました。

▼損失確定が遅れて塩漬けになったエピソード

・退職金のほぼ全額を某ファンドに投資したが、その後のブラックマンデーで大幅な値下がりと配当金の低下が生じ、その後少しは持ち直しましたが、なお600万円以上の損失が出ています。(70代/男性/三重県)

・知識を得ずに始めたので、結局損切りなどできずに塩漬けするようなものが出てしまった。(50代/男性/東京都)

・株価がどんどん下がってしまって、早く損切りすれば良かったと思った事が有りました。(70代/女性/東京都)

・塩漬けで、さらに買い増しして、マイナスになった。(30代/男性/静岡県)

投資において損失を確定することは、特に慣れていない初心者のうちは心理的に難しいことかもしれません。早めに損失確定をすれば小さな損失で終わるところが、損失確定が遅れたことで含み損が大きく拡大して、身動きが取れなくなったケースが数多く見られました。

▼利益確定が早すぎたエピソード

・投資信託に利益が出たので利益確定をしたが、その後も上昇が続いてしまった。そのまま保有していれば引き続き利益が上がったのに、タイミングの難しさを感じた。(50代/女性/宮崎県)

・某株式で、130万円の利益が出たところで確定したが、もうちょっと待てば、500万円程度の利益が得られた。(60代/男性/神奈川県)

・ビットコインが高騰し続けていたのに、少し下がった時に損をしたような気分になって売ってしまったこと。(20代/女性/愛知県)

・保有する投資信託に利益が出たので、利益確定したが、その後も上昇が続いた。そのまま保有していれば400万円の利益だった。(60代/男性/福岡県)

利益は得られたものの、保有し続ければ利益を大きく伸ばせたエピソードも数多く寄せられました。心理的に目の前の利益は確定したくなるものですが、トレードルールが定まっていないことが多い初心者のうちは、含み益が出ると有望株をすぐに手放しやすいことが推測されます。

【補足】その他のエピソード

上位4つ以外の失敗/反省エピソードもみていきましょう。

▼根拠のない感覚的な取引をしていた

・ネット情報を鵜呑みにして購入してしまった。(50代/男性/兵庫県)

・企業名を見て、それだけのなんとなくの感覚で選んだ。買ってから一度も値上がりすることなく、10年以上塩漬けに。他の投資信託で利益が出たところで、損切した。(50代/女性/徳島県)

・何んとなく利用者だった飲食の株を買うも、30%下がる。(40代/男性/埼玉県)

誰かに勧められるがままに取引をしたケース、何となくで取引したケースも数多く見られました。他の人の意見や自分の感覚が取引のきっかけになることが決して悪いわけではありませんが、その後にきちんと分析を行うことが望ましいといえるでしょう。

▼注文ミスで想定外の取引を行ってしまった

・某社の株が急に上がり始めたので、やや焦って急いで購入しようとして社名をインプットしたら一文字間違えて違う会社の株を購入してしまった。その株はすぐに購入時の金額を割り込んできて半年ほど様子を見たが元本割れ状態を回避できなかったので損切りした。10万円ほど損を出した。(70代/男性/東京都)

・NISAで株を買うことを間違えて一般で購入してしまった。(30代/男性/神奈川県)

・債権(国内社債)を注文するのに「成り行き」で発注してしまった。値動きが少ない商品なのに、値幅上限一杯の高値で購入する羽目になってしまった。(70代/男性/北海道)

初心者で取引に慣れていない状態だと、どうしてもミスが起こりやすいものです。こういった事例を反面教師にしつつ、同じミスをしないように気を付けることが大切です。

▼ハイリスクな取引を行っていた

・大儲けしようと、レバレッジ商品に手を出してしまった。(60代/男性/山口県)

・レバレッジをかけすぎて想像と逆の値動きとなり大きな損失が出た。(40代/男性/北海道)

・たまたま大きな利益が出たことでハイリスクな投資を続け、大きな損失を出すことがたびたびあった。(40代/男性/大阪府)

投資において大きなリターンを狙えば、リスクも大きくなるものです。スキルのない初心者のうちは、どちらかというとリスクは抑えめにしておいた方が無難かもしれません。ビギナーズラックで大きな利益が出ることもありますが、そのままハイリスク/ハイリターンな取引を繰り返していると、いずれは資金ショートにより退場することになる可能性が高いでしょう。

▼その他

・社会人になってから、国内株式の積立をしていたが、株が下がりはじめて慌てて売ってしまってマイナスになってしまった。慌てずに売らなければ今頃かなりのプラスになっていた。(40代/女性/岡山県)

・FXで自動売買をしていたが、確認を忘れたときに取り戻せないほどのマイナスになって全額溶けた。(50代/男性/東京都)

長期的に運用するための積立投資なのに短期的な相場下落で決済してしまう、自動売買のパフォーマンスのチェックを怠るといった失敗は、取引の性質を理解している経験者であれば避けられたミスといえそうです。初心者であっても、自分がどんな取引をしているのかはしっかり理解しておくことが大切といえるでしょう。

初心者が失敗を回避するには経験者の事例から学ぶことが有効

今回の調査結果からは、初心者時代に何らかの失敗/反省エピソードの経験がある人が68.3%と、過半数の人が失敗/反省を経験していることが分かりました。投資における初心者が犯しがちな失敗を避けるためには、過去の事例から学ぶことが有効でしょう。

投資初心者の失敗/反省エピソードとして最も多かったのが、「大きな損失を出してしまった」というものです。そういう意味では、知識や経験の少ない初心者のうちは、大きな利益を狙ってハイリスクな取引をするよりも、少額で取引するなどリスクを抑えることを優先しながら経験を積む方が望ましいかもしれません。

なお、ブラックマンデーやリーマンショックといった相場の大暴落で大きな損失を経験したエピソードも寄せられています。初心者のうちからテールリスクも意識しつつ、万が一のときにどう動くのか、自分の中で取引ルールを明確にしておくことが理想的といえるでしょう。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
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経済雑誌多数連載中
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