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【真相に迫る】株のナンピンは本当に最強か?|成功のコツや正しい買い方、計算方法を紹介

2023年05月29日 公開 
2023年12月28日 更新
株のナンピンは最強?正しい買い方やタイミング、計算方法などを解説【株初心者】
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ナンピン買いとは、株価が下がった時に追加で株を購入する戦略の一つです。

これにより平均取得価格を下げることが可能となり、株価が上昇した時の利益を大きくすることが期待できます。

利益確定できる価格も下がるので、プラスで取引を終えやすく、「ナンピンは最強」といわれることも多いです。

しかしこの方法はリスクも高いので、株初心者の方は特に慎重に行わなければなりません。

この記事では、正しいナンピン買いのやり方や計算方法について解説します。

ナンピン買いとは同じ銘柄の買い増し

右肩上がりのグラフのイメージ図

ナンピン投資は株価が下落した際に同じ銘柄を追加で購入することで、平均取得価格を下げる投資手法です。

これにより、株価が元のレベルに戻ったときの利益を増やすことが期待できます。

ナンピンにはリスクもありますが、市場の不確実性と戦うための一つの手法として広く利用されてきました。

ナンピン買いの計算方法

ナンピン買いをした際の平均取得単価は、以下のとおり計算できます。

新たな平均取得価格 = (それまでの平均取得価格 × それまでの保有株数 + 追加購入価格 × 追加購入株数) / (それまでの保有株数 + 追加購入株数)

例えば、以下のような状況を考えましょう。

  • それまでの平均取得価格: 1,000円
  • それまでの保有株数: 100株
  • 追加購入価格: 800円
  • 追加購入株数: 50株

この場合、以下のとおり計算できます。

新たな平均取得価格 = (1,000円 × 100株 + 800円 × 50株) / (100株 + 50株)=933.33円

1株あたりの新たな平均取得価格は933.33円となり、ナンピン買いによって、平均取得単価を下げられたことが分かります。

ナンピン買いの成功例・失敗例を図解

ナンピンの成功例

上記は、ナンピン買いが成功した例です。

投資家Aは1株1200円の株式を10株購入しましたが、株価が下がり、1株あたり1000円になりました。

そこで損切りせず、投資家Aは同じ銘柄の株を10株さらに購入します。

ナンピンの計算式にあてはめると、以下のとおりです。

(1200円 × 10株 + 1000円 × 10株) / (10株 + 10株)= 1100円

これによって平均取得価格は、1株1100円となりました。

つまり株価が1100円より上がれば、当初の購入価格である1200円まで戻ってこなくても、利益確定できる状態です。

もちろん株価が1100円を大きく超えれば、利益も大きくなります。

しかしもし株価がこのまま下がり続けたら、どうなるでしょうか。

ナンピンの失敗例

800円、600円などで買い増しして平均取得価格を下げても、平均取得価格にさえ戻ってこないほどの強い下げが続くと、資金のほうが先に尽きてしまうかもしれません。

ナンピン買いは、株価が適度に上下することを前提とした手法といえます。

ナンピン買いは最強の戦略か?

疑問を浮かべる女性の写真

ナンピン買いは確かに一見すると魅力的な戦略に思えます。

しかしこの戦略はリスクも大きいです。

株価が下がり続ける銘柄に対してナンピン買いを続けると、損失は拡大し、資金を取り戻すのが難しくなる可能性もあります。

そのためナンピン買いは、銘柄選びとともに、そのタイミングを見極めることが重要です。

株価が一時的に下落した場合や、長期的に成長が見込める銘柄に対して行うことで、最大の効果を発揮します。

またこの戦略を用いる場合は、必ず一定のルールを設けて行うのがオススメです。

例えばナンピン買いの回数に制限を設けたり、一度に購入する株数を決めたりするなどです。

これにより、リスクを一定の範囲内に抑えられます。

ナンピン買いの正しいやり方

ナンピン買いには、戦略が必要です。

まず株価が下がったときにすぐに買い増すのではなく、一定の下落幅(例えば10%など)を設定し、その水準を下回ったときに追加購入を行うという方法があります。

また追加購入のタイミングも重要です。

一般的には、株価が下落した後に反発するタイミングを見計らうことが多いです。

ナンピン買いを成功させるコツ

投資によってお金が増えていくイメージ図

ポイントを押さえれば、ナンピン買いのリスクは抑えられます。

具体的には、以下のような点を意識してみましょう。

資金管理を徹底する

もっとも重要といえるのが、資金管理です。

ナンピン買いは、資金を長期間拘束する可能性がありますので、その点を考慮した上で、どの程度の資金をナンピン買いに回すかを決めましょう。

大きな含み損に耐えられるように、資金には余裕をもつのがオススメです。

銘柄選びにこだわる

信頼性の高い企業の株を選ぶこと、または将来性のある銘柄を選ぶことで、リスクを抑えられます。

逆に不透明な情報しかない銘柄や、将来性が見えない銘柄に対しては、ナンピン買いを避けましょう。

そのためにも企業の財務状況・業績・競争環境などは、要チェックです。

長期投資を狙う

ナンピン戦略は、株価の短期的な変動に影響されず、中長期的な視点で投資を行うことが求められます。

株価が一時的に下落しても、その企業の将来性に自信がある場合にナンピンを行うと効果的です。

ナンピン買いのメリットとデメリット

ナンピン買いのメリットは、まず平均取得価格を下げることができる点です。

平均取得単価が下がることにより、将来株価が上昇した時に利益を確定させるハードルが下がります。

つまり、より早く利益を得ることができる可能性があるのです。

含み損も早く解消されるので、心理的な安心感を得ることもできるでしょう。

しかしデメリットとしては、株価が下がり続けた場合、損失が拡大していくおそれもあります。

そして株価がなかなか回復しない場合には、資金を長期間拘束することになるでしょう。

まとめ:ナンピン買いは有用な手法だがリスクにも注意

ナンピン戦略は、株式投資において最強といわれる手法の1つです。

しかしその成功は適切な知識と経験、そして適切なタイミングに依存します。

初心者の方はまず基本的な知識を身につけ、慎重に行動することが必要です。

ナンピン投資に限らず、すべての投資戦略にはリスクが伴います。

しかしリスク管理をしっかりと行い、自分自身の投資スタイルに合った戦略を選べば、資金は徐々に増えていくでしょう。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
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