株価チャートの見方|株の買い時・売り時の分析方法を初心者にも分かりやすく図解
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株式取引を始めた初心者が一番初めに直面する壁はチャートの見方です。
- あの棒グラフみたいなやつはどういった意味があるんだろう?
- 安く買って高く売るっていうけど、どこが安くてどこが高いの?
- チャートを見るとどこで買えばいいかわかるっていうけど本当?
多くの株式投資初心者が悩んでしまうものが「テクニカル分析と呼ばれる株価チャートの読み解き方」。
その失敗の多くが「中途半端な知識による分析結果の偏り」です。
この記事では、チャートを読み解くうえで必要なテクニカル分析について「株価変動の履歴を表すローソク足の読み方と、株価が形成するトレンドの判断」を中心に解説していきます。
基礎となるこのふたつをしっかりと理解することで、テクニカル指標であるインジケーターが有効に使えるようになりチャートを読み解く力が向上し株式売買に役立てることができます。
投資をギャンブルで終わらせないようにするためにも、しっかりと勉強していきましょう。
目次
株価チャートで相場のトレンドや売買のタイミングが分かる
株式投資をする際に「いつ買っていつ売ればいいのか」や「今後株価は上がりそうなのか下がりそうなのか」などの目安として使うものが「株価チャート」です。
この株価チャートを使うことで様々な情報を得られ、有利に取引を進めることができます。
まずは株価チャートとは何なのかを理解しておきましょう。
株価チャートとは株価のグラフ
引用:Tradingview
株式の価格が今いくらなのかを金額で表示しているのが「株価」です。
株価チャートとは「株価を任意の期間ごとに記録しグラフ化したもの」を指します。
上図は「トヨタ自動車の1日ごとの株価の推移を記録」した株価チャートです。
このようにグラフ化して過去から現在にかけての「株価の推移が視覚的にわかりやすく」なっています。
図での株価の推移は「1日ごと」に設定していますが、期間は分単位から年単位※までチャートに用意された選択肢から選べるので、お好みの設定で価格の推移を確認できます。
※一般的な株価を確認できる期間は「1分・5分・15分・1時間・4時間・1日・1週・1月」などが選択できます。
証券会社が提供するチャートソフトによってはさらに細かく分類されている場合もあります。
株価チャートはテクニカル分析
株価チャートで行う分析方法は「テクニカル分析」と呼ばれ、次のような情報を得ることができます。
- 株価の動きは上昇傾向か下降傾向か
- 現在の株価にトレンドが発生しているか
- 意識される高値や安値はいくらか
- 株価が反発する示唆は出ていないか
- 現在の株価は買われやすいのか売られやすいのか
上記はテクニカル分析で得られる情報の一部ですが、これらを基に「過去の株価推移から今後の先行きを予測する」ことを目的として売買判断に役立てていきます。
一般的にテクニカル分析に使われる情報は「ローソク足・株価の高値安値・移動平均線」などから取得し、分析していきます。
テクニカル分析と比較される分析方法に「ファンダメンタル分析」があります。
ファンダメンタル分析は「企業の売上高や決算内容などから直近の業績や経済状況などを分析」して、その企業の価値が上がるか下がるかを判断して売買の目安とします。
企業の将来的な価値を見極め「中長期的な視点で分析をする」ことが前提となります。そのためチャートやプライスの形状を基に「短期的な視点で分析する」テクニカル分析とはアプローチの仕方が違いますので、場合によっては真逆の分析結果となることもあります。
株価チャートの見方の基本|ローソク足分析
株価チャートを見るうえで必ず覚えておきたいのが「ローソク足の見方」です。
チャートを見る際の基本となりますのでまずはローソク足の基本を覚え、分析方法まで広げていきましょう。
ローソク足は始値・終値・高値・安値を表す
ローソク足は「任意の期間の4つの価格と、どのような価格推移だったのか」を同時に視覚的に確認できる指標として、江戸時代から使われている日本発祥の価格確認ツールです。
任意の期間はチャートの表示時間に準じますので「株価を確認する時間軸を決めた期間のローソク足」がチャートに表示されることになります。
4つの価格とは次の4つを指します。
- 始値(はじめね)=その期間が始まったときの価格
- 終値(おわりね)=その期間が終わったときの価格
- 高値(たかね)=その期間内で一番高く付けた価格
- 安値=(やすね)その期間内で一番安く付けた価格
この4つの価格を「4本値(よんほんね)と呼び、それぞれの価格から価格までが視覚的に表現されることで一目でわかるようになっています。
始値から終値までの部分は塗りつぶしで表され「実体(じったい)」と呼ばれます。
高値から終値、または高値から始値までの部分は線で表され「上ヒゲ(うわひげ)」と呼びます。
安値から始値、または高値から終値までの部分も線で表され「下ヒゲ(したひげ)」と呼びます。
また、始値よりも終値の価格が高い=価格が上がっている状態を「陽線(ようせん)」、始値よりも終値の価格が安い=価格が下がっている状態を「陰線(いんせん)」と呼びます。
ローソク足の各名称は上記の図、価格の推移イメージは下記の図を参照してください。
ローソク足による売買の判断
ローソク足にはその時間内における価格推移が内包されています。
そのためローソク足の実体やヒゲの形から「価格の向かう方向を推測する」ことができます。
これを「ローソク足のパターン」と呼び、過去の膨大な量のチャートから導き出された「そうなりやすい傾向」として売買判断に使用されるものです。
ここではすべて紹介しきれませんので、代表的なものを一覧表にまとめました。
呼び名に関してはすべて日本呼称で統一しています。
ローソク足の 1本パターン | 呼び方 | 状態 | 発生後の価格推移傾向 |
大陽線 | 実体の長い陽線で買いの圧力が強い | ・価格が大きく伸びたことで今後も買い方向に 進みやすい ・安値圏で発生するとトレンド転換のサイン | |
大陰線 | 実体の長い陰線で売りの圧力が強い | ・価格が大きく伸びたことで今後も売り方向に 進みやすい ・高値圏で発生するとトレンド転換のサイン | |
陽のトンカチ 上影陽線 | 勢いよく上昇したが売り圧力に押され 買いの勢いが弱まっている | ・買いの勢いが弱くなり上へは伸びにくい ・高値圏で発生するとトレンド転換のサイン | |
陰のトンカチ 上影陰線 | 勢いよく下落したがそれを打ち消すほどの 売り圧力が発生し売りが優勢に | ・買いの勢いがなくなり下落傾向に ・高値圏で発生すればトレンド転換シグナル | |
陽のカラカサ 下影陽線 | 勢いよく下落したがそれを打ち消すほどの 買い圧力が発生し買いが優勢に | ・売りの勢いがなくなり上昇傾向に ・安値圏で発生すればトレンド転換シグナル | |
陰のカラカサ 下影陰線 | 勢いよく下落したが買いの圧力に押され 売りの勢いが弱まっている | ・売りの勢いが弱くなり下へは伸びにくい ・安値圏で発生するとトレンド転換のサイン | |
十字線 同時線 | 売りと買いが拮抗実体がない またはほぼ無い状態 | ・これまでの流れに迷い ・高値圏、安値圏で発生すれば 一旦の反発ポイント |
ローソク足2本パターン | 呼び方 | 状態 | 発生後の価格推移傾向 |
陽線包み足 陽線抱き足 | ・ひとつ前の陰線を次の陽線が大きく 包むように発生 ・陰線の始値を実体で越える必要あり | ・直前の陰線の力をすべて打ち消す勢い ・上昇方向への転換サイン | |
陰線包み足 陰線抱き足 | ・ひとつ前の陽線を次の陰線が大きく 包むように発生 ・陽線の始値を実体で越える必要あり | ・直前の陽線の力をすべて打ち消す勢い ・下落方向への転換サイン | |
毛抜き天井 | ・陽線でつけた高値を更新できず陰線を 付けた状態 ・実体は揃っている必要はない | ・高値圏や節目で直前の高値を試したが 抜け無かったことで下落方向への 転換シグナルとなる | |
毛抜き底 | ・陰線でつけた安値を更新できず陽線を 付けた状態 ・実体は揃っている必要はない | ・安値圏や節目で直前の安値を試したが 抜け無かったことで上昇方向への 転換シグナルとなる |
※サイン=傾向が弱い・シグナル=傾向が強い、として記載
これ以外にもローソク足の組み合わせはたくさん存在し、2本だけではなく3本を組み合わせたものや複数のローソク足を組み合わせたものなど多岐にわたります。
更に詳しく知りたい方は下記のサイトを参考にしてください。
ローソク足を使った売買判断の実例
上記のローソク足を使った売買判断例を実際の相場でどのように使っていくのか解説します。
先ほども登場した「トヨタ自動車の株価チャート」を使って、実際にどこでローソク足の売買判断ができたのか確認していきましょう。
包み足の出現でトレンドの起点を捉える
引用:Tradingview
2022年10月から11月にかけて短期的には上昇基調を見せていた株価は3ヶ月の間抜け切れていない高値付近に到達しました。
その翌々日の11月28日に高値圏での「陰線の包み足」が発生。
翌日から約1ヶ月の間、直前の流れをすべて打ち消すほどの下落が起こっています。
包み足を確認して「売りで仕掛けていたなら大きな利益を取ることができた」場所となります。
このようなローソク足での売買判断でポイントとなるのは「高値圏や安値圏に価格が到達しているか」が重要です。
今回は「3ヶ月の間抜け切れていない高値付近でローソク足のパターンが発生」したことで、その後の下落につながった可能性があります。
どのような場所でも「発生すればいいわけではない」ことは覚えておきましょう。
十字線の出現で株価の反発ポイントを捉える
先ほどのチャートではトレンドの起点を見つけることができました。
しかしどこで利益確定をすればいいのか判断に迷うところです。
そのような時でもローソク足のパターンを使って売買判断を行うことができます。
引用:Tradingview
陰線包み足で下落を捉えましたが、どこまで下落するのかは誰にもわかりません。
そこで、ローソク足のパターンが発生したところで反対売買を行って利益を確定していきます。
勢いよく続いていた下落は12月22日を境にあまり伸びなくなりました。
その後1週間ほどレンジを形成していた1月4日に安値圏で「十字線」が発生。
十字線をきっかけに価格は一旦反発を起こしました。
十字線の発生した翌日に反対売買をしていれば「価格が一旦戻される前に利益を確定」できたことになります。
この場合も「高値圏や安値圏と思われる場所」で発生することが重要です。
高値圏や安値圏とは、例えば水色の点線で囲った位置のように「しばらく同じ水準で価格がもみ合った場所」や、包み足の例のような「何度も超えられなかった価格付近」などが挙げられます。
チャート上には他にも十字線を見ることができますが、反発ポイントとして機能している場所と機能していない場所がありますので、よく観察してみましょう。
株価チャートの見方の基本|トレンドの判断
連続したローソク足が作る価格の流れを読み解くことで「株価のトレンド方向」を判断することができます。
一般的にトレンドは「波」や「方向感」などと表され、現在の「株価が向かいやすい力の向き」を視覚的に判断する材料とされます。
どのように判断するのかまずは基本から確認していきましょう。
相場はトレンドとレンジによって構成される
トレンドは大きく分けて3つ存在します。
- 上昇トレンド
- 下降トレンド
- レンジ(トレンドレス)
それぞれ解説します。
上昇トレンド
引用:Tradingview
上昇トレンドは株価が細かく上下しながらも「全体的に右上がり」になっています。
目立つ高値と安値を結んだとき(青色点線)に「連続して安値が切り上がり高値が更新されている※」ことを指し、株価が目指す力の向きが上昇方向に傾いている状態をいいます。
※解説者によっては高値と安値が切り上がっていると表現する場合もありますが、意味は同じです。
下降トレンド
引用:Tradingview
下降トレンドは株価が細かく上下しながらも「全体的に右下がり」になっています。
目立つ高値と安値を結んだとき(赤色点線)に「連続して高値が切り下がり安値が更新されている※」ことを指し、株価が目指す力の向きが下落方向に傾いている状態をいいます。
※解説者によっては高値と安値が切り下がっていると表現する場合もありますが、意味は同じです。
レンジ(トレンドレス)
引用:Tradingview
トレンドが出ていない状態を「レンジ」といいます。
レンジとは範囲や幅のことを指し、「一定の範囲内で価格が上下動し方向感がない状態」をいいます。
方向感がない=トレンドが無いとなるので、トレンドレスとレンジは同じ意味で使われます。
チャートはこの3つのトレンドである上昇トレンドと下降トレンド、レンジ(トレンドレス)を行ったり来たりしながら、波を打つように上下動し形成されていきます。
トレンドの判断は、今がどの波なのかを捉えることで株価が向かいやすい方向を予測し、取引を有利に進めるための情報として使います。
トレンドの判断方法
トレンドの判断方法には「ダウ理論」を使うことが一般的です。
ダウ理論とは「チャールズ・ダウ」が考案したチャート分析理論で6つの項目により定義されます。
ここではその中の1つ「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」を抜粋してトレンドを判断する方法として解説します。
ダウ理論では上昇トレンドが発生している状態を「明確に判断できる連続した高値と安値が、その前の高値と安値より上に位置している」場面だと定義しています。
つまり、先ほどの上昇トレンドの解説で「連続して安値が切り上がり高値が更新されている」とした場面と同じとなり、この法則が崩れない限りダウ理論では「トレンドは続いている」と判断されます。
上図の①を確認してください。
安値が切り上がり高値が更新を続け、初心者でも価格が上がり続けている「上昇トレンド」と判断できる形です。
では②はどうでしょうか。
初めに付けた高値を一度割り込んでいますが、安値は切り上がり高値は更新を続けています。
これもダウ理論では「上昇トレンドとして判断」される形です。
続いて③をみてみましょう。
高値は更新を続けていますが、3番目の安値が前の安値を割り込んでしまっています。
この時点でダウ理論では「上昇トレンドは崩壊した」となり、トレンドは終了となります。
この「安値を切り上げなかったという事象が明確なシグナル」のひとつとなります。
一方で、さらに相場が進みもう一度高値を更新し安値を切り上げたならば「再度上昇トレンド発生」となるので、注意が必要な場面です。
最後に④の位置です。
安値は切り上がっていますが高値は更新していません。
なのでこれは「上昇トレンド発生前」となり、現在値ではトレンドが発生していない=「レンジと判断」できます。
4つの事例をまとめると、この例から判断できる「明確な転換シグナルとは連続した安値の切り上がりと高値の更新の法則が崩れた」となります。
よって、この4つの中で矢印の先端が現在値なのだとした場合、上昇トレンドと定義できるのは①と②だけとなります。
ダウ理論についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。
株価チャートの見方の基本|移動平均線
ここまでローソク足とダウ理論でのチャートの見方を解説してきましたが「難しい!」と感じた方もいることでしょう。
どの大きさで波を見ればいいのか、高値圏安値圏はどこなのかという判断は初心者には難しいと感じてしまっても仕方ありません。
そこでチャートをもっと分かりやすく見られるように株価チャートには「インジケーター」が用意されています。
ここではインジケーターを使った株価チャートの見方を解説していきます。
インジケーターはチャート分析をわかりやすくするツール
ローソク足やダウ理論など形や大きさの判断に「分析する本人の裁量判断」が入るものは詳細に分析ができる反面、経験値によって大きく差が出てしまうこともあります。
インジケーターとはそのようなテクニカル分析を「サポートする目的で作られた」ものです。
代表的なインジケーターには次のようなものがあります。
- 株価がどの向きに動いているのか、過去の値動きを平均してトレンドを判断する「移動平均線」
- 現在の株価が買われ過ぎや売られ過ぎの水準にないか、相場の過熱感を判断する「RSI」
- 発生しているトレンドの強さを統計学を用いて計算する「ボリンジャーバンド」
今回はこの中から一番基本的なインジケーターであり、トレンド判断に使われる「移動平均線」を使用して株価チャートをみていきましょう。
移動平均線を使った売買判断
引用:Tradingview
移動平均線は過去の任意の期間の株価を平均して表示するインジケーターですので、移動平均線が表示されている位置というのは「その期間における平均価格」になります。
そのため、移動平均線が右上がりに傾いているのか右下がりに傾いているのかで「上昇方向と下降方向のどちらに価格が推移しているのか見た目で判断」できます。
上記画像は先ほどの上昇トレンドの場面に「100期間の移動平均線」を表示しました。
100期間の移動平均線とは「開場日100日分の価格を平均して表示」していることになります。
図ではグラフは緩やかな右上がりになっていますので、「過去100開場日の平均価格は徐々に上がっている状況」と判断できるのです。
移動平均線で売買ポイントを見つける①|グランビルの法則
グランビルの法則とは移動平均線の向きや株価との乖離率を基にした「4つの買いサインと4つの売りサイン」から成り立つ相場分析方法です。
基本的には「日足で200日移動平均線」を使うことが推奨されており、図のように株価が移動平均線を抜くタイミングや接近したタイミング、離れたタイミングなどで売買を行います。
グランビルの法則を詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。
移動平均線で売買ポイントを見つける②|ゴールデンクロス・デッドクロス
引用:Tradingview
移動平均線の特性を使って「期間の異なる2本の移動平均線」の交差で売買判断をする方法もあります。
長期の移動平均線を短期の移動平均線が下から上抜ける形を「ゴールデンクロス」と呼び、買いのサインとして使用します。
長期の移動平均線を短期の有働平均線が上から下抜ける形を「デッドクロス」と呼び、売りの際として使います。
移動平均線を使用したチャート分析方法を詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。
移動平均線を使った売買判断の実例
移動平均線を使って実際の相場でどのように使っていくのか売買判断例を基に解説します。
今回も「トヨタ自動車の株価チャート」を使って、実際に移動平均線を使ってどう売買できたのか確認していきましょう。
グランビルの法則
引用:Tradingview
チャートに表示しているのは「日足と200日移動平均線」です。
期間は2018年1月から2019年11月までで、エントリーチャンスは7回ありました。
それぞれ解説していきます。
①買いサイン2発生
移動平均線が上向きの状態で株価が一度下抜けた後に、再度移動平均線を抜き返したところで買いのエントリーです。
②買いサイン3発生
移動平均線が上向きの状態で株価が接近、抜け切れず支えられたことを確認して買いのエントリーです。
③売りサイン1発生
移動平均線が横向きから下向きに変わるタイミングで株価が移動平均線をブレイクしたことを確認して売りのエントリーです。
④売りサイン3発生
移動平均線が下向きの状態で株価が接近、抜け切れず押さえれたことを確認して売りのエントリーです。
⑤売りサイン3発生
移動平均線が下向きの状態で株価が再度接近、やはり抜けきれず押さえられたことを確認して売りのエントリーです。
⑥売りサイン2発生
移動平均線が下向きの状態で株価が一度上抜けた後に、再度移動平均線を抜き返したところで売りのエントリーです。
⑦買いサイン1発生
移動平均線が横向きから上向きに変わるタイミングで株価が移動平均線をブレイクしたことを確認して買いのエントリーです。
グランビルの法則でのエントリーのコツは「ローソク足が確定するまで待つこと」です。
価格が移動平均線に支えられたのか、抜いたのかが重要になりますので焦らずに確定を待つことがポイントです。
ゴールデンクロス・デッドクロス
引用:Tradingview
異なる2本の移動平均線の設定値は次のように設定しました。
- 短期MA=20期間(約1ヶ月の開場日)
- 長期MA=100期間(約5ヶ月間の開場日)
図は2010年9月から2012年3月までの期間でエントリーチャンスは5回、実際のエントリーが可能な場所は3か所でした。
それぞれ解説します。
①ゴールデンクロス発生
長期移動平均線が下向きから横向きに変わるタイミングで短期移動平均線がゴールデンクロスなので、買いのエントリーです。
②デッドクロス発生
短期移動平均線が長期移動平均線をデッドクロスしているが、長期の移動平均線が上向きなので見送りとする。
③ゴールデンクロス発生
短期移動平均線が長期移動平均線をゴールデンクロスしているが、長期の移動平均線が下向きなので見送りとする。
④デッドクロス発生
長期移動線が下抜きの状態で短期移動平均線がデッドクロスなので、売りのエントリーです。
⑤ゴールデンクロス発生
長期移動平均線が下向きから横向きに変わるタイミングで短期移動平均線がゴールデンクロスなので、買いのエントリーです。
ゴールデンクロス・デッドクロスでのエントリーは「交差したタイミング」ですので、グランビルの法則でのエントリータイミングよりも単純でわかりやすい特徴があります。
一方で長期の向きにも気を配っておかなければ損切りとなってしまう場面も多くみられます。交差した事実だけでなく「長期移動平均線の向き」にも注意を払いましょう。
株価チャートが見やすいオススメ証券会社3選
株式取引を有利に進めるにはチャートから読み取れる情報が重要なのは理解できたでしょう。
となると「使用するチャートソフトによって分析のしやすさが変わってくる」可能性もあります。
ここでは各証券会社が提供しているチャートツールの中から「株価チャートが見やすいツール」を厳選しておすすめしていきます。
何でもできる万能型チャート|HYPER SBI2(SBI証券)
ネット証券最大手のSBI証券が提供する「HYPER SBI2」は、ほぼすべてのチャート機能を有するアプリ型PCチャートツールです。
主要指標や銘柄をランキング順に並べ替えたり、銘柄を登録しワンクリックで呼び出せるなど「ユーザーの使いやすさを重視」した機能が満載です。
特筆すべきはテクニカル分析に必須の「過去チャート情報量の多さ」で、週足では過去20年分のチャートを確認することもできます。
その他の機能は以下の通りです。
チャートツール名 | HYPER SBI2 |
メリット | 表示期間が長く自由度が高い 価格帯別出来高が特に見やすい WindowsでもMacでも利用可能 |
表示できるテクニカル指標 | 77種類 |
チャート上からの発注 | 〇 |
チャート表示足 | ローソク足・バーチャート・ラインチャート・平均足・ ボリューム・エクイボリューム・ポイントアンドフィギュア・ カギ足・練行足・新値三本足・逆ウォッチ曲線・Swing足 の13種類 |
チャート表示期間 | 自由 |
取扱株 | 国内株式 |
転換点の高値安値表示※1 | 〇 |
価格帯別出来高表示※2 | 〇 |
信用残表示※3 | 〇 |
画面配置カスタマイズ | 〇 |
文字フォント変更 | 〇 |
利用料金 | 無料 |
対応OS | Windows 8.1・10・11Macintosh 10.15・11・12 |
デメリット | 米国株の取引はできないデモ口座がない |
※1直近の高値と安値に価格を表示する機能
※2過去に売買が成立した株数を価格帯ごとに表示する機能
※3信用取引で取引されているk部式の残高を表示する機能
ライン分析に特化したチャート|MARKET SPEEDⅡ(楽天証券)
チャートに描画するツールが豊富で視覚的な情報分析を得意とするアプリ型PCチャートツールの「MARKET SPEEDⅡ」。
「株価などの数値をExcelに落とし込める機能」や、オーソドックスな時間足以外の「2分足や4分足」など細かい分析をしたい方にはうれしい機能が多く搭載されています。
個別銘柄表示ではすべての情報を1画面に凝縮するなど「こだわりたい方向け」におすすめです。
その他の機能は以下の通りです。
チャートツール名 | MARKET SPEEDⅡ |
メリット | 日本株・米国株・投資信託など様々な取引が可能 取引で楽天ポイントが貯まる・使える デモ口座で利用可能 |
表示できるテクニカル指標 | 57種類 |
チャート上からの発注 | 〇 |
チャート表示足 | ローソク足・バーチャート・ラインチャート・ 平均足・ドット |
チャート表示期間 | 自由 |
取扱株 | 国内株式・米国株式 |
転換点の高値安値表示 | 〇 |
価格帯別出来高表示 | 〇 |
信用残表示 | 〇 |
画面配置カスタマイズ | 〇 |
文字フォント変更 | 〇 |
利用料金 | 無料 |
対応OS | Windows 8.1・10・11 |
デメリット | Windowsのみ単元未満株の取扱無し |
多角的な分析とFXに近い取引操作のチャート|DMM株Pro+(DMM.com証券)
操作性と取引注文方法がFXチャートに近く、FXから株式投資への移行者には特に使いやすい、アプリ型PCチャートツールが「DMM株Pro+」です。
32枚の銘柄を同時に表示できるチャートボードや「他社の同銘柄や業種別指標を比較できる」比較チャートなど、テクニカルに加えてファンダメンタルも加味した分析ができます。
注文と同時に損切りを発注する「IFD-OCO注文」などFXでは当たり前にできた注文が、株式取引でも利用可能なのはDMM株Pro+だけの機能です。
その他の機能は以下の通りです。
チャートツール名 | DMM株Pro+ |
メリット | 他社銘柄との比較ができる 発注方法を細かく指示できる サポートが24時間体制 |
表示できるテクニカル指標 | 34種類 |
チャート上からの発注 | 〇 |
チャート表示足 | ローソク足・ラインチャート・ ポイントアンドフィギュア・Tick足 |
チャート表示期間 | カーソル移動 |
取扱株 | 国内株式・米国株式 |
転換点の高値安値表示 | 〇 |
価格帯別出来高表示 | 〇 |
信用残表示 | 〇 |
画面配置カスタマイズ | 〇 |
文字フォント変更 | 〇 |
利用料金 | 無料 |
対応OS | Windows 8.1・10・11Macintosh 10.12以降 |
デメリット | テクニカル指標や描画ツールが他2社と比べて少ない |
株価チャートの見方に関するよくある質問【Q&A】
株式投資を始めると株価チャートの見方について、わかりづらいことやどこで確認するのか悩んでしまうことが多々あります。
特に初心者の頃はわからないことだらけですので、よくある質問を集めてみましたので参考にしてください。
Q1・リアルタイムの株価情報はどこで見られる?
証券会社の株価チャートはリアルタイムで株価が配信されています。
市場が開いている時間帯は「ほとんど遅れなく最新の株価を確認できます」ので、お使いの証券会社のチャートで見ることができます。
また、東京証券取引所やヤフーファイナンスなどの情報サイトでも最新の株価の情報を得ることもできます。
Q2・米国株のプレマーケット・アフターマーケットってなに?
米国株には「時間外取引」があり、立会時間前を「プレマーケット」、立会時間後を「アフターマーケット」と呼びます。
流通量が少ない時間帯ですが「米国企業の決算発表は時間外に行うことがほとんど」ですので、急な変動が起こりやすい時間帯でもあります。
プレマーケット、アフターマーケットの取引時間は次の通りです。
プレマーケットからアフターマーケットまで合わせると取引時間は12時間にも及びます。
プレマーケット | 立会時間 | アフターマーケット | |
米国時間 | 8:00-9:30 | 9:30-16:00 | 16:00-20:00 |
日本時間 | 22:00-23:30 | 23:30-6:00 | 6:00-10:00 |
※冬時間で換算
国内の証券会社で取引ができるのは「マネックス証券」だけですので、プレマーケットやアフターマーケットで取引したい場合や株価を確認したい場合はマネックス証券の口座を開設しておきましょう。
マネックス証券のサイトへ
Q3・株価チャートの表示単位は何株の価格?
株価チャートに表示されている株価は「1株単位の価格」です。
ただし株式の購入は「単元単位」で行うことが基本となり「1単元=100株」ですので、購入する際には「株価×100」の金額が必要になります。
例えば「株価が500円ならばその100株分の5万円」が必要な最低購入資金となります。
Q4・ファンチャートってなに?
ファンチャートとは、基準点を100%と設定しそこから先の数値を基準点と比べてどれぐらいの比率で変化しているのかをグラフで表したものです。
全体の株価推移ではなく、過去のある地点からの価格変動率などを確認する際に利用されます。
完成したグラフが扇(ファン)を広げたような形をしていることからファンチャートと呼ばれます。
Q5・株価チャートにテクニカル指標はいくつまで表示できる?
表示できる最大数はお使いの証券会社のチャートツールに依存しますが、限度数を設定している証券会社は確認できませんでしたので「可能な限り表示はできる」のでしょう。
ただしテクニカル指標を表示しすぎると肝心なローソク足が見づらくなる他、「チャートツールの動作が重くなりフリーズの原因になる可能性」もあります。
テクニカル指標の使い過ぎには注意しましょう。
基本的にテクニカル指標は使っても3つまでが適正とされています。
Q6・株価チャートを分析するときの起点はどこを見ればいい?
株価チャートは表示する時間軸によって「見え方も分析結果も変化する」ものです。
そのためどのような取引スタイルで売買を行うのかによってその見方も変わってしまいますが、ポイントとしては「今現在の株価の流れを作った場所を起点として分析する」ことが有効でしょう。
例えば上昇トレンドだと判断できるなら「今の上昇トレンドがどこから始まったのか」まで遡って分析を始めることで、様々な情報が得られることになります。
Q7・ローソク足やテクニカル指標を確認する時間足はどれがいい?
ご自身の取引が完結する時間によって適正な時間足は変わりますので、一概にどれがいいとはいえません。
しかし、5分や15分などの株価チャートは短期的な株価の動きでしかないので「普段の分析に使うには不向き」といえます。
企業の株価の先行きを見るには「日足や週足」などの大きな時間軸で大まかな分析した後に「4時間足や1時間足」などで直近の値動きを細かく分析し直すなど「複数の時間軸での多重分析」をすることがいいでしょう。
この複数の時間軸での分析を「マルチタイムフレーム分析」と呼びます。
まとめ:株価チャートの見方を学べば、ベストタイミングで売買できる
株価チャートを使ったテクニカル分析だけでも多くのことが情報として取得できることがわかりました。
株価が上下動する背景には企業業績や業界動向などのファンダメンタルズがあることはもちろんですが、ベストな売買タイミングというものは「テクニカル分析」でしか図れないことも事実です。
なるべく「含み損の期間を短くし、安く買って高く売る」ことができるかどうかは「チャートの見方をわかっている」ことがポイントとなります。
それを実現するためにこの記事では「なるべくストレスの少ない株取引ができるように」テクニカル分析を解説してきました。
最後に今回の株価チャートの見方についての重要な点をまとめます。
- ローソク足は任意の期間内の値動きを表現したもの
- ローソク足の形によりピンポイントで反転タイミングが図れる
- 無理なく利益を伸ばすにはトレンドの判断が重要
- トレンドの判断にはダウ理論を活用する
- インジケーターを使うとトレンドを視覚的に判断しやすくなる
- インジケーターを使った売買サインを参考に取引する
- 証券会社によって株価チャートの見やすさは変わる
株式投資だけではなく、コモディティや先物取引、為替取引にも応用が利く「チャートを読み解く技術」のテクニカル分析。
これからの投資人生に必要な技術ですので、少し難しいところもありますがしっかり勉強しておくことが投資を成功させる第一歩だと理解しておきましょう。