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【大失敗】なぜ日銀の方針に逆らった?FXトレードでハマりやすい思考の落とし穴

2024年07月28日 公開 
2024年09月03日 更新
58歳男性が嘆くFXの大失敗 - 政策逆張りの末路
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今回の主役は、国の金融政策に不信感を抱き、FXトレードで250万円の損失を経験した58歳男性。敗因はいったい何だったのでしょうか? 本記事では失敗の様子を詳しく分析し、FXを続けるうえで必要な能力・心がけたい注意点5つを紹介します。

政策に対する反感から逆張りした結果…

岡山県在住の村下元也さん(58歳・仮名)がFXを始めたのは、2012年頃のことでした。当時は、1ドルが80円を割り込む超円高時代。村下さんは、会社の給与が上がらない中、副収入を得る方法を模索していました。

「何となく将来が不安で、もっとお金を貯めたかったんです。でも、副業をするほど時間の余裕もない。そんなとき、雑誌でFXの特集を見て、誰でも簡単に取引できることを知りました」と村下さん。

村下さんがFXを始めると、すぐに相場に大きな変化が起こります。いわゆるアベノミクス相場で、それまでの円高進行から一転、急激な円安が始まりました。

アベノミクスでトレンド転換したドル円相場

※当時のドル円の月足チャート(TradingView)

さまざまなニュースが飛び交う中、村下さんはこの政策に強い違和感を覚えるようになります。「こんな人為的な円安が長続きするはずがない」という思いが、次第に強くなっていきました。

チャートで相場の流れを分析するよりも、自分の直感を重視していた村下さんは、政策への反感から、ついつい円安・ドル高のトレンドに対して逆張りのポジションを取るようになりました。自分の考えに合うニュース記事を見つけては、「絶対に円高に戻る」という確信を深め、何度も円買い・ドル売りのポジションを取りました。

しかし、現実は村下さんの予想とは裏腹に、円安傾向は続きます。損失を出すたびに、「ここから反転したら悔しい」という思いが強くなり、相場観を切り替えることができません。今度こそと円買い・ドル売りで勝負しては、同じ失敗を繰り返したそうです。

「気がつけば、300万円近くあった運用資金は50万円ほどになっていました。さすがにあきらめるしかなくなって、FXをやめることにしたんです」と村下さんは振り返ります。

敗因は自分の相場観に固執したこと

村下さんの敗因は、自身も認めるように、政策への反感から生まれた「こんな円安が長続きするわけがない」という思い込みでした。客観的な分析よりも、自分の感情や直感を優先させてしまったのです。

為替に関するニュースは意識していたそうですが、自分の考え方を肯定してくれるものを見つけては、安心するというスタンス。これでは、有効なトレード戦略を立てることはできないでしょう。

ちなみに、こういった自分に都合の良い情報ばかりに注目する現象は、「確証バイアス」という人間が持つ心理的傾向のひとつです。感情や直感だけでは、FXトレードで安定した結果を出すのは難しいと考えた方が良いでしょう。

FXにおいて厄介な心理的傾向は、「確証バイアス」以外にもさまざまなものがあります。興味のある人は、さまざまな心理的傾向を解説している以下の記事をご覧ください。

FXでは「チャート分析」と「メンタル管理」が特に重要

ここで、FXの取引経験はあるものの現在は取引をやめてしまった296人を対象に、弊社が行った調査結果(後述のリンク参照)を紹介します。FXを継続するために足りなかったものは何か質問したところ、以下のグラフのような結果となりました。

FXを継続する上で自分に不足していたこと

最も多かったのが「チャートを読む・分析するスキル」で31.8%、これに「メンタル管理能力」が30.1%で続くという結果です。

村下さんのケースを振り返ると、不足していたのはまさにこの2つのスキルだったと考えられます。チャート分析ではなく感覚を重視したトレードを行い、客観的な市場分析ができていませんでした。また、自分の誤った相場観に固執し続けてしまったことは、メンタル管理能力の不足を示しています。

この調査結果からは、FXトレードを成功させるためには、技術的なスキルと心理的な強さの両方が重要であることがわかります。チャート分析スキルを磨き、同時にメンタル管理能力を向上させることが、FXトレードを長期的に続けていく上で不可欠といえるでしょう。

FXで泥沼にハマらないための5つの注意点

FXは手軽に始められる便利な投資手段ですが、何となくでトレードをしていると大きな失敗をしてしまうことがあります。最後に、村下さんのエピソードを踏まえて、FXで泥沼にハマらないための注意点を5つ紹介します。

1.自分の考えにとらわれすぎない

個人的な見解や感情を強く持ちすぎると、相場を客観的に見ることが難しくなってしまいます。「相場に正解はない」という気持ちで、ひとつの考えにとらわれすぎないことが大切です。

2.チャート分析に基づいて客観的に判断する

チャートは価格の動きを視覚化したものであり、個人の感情や思い込みを排除した客観的な分析が可能です。自分の何となくの相場観よりも、チャート分析による客観的な根拠を重視するようにしましょう。

3.トレードルールを明確にする

エントリー・利益確定・損失確定など、具体的なルールを事前に決めておくことで、感情的なトレードを避けることができます。ルールを守ることで一貫性のあるトレードが可能になり、長期的な成功につながるはずです。

4.感情的にならず淡々とトレードする

興奮や焦り、恐怖などの感情に左右されずに、冷静にトレードすることが重要です。感情的になると判断力が鈍り、ミスを招きやすくなります。常に冷静さを保ち、自分が決めたルールに従って淡々とトレードしましょう。

5.検証・練習を通じてスキルアップを目指す

良いトレードルールを作るためには、過去のチャートを使った検証が欠かせません。また、冷静にトレードするためには練習が必要です。過去チャートも上手に活用しながら、たくさんの検証・練習を積み重ねることが、スキルアップへの近道です。

以上の5点を意識することで、村下さんと同じような失敗パターンに陥ることを避けられるはずです。

FXは魅力的な投資手段ですが、同時に大きなリスクも伴います。自分の感情や思い込みに左右されず、客観的な分析と冷静な判断を心がけて、リスクを抑えながらFXに丁寧に取り組んでいただければと思います。

著者
Runchaテクニカル分析チーム
チーム紹介ページ

日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。



所有者
株式会社アドバン

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
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