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「MT4・MT5にZigZag(ジグザグ)を設定する方法を詳しく知りたい」
「どうやってMT4・MT5のZigZagで分析したらいいの?」
「標準のZigZagよりも便利なインジケーターってない?」
ZigZagはMT4・MT5における定番インジケーターですが、あなたはしっかりと使いこなせていますか?
この記事では、MT4・MT5のZigZagに関する全ての疑問を解決できるように、細かい点まで丁寧に解説していきます。
【この記事から分かること】
- MT4・MT5を表示・設定する方法
- MT4・MT5で使えるおすすめのZigZag系インジケーター
- ZigZagでチャート分析する際のポイント
- MT4・MT5のZigZagに関するよくある質問とその回答
チャート分析にZigZagを上手に活用すれば、トレード成績の改善も期待できるので、ぜひ最後までチェックしていただければと思います。
なお、MT4・MT5のZigZagの設定方法をすぐに確認したい人は、「MT4・MT5にZigZagを表示・設定する手順」にお進みください。
目次
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MT4・MT5のZigZag(ジグザグ)は高値と安値を描画するインジケーター
ZigZagは、相場の高値と安値を視覚化して、ジグザグを描いてくれるインジケーターです。
チャート分析にZigZagを活用すると、客観的な目線で相場の動きを整理しやすくなるというのが大きなメリットです。
これは、ZigZagは常に一定の条件に従って高値と安値の判定を行ってくれるからです。
複雑な動きをする相場の中で、人間の目で高値と安値を客観的に判断し続けるのは難しく、どうしても自分の都合の良い解釈をしてしまいます。
しかし、ZigZagが示す高値と安値に基づいた分析を行うことで、自分の主観に左右されにくくなるわけです。
上のチャートは、左側が何もインジケーターを表示していないチャートで、右側がZigZagを表示しているチャートです。
何も表示しなくても何となくチャートが上昇していることは分かりますが、ZigZagを表示すれば高値・安値が視覚化され、チャートの動きを整理することができます。
これによって、例えば「高値・安値が切り上がっているので上昇トレンドが発生している」といった形で、客観的に相場を分析できるようになるわけです。
このように、高値と安値を視覚化してくれるZigZagは、チャートを一定の基準で分析する上で非常に役に立ちます。
特に、高値と安値でトレンドを判断するダウ理論と相性が良く、多くのトレーダーにも活用されています。
MT4・MT5のZigZagは三角持ち合いも見えてくる
MT4・MT5のZigZagでは、例えば三角持ち合いなどのレンジ相場もジグザグで示しやすい仕組みを取っています。
これは、MT4・MT5のZigZagが価格の変動割合は見ずに、過去の一定期間における高値・安値を超えたときに、高値・安値を判定する仕組みだからです。
もともとZigZagは、1977年にアーサー・A・メリルが『Filtered Wave, Basic Theory』という書籍の中で紹介したインジケーターです。
実はこのときの仕組みでは、一定割合以上の価格変動があったかどうかで高値・安値を判定していました。
しかし、この方式だと値幅が狭いレンジ相場では、高値・安値を判定する基準をクリアせずに、ジグザグが描かれないことがあります。
この点、価格の変動割合を見ないMT4・MT5のZigZagでは、値幅が狭くても高値・安値を認識して、ジグザグを描くことが可能です。
上のチャートを見てみると、ZigZagが値幅の狭い三角持ち合いをきれいに描画してくれています。
ZigZagを使ってこの三角持ち合いを意識していれば、ブレイクで買いエントリーして、大きく上に伸びたところにうまく乗ることができたでしょう。
このように、MT4・MT5のZigZagには、三角持ち合いを確認しやすいところがあります。
一方、パラメータ設定にもよりますが、小さな波をジグザグとして描画することにより、ノイズが出てしまう点は注意してください。
MT4・MT5のZigZagは、こういった特徴を理解して利用することが大切です。
なおMT4・MT5のZigZagの計算式の仕組みは、次の記事で詳細に解説しています。
自分が使用するインジケーターのロジックを正確に把握しておきたい人は、ぜひチェックしてくださいね。
MT4・MT5にZigZagを表示・設定する手順
MT4・MT5にZigZagを表示・設定する手順について、以下に分けて説明していきます。
- ZigZagをチャートに表示
- ZigZagのパラメータ設定
- ZigZagの色の設定
- ZigZagの表示選択(オンオフ)
なお、説明にはMT4を使用していますが、MT5も概ね同じ手順です。
表示・設定方法をしっかり理解して、ZigZagを思い通りに使いこなしてください。
ZigZagをチャートに表示
ZigZagをチャートに表示する手順はいくつかありますが、ここでは以下の流れを紹介します。では、細かく見ていきましょう。
①ナビゲーターを表示する
上部メニューにあるナビゲーターのボタンをクリックします。
すると、左側にナビゲーターのパネルが出てきます。
②ZigZagをチャートにドラッグ&ドロップする
ナビゲーターにある「インディケータ」を開くと、追加できるさまざまなインジケーターが出てきます。
この中の下の方に「ZigZag」があるので、これをチャートにドラッグ&ドロップします。
③設定ウィンドウでOKをクリックする
ZigZagの設定ウィンドウが出てきます。
ここからはZigZagに関する細かい設定ができますが、ひとまずは「OK」をクリックしましょう。
すると、下のようにチャートにZigZagが追加されました。
補足:設定ウィンドウの開き方
③で閉じた設定ウィンドウからは、ZigZagに関する細かい設定が行えます。
ZigZagを表示したあとにこの設定ウィンドウを開く方法についても、確認しておきましょう。
チャート上で「右クリック>表示中のインディケータ」と進むと、上記のウィンドウが出てきます。
ここでZigZagを選択して、「編集」をクリックしてください。
すると、先ほどの設定ウィンドウが出てきます。
ZigZagのパラメータ設定
設定ウィンドウの「パラメーターの入力」タブからは、ZigZagの動きに影響を与えるパラメータの設定が行えます。
デフォルトの設定値は以下の通りです。
- Depth:12
- Deviation:5
- Backstep:3
このうち特に重要なのはDepthです。
先述の通り、MT4・MT5のZigZagは「過去の一定期間における高値・安値を超えた」ことにより高値・安値を判定しますが、Depthではこの期間を設定することができます。
なお、各パラメータの詳細については以下の記事で解説しているので、興味のある人はぜひチェックしていただければと思います。
ZigZagの色の設定
設定ウィンドウの「パラメーターの入力」タブからは、ZigZagがチャート上に描画するジグザグのラインの以下を設定できます。
- 色
- 太さ
- スタイル(実線、点線など)
あなたの好みに合わせて自由に設定するといいでしょう。
ZigZagの表示選択(オンオフ)
設定ウィンドウの「パラメーターの入力」タブからは、以下の表示を設定できます。
- ZigZagを表示する時間足(A)
- データ・ウィンドウへのZigZag関連の数値表示のオンオフ(B)
1つ目(A)の「すべての時間足に表示」にチェックを入れれば、どの時間足を選択してもZigZagが表示されるようになります。
また、上のようにこのチェックを外して1分足と5分足にチェックを入れて、1分足と5分足を選択したときにだけ、ZigZagが表示されるようにすることも可能です。
また、2つ目(B)にチェックを入れると、下のようにデータ・ウィンドウに、ZigZagが描画したジグザグにおける高値・安値のレートを表示できるようになります。
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MT4のZigZag系インジケーターおすすめ7選(無料ダウンロード)
MT4やMT5では、世界中のトレーダーが独自のインジケーターを開発しており、無料・有料で公開されているものを簡単に手に入れることが可能です。
方法としては、以下の2通りがあります。
- Webサイトで配布されているex4ファイル・ex5ファイルをダウンロードする
- MQL5のアカウントを取得し、マーケットからダウンロードする
自分がほしいインジケーターがきっと見つかると思いますので、WebサイトやMQL5マーケットで探してみることをおすすめします。
ここでは、MQL5マーケットで手軽に入手できるZigZag系の無料インジケーター(MT4用)を5つ紹介していきます。
マーケットからのダウンロードは、MT4・MT5の「ターミナル>マーケット」から行えます。ファイルを指定フォルダにコピペするといった作業が不要で手軽です。
123パターンを自動検出する「Breakout Scanner 123 Pattern」
Breakout Scanner 123 Patternは、123パターンというチャートパターンを自動検出して、エントリーポイント・損切りライン・利益確定のターゲットラインを示してくれます。
上のチャートの緑ラインが買いエントリーポイント、赤ラインが損切りライン、水色ラインが利益確定のターゲットラインです。
なお、ZigZagは表示されませんが検出ロジックの中で使用されており、検出において使用するZigZagのパラメータは調整可能できるようになっています。
その他にも細かく調整ができるので、自分好みにカスタマイズすることが可能です。
特に便利なのが、さまざまな通貨ペア・時間足で同時に自動検出してアラートを出してくれる機能です。
パターンを検出するとアラートが出るとともにボタンに色が付き、そのボタンをクリックすると該当チャートに飛ぶことができます。
このインジケーターを使えばチャート監視に時間を割くことなく、手軽に123パターンを見つけられるようになるでしょう。
ハーモニックパターンを自動検出する「Multi Timeframe ZigZag Indicator」
Multi Timeframe ZigZag Indicatorha、ハーモニックパターンの各種チャートパターンを自動検出してくれるインジケーターです。
上のチャートはガートレー(Gartley)を検出したところで、反転しやすいゾーンと損切りライン(SL)を示してくれています。
デフォルトで検出できるパターンとして用意されているのは、以下の5つです。
- バット
- ガートレー
- バタフライ
- クラブ
- ディープクラブ
こちらもZigZagは表示されていませんが、検出ロジックにZigZagが使用されている形です。
上記それぞれのパターン毎にZigZagのパラメータを設定可能で、検出条件を細かくカスタマイズして精度向上を図ることができます。
また、マルチタイムフレームに対応しており、表示している時間足以外の時間足を対象に検出することもできます。
ハーモニックパターンは条件が多く複雑なため、手法として使うのをあきらめていた人も、このインジケーターを使えばトレードに取り入れられるのではないでしょうか。
フィボナッチ・リトレースメントを自動で描画する「Abiroid Auto Fibonacci Indicator」
Abiroid Auto Fibonacci Indicatorは、ZigZagをベースにしてフィボナッチ・リトレースメントを自動で描画してくれるインジケーターです。
上のチャートのように反転しやすいゾーンに入ったときには、アラートとともにそのゾーンに色を付けてくれる機能もあります。
刻一刻と動き続ける相場の中で、適切な高値・安値を探してフィボナッチ・リトレースメントを描画するのは手間がかかります。
このインジケーターを使えば、分析に必要なラインを自分で描画する手間が減るので、分析そのものにより集中できるようになるはずです。
RSIのダイバージェンスを自動検出する「RSI Divergence Indicator」
RSI Divergence Indicatorは、上のチャートのようにRSIのダイバージェンス(チャートとの逆行現象)を自動検出してくれるインジケーターです。
ダイバージェンスを検出したあとには、エントリーポイントも示してくれます。
ZigZagは表示されていませんが、ZigZagが判定する高値・安値を使ってRSIとの逆行を判定する仕組みです。
トレンド転換の兆候を示す通常のダイバージェンスだけではなく、押し目買い・戻り売りのチャンスを示すヒドゥン・ダイバージェンスにも対応しています。
このインジケーターを使えば、ダイバージェンスの見逃しを大きく減らすことができるはずです。
トレンドを自動でカウントしてくれる「Clever Trend Swing Levels」
Clever Trend Swing Levelsは、ZigZagが判定したジグザグに基づいて上昇トレンド・下降トレンドを自動でカウントしてくれるインジケーターです。
なお、上のチャートでは分かりやすいように標準のZigZagも表示しています。
このインジケーターは、上昇トレンドの波動は「1、2、3…」、下降トレンドの波動は「-1、-2、-3…」とカウントします。
エリオット波動理論を利用する人にとって波動のカウントは非常に重要ですが、その分析作業を大きく効率化することができるでしょう。
ZigZagでチャート分析するポイント
ZigZagを使ったチャート分析として、ここでは以下の3つのポイントを紹介します。
- トレンドを判断する
- チャートパターンを見つける
- 大きく伸びるタイミングを予測する
それぞれ細かく見ていきましょう。
トレンドを判断する
チャート分析の基本中の基本ともいえるダウ理論において、トレンドは次のように定義されています。
方向 | 条件 |
---|---|
上昇トレンド | 高値と安値がともに切り上がっている |
下降トレンド | 高値と安値がともに切り下がっている |
このダウ理論に基づくトレンド発生の判断において、高値・安値が明確化できるZigZagはまさに打ってつけのインジケーターといっていいかもしれません。
例えば上のチャートでは、ZigZagを見れば高値と安値がともに切り下がっており、一目で下降トレンドが発生していると判断できます。
また、このあとの展開でラインAを下抜けすれば、この下降トレンドは継続したと判断することになるでしょう。
一方でラインAを下抜けできずにラインBを上抜けすれば、下降トレンドが崩れたということになります。
このように、ZigZagを使用することで、ダウ理論に基づくトレンド分析がスムーズに行えるようになります。
さらに、単に現在のトレンドを判断できるだけでなく、今後の展開を見極める節目のラインがあらかじめ明確になり、トレード戦略も組み立てやすくなるというメリットもあるわけです。
なお、ダウ理論については以下の記事で詳細に解説しているので、興味のある人は併せてチェックしておくことをおすすめします。
チャートパターンを見つける
チャート分析では、パターン化したチャートの形状に当てはめて今後の展開を予測する手法がよく使われます。
ただし、複雑な値動きを見せる相場において、チャートパターンを見極めるのが難しいこともあるでしょう。
この点、ZigZagはどんな相場でも一定の基準に基づいて高値・安値を判定して、複雑な相場を単純化して整理してくれます。
そのため、チャートパターンが見つかりやすくなることがあります。
例えば上のチャートのように、ZigZagが描画するラインがあれば、一目で逆三尊(ヘッドアンドショルダーボトム)ということが分かるでしょう。
しかし、ZigZagのラインがなければ意外に見つかりにくいもので、見逃してしまうことも十分考えられます。
このように、ZigZagはチャートパターンの見極めをサポートしてくれる側面もあります。
また、チャートパターンを自動検出するBreakout Scanner 123 PatternやMulti Timeframe ZigZag Indicatorといったインジケーターを活用すれば、さらに効率の良いトレードが可能となるでしょう。
大きく伸びるタイミングを予測する
上の図は、エリオット波動理論において基本となる「推進5波・修正3波」の波動を描いたものです。
特に大きく伸びやすいのが第3波で、実際のチャートにおいてこの第3波を見極めることができれば、利益を伸ばしやすくなります。
しかし、リアルタイムで動くチャートで第3波を見極めるのは、慣れた人でもなかなか難しいところがあります。
そこで、相場の波動が整理しやすくなるZigZagの出番です。
上のチャートでは、波動のカウントに便利なClever Trend Swing Levelsを使用しています。
見ての通り推進5波の波動を分かりやすくカウントしてくれており、これに注目すれば第3波をリアルタイムで見極めることができたでしょう。
このように、ZigZagはエリオット波動における波動の見極めを強力にサポートしてくれます。
ZigZagをうまく使えば、相場が大きく伸びるタイミングを狙ってトレードすることもできるようになるわけです。
MT4・MT5のZigZagインジケータのよくある質問
MT4・MT5のZigZagに関しては、以下のような質問がよくあります。
- MT4・MT5のZigZagはリペイントする?
- Depth/Deviation/Backstepの設定値はどう決めたらいい?
- ZigZagでエントリータイミングはどう判断したらいい?
- MT4・MT5標準とTradingView標準のZigZagはロジックが違うの?
- MT4・MT5のスマホアプリでZigZagは表示できる?
それぞれの質問の回答をチェックして、ZigZagの理解を深めていただければと思います。
MT4・MT5のZigZagはリペイントする?
MT4・MT5のZigZagはリペイントするインジケーターで、上の図表のように一度描かれたジグザグのラインは書き換えられていきます。
これは、ZigZagが判定する直近の高値・安値はあくまでも暫定高値・暫定安値という取扱いで、高値・安値が更新されれば、暫定高値・暫定安値も更新されていく仕組みになっているからです。
一方で、ZigZagが判定した2つ目以前の高値・安値は確定高値・確定安値という取扱いになり、基本的にリペイントされることはありません。
例外的にリペイントされるのは、高値・安値が確定してすぐ(Backstepで設定した期間内)に暫定安値・暫定高値が発生した場合ですが、頻度は多くないのであまり気にしなくてもいいでしょう。
このように、MT4・MT5のZigZagに関しては、直近の高値・安値はどんどん更新されていく仕組みであることは、頭に入れて使ってください。
逆に、2つ目以前の高値・安値はZigZagにおいて基本的に確定して動かないので、チャート分析において重要なラインとなってくるわけです。
Depth/Deviation/Backstepの設定値はどう決めたらいい?
MT4・MT5のZigZagでは3つのパラメータ(Depth / Deviation / Backstep)を設定できますが、描画されるジグザグに最も大きな影響を与えるのはDepthです。
そのため、ZigZagを活用するに当たっては、このDepthを自分に合った値に調整することをおすすめします。
Depthの最適な設定値は手法によって変わってきますが、まずはデフォルトの「12」を使用するといいでしょう。
この値を小さくすればより小さな上下動もジグザグとして描画するようになり、この値を大きくすればより大きな上下動だけをジグザグとして描画するようになっていきます。
この特徴を踏まえて、Depthの値を調整していただければと思います。
次のチャートでは、Depthの値を「3」「12」「25」としたZigZagを表示していますので、参考にしてください。
MT4・MT5のZigZagのパラメータはいろいろありますが、最も重要なDepthを中心に調整してください。
小さな波まで細かく視覚化したいのであればDepthを小さく、小さな波に惑わされず大きな流れを見たいのであればDepthを大きくするといいでしょう。
なお、MT4・MT5のZigZagの計算式や仕組みは少し複雑なので、本記事では簡単な説明にとどめています。
正確な計算式や仕組みを知っておきたいという人は、以下の記事でご確認ください。
なお、各パラメータの詳細については以下の記事で解説しているので、興味のある人はぜひチェックしていただければと思います。
ZigZagでエントリータイミングはどう判断したらいい?
ZigZag単独でエントリータイミングを判断する場合、上の図表のようにダウ理論を使うのが基本でしょう。
具体的には、次のような条件でエントリーを判断することになります。
- 上昇トレンド発生時に、直近高値をブレイクしたら買いエントリー
- 下降トレンド発生時に、直近安値をブレイクしたら売りエントリー
しかし、ブレイクまで待つとエントリーが遅くなり、トレードとしては優位性が低くなってしまうことが懸念されます。
そのため、他の分析テクニックを加味して、エントリーを早める工夫をした方がいいかもしれません。
例えば上のチャートのように、下降トレンド中にグランビルの法則に基づき移動平均線に引き付けて反転するタイミングを狙えば、ZigZag単独の場合よりも早く有利なタイミングでエントリーできます。
移動平均線以外にも、フィボナッチ・リトレースメントを使ってもいいですし、マルチタイムフレーム分析によって下位足におけるトレンド転換を狙ってもいいでしょう。
まとめると、ZigZag単独でのエントリーは、ダウ理論に基づいてトレンド継続が判断できるタイミングが基本です。
ただし、ZigZagと同時に他のチャート分析手法を併用することで、より優位性の高いエントリーが可能となることも、しっかり頭に入れておくことをおすすめします。
MT4・MT5標準とTradingView標準のZigZagはロジックが違うの?
TradingViewは、最近多くのトレーダーの支持を集めるようになってきている無料チャートアプリです。
TradingViewもZigZagを標準装備していますが、そのロジックはMT4・MT5標準のZigZagとは少し異なります。
以下は、MT4・MT5標準とTradingView標準のZigZagのパラメータです。
チャートアプリ | MT4・MT5 | TradingView |
---|---|---|
パラメータ | Depth Deviation Backsteps | Price deviation for reversals (%) Pivot legs |
TradingViewの「Pivot legs」はMT4・MT5の「Depth」とほぼ同じなので、TradingView特有のパラメータは「Price deviation for reversals (%)」です。
このパラメータに設定した割合以上の変動があることが、高値・安値として判定する際の条件となります。
例えば、前回安値が100円で「Price deviation for reversals (%) = 5%」であれば、105円以上にならないと高値として判定されないという形です。
このように、TradingViewでは価格変動も高値・安値の判定条件となっている点が、MT4・MT5とは異なります。
ただし、Price deviation for reversals (%) は最小0.00001%まで設定できるので、事実上この条件を除外して、MT4・MT5標準のZigZagに近い挙動をさせることもできなくはありません。
TradingViewは、MT4・MT5以上にユーザーが開発・公開するさまざまなインジケーターを手軽に使用することができる、便利な無料チャートアプリです。
ZigZag系インジケーターもたくさん公開されているので、興味を持った人はTradingViewをチェックしてみてもいいかもしれません。
MT4・MT5のスマホアプリでZigZagは表示できる?
MT4・MT5のスマホアプリではZigZagを搭載しておらず、ZigZagを表示することはできません。
また、カスタムインジケーターの追加にも非対応なので、本記事で紹介したZigZag系インジケーターも使用できません。
なお、TradingViewのスマホアプリはZigZagに対応しています。
どうしてもスマホでZigZagを表示したい人は、TradingViewなど他のチャートアプリを使うようにしてください。
まとめ:MT4・MT5のチャート分析にZigZagは欠かせない!
今回は、MT4・MT5のZigZagについてさまざまな観点から解説してきました。
ZigZagの機能はシンプルですが、うまく使えばトレードにも好影響を与える便利なインジケーターです。
本記事を通じてZigZagの理解を深めて、トレードに活用していただければと思います。
また、MT4・MT5標準のZigZag以外にも、さまざまな特徴を持つZigZagが開発・公開されています。
自分の手法に合ったZigZagが見つかれば、チャート分析の効率性を向上させることができるはずです。
新しいインジケーターはこれからもどんどん出てくると思いますので、今後も最新情報にはしっかり注目しておくようにしましょう。