女性の57.0%が未経験と男性より消極的!投資女子を増やすカギは「知識不足」の解消にある?|興味ある投資分野の女性1位は投資信託、株式よりも関心度が高い
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テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、投資に取り組む女性について調査する目的で、20歳以上の男女4,055名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、女性の投資に対して消極的な姿勢とその理由が見えてきました。
※本記事では、プレスリリースに掲載していない調査データも紹介しています。より詳細な補足情報を確認したい方は、ぜひ記事全文をご覧ください。
目次
調査サマリー
今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。
- 投資に興味のある女性は男性よりも少ない傾向
- 女性は株式よりも投資信託を好む傾向が強く、男性よりもFXと債券への関心が強い
- 女性は男性と比べて投資に取り組んでいる人が少なく、女性の半数以上が投資経験ゼロ
- 会社員女子・公務員女子で投資をしている割合は40.6%と、女性全体の平均よりも高い
- 女性が投資に取り組んでいない理由の1位は「資金がない」の38.7%、2位は「知識不足」の27.7%
- 女性の方が男性よりも、直近1年間の投資成果に対する満足度が高い
調査の実施概要
調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者 :20歳以上の男女
調査期間 :2023年5月17日~5月18日
有効回答 :4,055名
主な調査結果
1.投資に興味のある女性は男性よりも少ない傾向
投資に対する興味について質問したところ、「かなり興味がある」と回答した男性が30.6%で、女性は19.4%でした。また、「まったく興味がない」と回答した男性は30.2%で、女性は39.7%でした。
この結果からは、女性は男性よりも投資に対する興味が少ない傾向があることが読み取れます。
2.女性は株式よりも投資信託を好む傾向が強く、男性よりもFXと債券への関心が強い
投資への興味について「かなり興味がある」または「少しだけ興味がある」と回答した人を対象に、最も興味を持っている投資分野について質問を行いました。結果は、男性の1位が「株式」の36.7%、2位が「投資信託(ETF含む)」の34.9%となっています。
また、3位は「特にない/わからない」の10.4%、4位は「為替取引(FX)」の8.1%でした。1位と2位が3位以下と比べて非常に高い割合となっており、株式と投資信託に関心が集中していることが分かります。
一方で女性の1位は「投資信託(ETF含む)」の32.0%、2位は「特にない/わからない」の24.9%、3位は「株式」の23.4%でした。4位は「為替取引(FX)」の8.5%で、3位と大きく差が開いています。男性と比較すると、女性は株式よりも投資信託に対する興味が強い傾向があることが読み取れます。
また、女性は「特にない/わからない」の割合が高いことから、男性と比較して金融商品への関心度合いが低い傾向があります。例外的に男性より女性の方が高い割合となっているのが、「為替取引(FX)」と「社債・国債」です。これらの投資分野については、男性と比較して女性の関心度が相対的に高いといえるでしょう。
3.女性は男性と比べて投資に取り組んでいる人が少なく、女性の半数以上が投資経験ゼロ
実際に投資に取り組んでいるか質問したところ、「投資をしている」と回答した人の割合は、男性が49.7%であるのに対し、女性は32.3%と低い割合となりました。
また、「投資をしたことがない」と回答した人の割合は、男性の37.4%に対して女性は57.0%と非常に高い値となっています。女性については、半数以上が投資をまったく経験したことがないという結果になりました。
4.会社員女子・公務員女子で投資をしている割合は40.6%と、女性全体の平均よりも高い
女性の投資経験に関する質問を職業別に集計したところ、「投資をしている」と回答した会社員または公務員の女性は40.6%、専業主婦またはパート・アルバイトの女性は28.2%となりました。会社員または公務員の女性は全体平均よりも高い割合となっており、投資に取り組んでいる人が多いことがうかがえます。
5.女性が投資に取り組んでいない理由の1位は「資金がない」の38.7%、2位は「知識不足」の27.7%
現在の投資への取り組み状況に関する質問で「投資をしていたが今はしていない」または「投資をしたことがない」と回答した人を対象に、投資を行っていない理由について質問しました。
結果を男女別に集計すると、男性の1位は「資金がない」の49.2%、2位が「リスクが怖い」の23.4%、3位が「知識が不足している」の20.2%となっています。一方で女性の1位は「資金がない」の38.7%、2位は「知識が不足している」の27.7%、3位は「リスクが怖い」の26.7%でした。
このことからは、女性は男性よりも資金不足で投資できないのではなく、損をしたくないから投資していない人が多いことが読み取れます。また、男性と比較して知識不足を気にしている人の割合が特に高く、女性は知識がないまま投資をして失敗するのが怖いと考える傾向が強いといえそうです。
6.女性の方が男性よりも、直近1年間の投資成果に対する満足度が高い
上のグラフは、他の調査において、過去1年間の投資成果に対する満足度を質問した結果を、男女別に集計したものです。
「非常に満足」と回答した男性は4.8%なのに対し女性は11.9%、「やや満足」と回答した男性は35.7%なのに対し女性は39.8%となっています。いずれも女性の方が高い割合となっており、女性の方が男性よりも投資に対する満足度が高い結果となっています。
この背景には、きちんと勉強してから投資に取り組むという女性の姿勢が関係しているのかもしれません。
投資に対する女性の不安を解消することが重要
今回の調査結果をまとめると以下の通りです。
- 女性は男性と比較して投資に対する興味が少なく、半数以上が投資に取り組んだ経験がない
- 会社員や公務員の女性は4割が投資に取り組んでおり、主婦やパート・アルバイトの女性よりも投資に積極的に取り組む傾向が見られる
- 女性は男性よりも、知識不足が理由で投資に取り組んでいない人が多い
以上の結果からは、男女間の投資に対する姿勢の違いが見えてきました。基本的に女性は男性よりも投資に対して消極的であり、投資経験がまったくない人も多いことがわかります。会社員や公務員の女性は他の職業と比べてやや積極的ですが、これには資金的に余裕があることが影響しているのかもしれません。
なお、投資を行っていない理由を男女で比較すると、女性は男性と比較して知識不足を挙げる傾向が強いという結果になりました。このことからは、女性は投資の失敗に不安を感じやすく、知識不足の状態で安易に投資を始めないことが推測されます。投資女子を増やすためには、正しい知識を身に付けやすい環境を整えて、投資に対する不安を解消することが重要といえそうです。