そのときFX口座残高はどのように計算されてロスカットされたのか
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ロスカットとは保有するポジションに対して損失が発生し、その含み益が一定の水準に到達した際に強制的にポジションを自動決済する仕組みのことです。
目次
【FX】ロスカットで使われる計算式
日々取引をしていると時には思惑とは逆行してしまうこともありますが、分析に自信があればあるほど損切りを遅らせてしまいがちです。
遅らせた結果、金額的に切るに切れなくなり最終的にはロスカットされてしまうという経験は誰しもあるかと思います。
そのロスカットがどのように計算されて行われたのか。
ここではその計算式を詳しく解説していきます。
ロスカットの計算式
ロスカットの計算式自体は単純です。
ロスカット = 有効証拠金 < 必要証拠金
初めて聞く言葉が出てきたのでもう嫌になりますね。
それぞれの言葉は後ほど詳しく解説するとして上記の式をもう少しかみ砕いていきましょう。
分かりやすく言語化すると
ポジションを持つために最低限必要な金額よりも、そのポジションの損失を含めた口座残高(証拠金)が下回ったらロスカットされますよ
という感じです。
※ロスカットされるときの口座のイメージ例
口座残高 :300,000円
必要金額 :10,000円
含み損 :290,000円
損失を含めた口座残高:10,000円
この時点で必要金額と口座残高が同額となるので1円でも下がったらロスカットとなります。
ただし、この計算式では取引する銘柄が変わるごとに計算し直さなくてはいけませんし、複数の違う銘柄を持つとさらに複雑になります。
そのため、各証券会社ではこの計算式を視覚的にわかりやすくするために、「証拠金維持率」を採用しています。
証拠金維持率は、保有しているポジションの損益が口座残高(証拠金)に対してどの程度の余裕があるのかをパーセンテージで数値化したもので、視覚的に分かりやすく違う銘柄のポジションを複数持っていても全て統一して表示されます。
この証拠金維持率を採用した場合のロスカットの計算式は以下のようになります。
ロスカット = (口座残高(証拠金) = 証拠金維持率○○%以下)
この証拠金維持率の「○○%」の部分が各証券会社で異なり、これを「ロスカット水準」と呼びます。
ロスカット水準は証券会社で異なる
各証券会社のロスカットルールを確認するとこのように書いてあることが多いです。
証拠金維持率が100%以下になった場合にロスカットが執行され、保有しているすべてのポジションに対して自動的に決済注文が発注されます
この証券会社のロスカット水準は証拠金維持率100%ということです。
つまり口座残高(証拠金)に対してポジションを保有しておく金額的余裕が有効証拠金と同額分しかない場合は、資金の大幅な目減りを防ぐため取引は強制的に終了させますよということになります。
このロスカット水準は各証券会社で独自に決めており、国内証券会社では50%~100%、海外証券会社では0%~50%で設定しているところが多くあります。
水準が低ければそれだけロスカットされるまでの許容損失額に余裕がありますが、いざロスカットされたときは資金残高は大きく減っていることになります。
逆に水準が高ければロスカットされるまでの許容損失額に余裕はありませんが、ロスカットされた時の資金の残高は多くなります。
証拠金維持率の計算式
それではここまで何度も出てきた証拠金維持率の計算式を見ていきます。
ロスカットの計算式を視覚的にわかりやすくしたものなので、使っている数字はロスカットの計算式と似ています。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
となっています。
これを先ほどのロスカットの計算式で使った言語化に当てはめると
ポジションを持つために最低限必要な金額がそのポジションの損失を含めた口座残高(証拠金)に対して○○%の割合となっています
となります。
例えば単純な計算ですが、有効証拠金が100,000円で必要証拠金が10,000円だった場合、証拠金維持率は「1000%」ということになります。
それではこの計算のもととなっている有効証拠金と必要証拠金について見ていきましょう。
有効証拠金は損益を加えた口座残高
有効証拠金とは実際の口座残高に保有ポジションの含み益や含み損など未実現の損益を加えた証拠金の残高を指します。
ロスカットの計算式の言語化で「・・・そのポジションを含めた口座残高(証拠金)を下回ったら・・」と表現したのは、有効証拠金には未実現の含み損も計算して反映させるためです。
保有ポジションの損益を含めて計算するので、例えば口座に10万円を入れているとした場合、含み益が3万円でているなら有効証拠金は13万円、含み損が2万円出ている時は有効証拠金は8万円となります。
決済前の損益を含んだ現在の口座残高と覚えておきましょう。
必要証拠金の計算式
必要証拠金とはポジションを持つ際に最低限必要となる資金のことです。
この証拠金を担保に取引を行うことができます。
必要証拠金の計算式は以下の通りです。
必要証拠金 =
(基軸通貨の現在価格×取引量の基本単位) × ロット数 ÷ レバレッジ
基軸通貨とは通貨ペア表示の左側の通貨を指します。
USDJPYでいうと左側に表示されているドル(USD)のことで、右側の決済通貨(この場合JPY)でいくらで取引できるのかを表すもので、1ドル=120円などと表されます。
取引量の基本単位は「コントラクトサイズ」とも呼ばれ、簡単に言えば証券会社ごとの1ロットのサイズのことです。
多くの場合、国内口座では10,000通貨、海外口座では100,000通貨が基本(1ロット)となります。
必要証拠金はレバレッジが高いほどポジションを持つ際の証拠金は少なくなります。
例えば、国内証券会社でUSDJPYが120円の時に10,000通貨分を取引しようとしたとします。
レバレッジをかけない場合は
(120円×10,000[基本単位]) × 1ロット(10,000通貨) ÷ 1倍 = 1,200,000円
が必要となります。
次に国内証券会社の上限25倍でレバレッジをかけた場合を見てみましょう。
(120円×10,000[基本単位]) × 1ロット(10,000通貨) ÷ 25倍 = 48,000円
となりました。
大分小さな金額で10,000通貨を持てるようになりました。
続いて海外証券会社で500倍のレバレッジをかけた場合を見てみます。
海外口座の取引量は100,000通貨なので、ここではロット数を「0.1」としておきます。
(120円×100,000[基本単位]) × 0.1ロット(10,000通貨) ÷ 500倍 = 2,400円
と計算できました。
レバレッジが高い海外口座ではわずか2,400円の担保で10,000通貨の取引ができるということになります。
ただし証券会社によって必要証拠金の金額が固定制と変動制に分かれます。
国内の証券会社で主に採用されているのは、前週1週間の価格の変動率を基に計算された翌週1週間の必要証拠金額を固定している方法です。
固定式の場合、極端な価格の変動が無ければその1週間は必要証拠金の額が固定されるので証拠金維持率が計算しやすい反面、リスクを加味して少し高めに設定されていることが多くあります。
逆に海外の証券会社で主に採用されているのは、上記で計算したような基軸通貨の現在価格による変動制です。
こちらは価格が変動するたびに必要証拠金が変動しますので注意してください。
以上でロスカットの計算に必要な数字は揃いましたので、続いてはロスカット基準額を見ていきましょう。
【FX】ロスカット基準額を計算する
ロスカット基準額を下回るとロスカットが行われる
ロスカット基準額とは、口座に入っている証拠金残高がこの基準額を下回ると強制ロスカットされてしまう金額のことです。
この金額を把握していれば、どこまでのレートならロスカットが行われずに耐えられるのか、いくらまでならロスカットされずに耐えられるのか、計算によって目安がつけられるようになります。
ロスカット基準額の計算
ロスカット基準額は各証券会社毎に設定されたロスカット水準を基に計算できます。
例えば必要証拠金額が同じ証券会社があったとしても、ロスカット水準が50%の証券会社と100%の証券会社ではロスカット基準額は変わってきます。
以下がロスカット基準額の計算式です。
ロスカット基準額 = 必要証拠金 × ロスカット水準
例として、国内証券会社Aで取引した場合を見てみましょう。
- USDJPYレート 127.000
- 基本単位(10,000通貨)保有時の必要証拠金 51,000円
- 口座残高 100,000円
- ロスカット水準 80%
- レバレッジ25倍
- 取引方向 Long
上記条件でUSDJPYを0.3ロット保有したとき、口座残高がいくらを下回ったら強制ロスカットされるのかを計算していきます。
( 51,000円 × 0.3ロット ) × 80% = 12,240円
(基本単位の必要証拠金 × 取引ロット数 × ロスカット水準 = ロスカット基準額 )
この条件でのロスカット基準額は12,240円となりました。
つまり口座残高が12,240円を下回った時点でロスカットが強制執行されることになります。
ちなみに上記計算式で必要証拠金の計算が終わっているので証拠金維持率も簡単に計算できます。
100,000円 ÷ 15,300円 × 100 = 653.59%
( 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100 = 証拠金維持率 )
ポジションを持った時点での証拠金維持率は653.59%となり証拠金に余裕があることがわかります。
この証拠金維持率が80%を下回ったときにロスカットが強制執行されるということです。
ロスカット基準額が分かったので127.000で買いで保有したUSDJPYがどこまで下がったらロスカットになるのかを計算することができます。
口座残高は100,000円、保有ロットは0.3ロットでした。
計算式は以下の通りです。
① ( 100,000円 – 12,240円 ) ÷ 3,000枚 = 29.253円
( 口座残高 – ロスカット基準額 ) ÷ ロット数 = 耐えられるpips )
② 127.000円 – 29.253円 = 97.747円
( 買いのレート – 耐えられるpips = ロスカット限度レート )
以上の計算からUSDJPYのレートが97.747円に到達した時点で強制ロスカットが行われることになります。
(実際はこの価格に各証券会社が決めたスプレッドが加味されますので、ロスカットレートは前後します)
この計算例での証拠金に対してのロット数は2,900pips以上の下落に耐えられるということなので、資金運用としては適正範囲内と言えるでしょう。
今回は安全なロットでの計算を例として出しましたが、ロットが上がればロスカットレートも現在価格から近くなりますのでロスカットの危険も上がっていくことは認識しておきましょう。
まとめ:計算式を知ることで安全な運用を
ロスカットの計算式には複雑な計算があるわけではありません。
証券会社によってはポジションを持った時点で証拠金維持率を表示してくれるソフトもありますし、便利なロット計算のソフトもあります。
レバレッジが大きい海外の証券会社は必要証拠金は少なくなりますがロットを張れてしまう分、少しの値動きで含み損が大きくなったり、国内の証券会社ではレバレッジが低い分、大きなロットを張ってしまうとすぐにロスカットになってしまいます。
証拠金に対して無理なロットを張ったり、証拠金の大部分を失うような損切り幅に設定してしまったりしないように、ロスカットの計算式を頭に入れながら安全な運用を心がけるようにしていきましょう。
ロスカットの全てをまとめた記事です。
この記事ではロスカットの計算について詳しく説明しましたが、ロスカットについてさらに詳しく知りたい場合は、ロスカットまとめ記事を参考にしてください。