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ROE(自己資本利益率)とは|計算式や意味、活用方法などを解説【株初心者】

2023年02月28日 公開 
2023年05月10日 更新
ROE(自己資本利益率)-アイキャッチ
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ROEとは、Return On Equityの略で、「自己資本利益率」ともいいます。

ROEは企業の収益性を測定する指標の1つであり、企業の株主資本に対する利益率を示します。

ROEが高い企業ほど、株主にとって魅力的な投資先といえるでしょう。

この記事では、株初心者でもROEの高い銘柄を選べるよう、計算式や活用方法などを詳しく解説しました。

ROEとは

ROE(Return On Equity)とは、企業が株主に対して出資した資本に対してどの程度利益を上げているかを示す指標です。

ROEが高い企業は、株主に対してより高い利益を還元できるので、投資家にとって魅力的といえます。

ただし、ROEが高いからといって必ずしも企業が健全であるわけではなく、ROEだけで企業を判断するのは注意が必要です。

ROEの計算方法

ROEは、以下の計算式で求められます。

ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100

例えば、企業の純利益が10億円で、自己資本が100億円の場合、ROEは10%になります。

当期純利益は企業の利益から費用を差し引いたもの、自己資本は企業の資産から負債を差し引いたものです。

ROEを計算することで、企業の収益性を数値であらわせます。

ROEを学べるオススメ本

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ROEについて書籍で学びたいなら、『図解「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書』がオススメです。

経営コンサルタントである小宮一慶氏が、ROEについて基本から活用方法まで詳しく解説しています。

タイトルに「図解」とあるとおり、図が多用されており、初心者でも内容を理解しやすいのが特徴です。

またROAやEVAなど、その他の重要指標についても触れているので、投資指標について効率良く学べます。

これから株式投資を始める人でもこの本を読めば、一人前の企業分析ができるようになり、安定した利益を狙えるはずです。

ROEの活用方法

ROEを活用して株式取引を行うポイントは、次のとおりです。

ROEの高い企業を選ぶ

ROEの高い企業を選べば、株主はより多くの配当を得られる可能性があります。

しかしメリットは、それだけではありません。

ROEが高い企業は、産業界や投資家から高い評価を受け、信用力が高まるので、銀行からの融資も受けやすくなります。

さらにブランドイメージも高まり、その後の業績も安定する傾向にあるのです。

そのためROEは、企業の価値を決定する上で非常に重要な指標となります。

ROEが改善傾向にある企業に注目する

過去数年のROEの推移も確認しましょう。

ROEが改善傾向にある企業は、将来的に株価が上昇する可能性が高いとされます。

逆にROEが低下している企業は、株価が下落する可能性が高いです。

そのため直近のROEだけではなく、ROEがどのような傾向にあるのかも注目しましょう。

ただしROEが改善しているだけで、業績や経営状況が改善していない場合は、投資先として適しているとは限りません。

ROEの業界平均と比較する

ある企業のROEを業界平均と比較することで、企業の競争力や相対的な評価を行えます。

ROEが業界平均より高い企業は、業界での競争優位性があると考えられるでしょう。

一方で、ROEが業界平均より低い企業は、改善の余地があると判断できます。

ROEを活用した株式取引の事例

企業Aと企業Bは同じ業界に属しており、業績が似ているとします。

ただし企業AのROEは15%であり、企業BのROEは10%です。

この場合、ROEが高い企業Aのほうが、株主にとって魅力的な投資先となる可能性が高いと判断されます。

このようにROEの比較によって、優位性のある企業を選択できるでしょう。

しかし過去3年において、企業AのROEは減少傾向にあるとしたらどうでしょうか?

対する企業BのROEは改善の傾向にあり、8%から10%まで上昇しました。

そのため企業Bの株価が将来的に上昇する可能性もあります。

直近のROEだけではなく、数年分のROEを比較することでより正確な評価が可能です。

ROEが高い企業の特徴

ROEが高い企業には、いくつかの共通点があります。

  • 収益性が高い
  • 財務力が強い
  • 技術力が高い
  • 革新性がある

これらの要素が揃うことで、企業はROEを高められます。

例えば収益性が高い企業は、多くの利益を出し、株主にもより多くの配当を出すでしょう。

また財務力が強い企業は、事業再投資に必要な資金を調達しやすくなります。

ROEを高める方法

ROEを向上させる方法はいくつかあります。

負債やコストの削減に取り組んでいる企業は、これからROEが向上するかもしれません。

また株主としての権利を行使し、以下のような取り組みを行うよう、企業に求めてみるのもいいでしょう。

収益の増加

企業は、収益を増やすために、新しい製品やサービスの開発、販売促進の強化、顧客満足度の向上などの施策を行うことが重要です。

負債の削減

企業は、負債を削減することで、ROEを改善できます。

具体的には、負債の返済や負債の期間の短縮などが挙げられます。

資本コストの低減

企業は、資本コストを低減することで、ROEを改善できます。

資本コストを低減する方法としては、株式の発行などによる資本調達の最適化や、負債の削減による金利負担の軽減などが挙げられます。

経営方針や事業戦略の見直し

企業は、ROEを改善するために、経営方針や事業戦略を見直すことが重要です。

具体的には、事業の特性に合わせた財務戦略の策定や、投資対象の選定などが挙げられます。

まとめ

ROEは、企業の業績を把握するための重要な指標の1つです。

投資家は、ROEの高い企業に投資することで、高いリターンを得られます。

またROEの高い企業は、投資家からの評価が高く、信用力が高まり、その後の業績も安定する傾向があります。

このようにROEは、株初心者にとって非常に分かりやすい指標です。

ただし投資の際は、ROE以外の財務指標や、業種別のROEの平均値なども考慮しなければなりません。

また株価の推移や将来の業績見通しなども分析し、総合的に判断することが重要です。

著者
Runchaテクニカル分析チーム
チーム紹介ページ

日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。



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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
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