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株式の損切りは必要?塩漬けのデメリットやタイミング、やり方も解説

2024年02月14日 公開 
2024年11月18日 更新
株式の損切りは必要?塩漬けのデメリットやタイミング、やり方も解説
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株式の損切りとは、購入時より株価が下がった銘柄を売却し損失を確定することです。

株式投資で損失を少なくし、勝ち続けるためには損切りは重要です。

本記事では、損切りができず塩漬け株を作るデメリットや損切りできない理由、損切りのやり方について解説します。

この記事を読むと、投資初心者から経験者まで損切りの重要性がわかり、今抱えている塩漬け銘柄を売却できるようになります。

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株式の損切りとは含み損を確定すること

損切りとは保有している株式の中で含み損のある銘柄を売却し、損失を確定することを言い、ロスカットとも呼ばれています。

想定していた値動きと違った、決算が良くないといった当初の目論見が外れてしまい、株価が下落した場合、さらなる損失の拡大を防ぐために損切りを行います。

購入した全ての銘柄で、利益を出すことは非常に難しいです。

早期に損切りを実施することにより損失を最小限にとどめ、新たな投資機会を狙うために損切りは重要です。

株式を損切りをせず塩漬けする3つのデメリット

含み損のある株式を、目的なく保有している状態を「塩漬け」と言います。

株式を売却しなければ損失は確定しません。

そのため安易に塩漬け株を作る方もいますが、投資で利益を出したいならばおすすめできません。

この項では、損切りせずに塩漬け株を作る3つのデメリットについて解説します。

損失が拡大する

株式を塩漬けにしておくと、損失拡大の恐れがあります。

含み損を抱えている銘柄は「悪い決算を発表した」「不祥事が明らかになった」といった原因があり、株価が下落しているケースが多いです。

したがって株価の下落原因がなくならない限り、含み損の解消は期待できません。

もちろん塩漬けしている間に株価が上昇し、含み損が含み益に変わる可能性もあります。

ただし企業業績や経営計画などの根拠があり保有し続けるなら別ですが、損失を確定させたくないその理由だけで塩漬け株を作ってしまうことは非常にリスクのある選択です。

投資資金を有効活用できない

含み損を抱えている銘柄を保有し続けることで、投資資金が固定されてしまい、投資資金を有効活用できません。

つまり塩漬け株を作ると、有望な銘柄への投資チャンスを掴めなくなります。

市場のトレンドは日々変わるため、投資妙味のある株式が急に見つかることがあります。

含み損を抱えている株式の売却によって投資資金を確保しておけば、有望な銘柄を見つけた際にチャンスを掴みやすいです。

メンタル面に悪影響が出る

損切りせず株式を塩漬けしてしまうと、メンタル面に悪影響が出る恐れもあります。

メンタル面に悪影響が出ると、チャートが気になり仕事に集中できなくなる、含み損が気になって夜眠れなくなるといった方もいます。

また損失額が気になり、冷静な取引ができなくなる可能性もあるでしょう。

損失額を補填するために、無茶な取引によって傷口を広げてしまうケースもあります。

株式投資においてメンタル面は非常に重要です。

メンタル面を良好に保つためには早期に損切りを行い、塩漬け株を作らないようにしましょう。

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損切りを実践できない理由

損切りができない理由の1つは、損失を確定させたくないという気持ちが働いてしまうことです。

損切りは自身の銘柄選定や購入時期などの投資判断が間違っていたと、認めることでもあります。

人間は基本的に失敗を認めたがらないため、自分の失敗と向き合わなければならない損切りに対する抵抗感を持つ方は多いです。

また「根拠なくいつか含み損がなくなる」と考え、損切りができない方もいます。

好調な業績や期待できる経営計画などの根拠がないと、含み損が解消される可能性は低くいです。

損切りができないと精神的に辛くなり、仕事に集中できなくなったり、投資判断をミスしたりする可能性が高まります。

含み損を抱えているのに損切りをしたくないと思ったときは理由を考え、冷静な投資判断を下せるようにしましょう。

損切りの3つのタイミング

損切りのタイミングは、個々人の投資スタイルや投資目的によりさまざまです。

この項では、損切りのタイミングを3つ解説します。

損失率を基準にする

1つ目のタイミングは、事前に決めた損失率に達したときです。

損失率を基準にする場合、損切りラインを購入額のマイナス5%〜10%にしている投資家が多いです。

たとえば、ある銘柄を10万円で購入した場合は、5,000円(損失率5%)〜1万円(損失率10%)に足したら損切りをします。

ただ業界や銘柄によって値動きは異なります。

そのため銘柄によっては、すぐに損切りラインに達する、損切りできずに塩漬けになる銘柄が出てきてしまうことには注意が必要です。

損失額を基準にする

2つ目のタイミングは、事前に設定した損失額に達したときです。

損失額を基準にすると、明確に損切りラインに達したかどうかがわかるため、投資経験が浅い方でも損切りの判断を行いやすいです。

たとえば「損失額が3万円に達したら損切りする」と決めておけば、簡単に損切りの判断を下せます。

ただ損失額に着目する手法のため、事前に決めた価格になっても損切りができず、そのまま塩漬けにしてしまうケースは珍しくありません。

事前に決めた基準に達した場合は、自分の気持ちを無視して損切りを実行することが大切です。

投資根拠が失われたとき

3つ目のタイミングは、購入時の根拠が失われたときです。

投資根拠とは以下のようなイメージです。

  • 海外に工場を作る計画があるため売上が伸びて業績が良くなるだろう
  • 競合他社を買収する計画がありライバルが減るため、利益が増えるだろう
  • 現在需要の高い製品を提供しており、売上が伸び続けるだろう

株式投資は利益を得るために行うため、上記のような理由で株価が上昇すると予想して購入します。

しかし何らかの理由で計画が頓挫してしまった、想定よりも業績が伸びなかった場合など投資根拠が失われたときは、損切りのタイミングです。

投資根拠を基準にする場合は、どこに魅力を感じて購入するのかをしっかりと記録に残すことが重要です。

記録に残しておけば購入前に決めた投資根拠を見返せるため、想定していたシナリオと異なった段階で、損切りの判断を下せます。

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損切りの2つのやり方

損切りはどのように行えばよいのでしょうか。

この項では、投資初心者でも簡単にできる損切りのやり方を2つ紹介します。

逆指値注文を利用する

投資初心者におすすめの損切り方法は「逆指値注文」を利用することです。

逆指値注文とは、事前に設定した価格になったら買付または売却する注文方法です。

  • 買付:1,100円まで上昇したら購入する
  • 売却:950円まで下がったら売却する

注文条件は事前に入力するため、株価を気にする必要がありません。

したがって逆指値注文はメンタル面に関係なく、損切りが確実に実行されることがメリットです。

またリアルタイムで株価をウォッチする必要がないため、損切りのストレスが減りチャートを見て一喜一憂することがなくなります。

複数回に分けて損切りする

損切りをなかなか実行できない方は、複数回に分けて損切りしましょう。

損切りをした後に株価が上昇することを考えると、なかなか売却に踏み切れないという方は多いです。

そのような方は複数の損切りラインを設定し、何回かに分けて損切りしましょう。

購入時の株価より3%下落したら1回目の損切り、5%下落したら2回目の損切り、10%下落したら全て売却するというイメージです。
※損切りラインは一例のため、ご自身に合った基準を設けてください。

複数回に分けることで、損切りに対するストレスを減らし、損切りの判断を下しやすくなります。

また株価がさらに下落した際の損失を抑えられることと、株価が上昇したときの利益、2つの恩恵を受けられます。

ただし闇雲に複数回に分けて、損切りすることはおすすめできません。

明確に投資根拠がなくなった、今後株価が元に戻るとは到底思えない、といった状況であればすっぱりと損切りし、より有望な投資先を探しましょう。

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損切りの2つの注意点

株式投資のリスクを抑え、リターンを狙うために欠かせない手法です。

ただし損切りには2つの注意点があるため、株式投資を行っている方は知っておきましょう。

事前に決めたルールには必ず従う

損切りは購入前に定めたルールに必ず従うことが非常に重要です。

  • 根拠はないけど上昇しそうな気がする
  • 損切りの基準を緩和しよう

損切りラインに達したとき、上記のように事前に設定した基準を変えてしまうと、いつまでも含み損を抱えた銘柄を保有することになります。

自分の決めたルールを破ってしまう癖がついてしまうと、保有銘柄が塩漬け株ばかりになってしまい、身動きが取れなくなる可能性が高いです。

そのため自身が設定した損切りの基準には必ず従いましょう。

ナンピン買いは避ける

ナンピン買いもしてはいけません。

ナンピン買いとは、保有銘柄の株価が下落した際に買い増しを行い、平均購入単価を引き下げる手法です。

ナンピン買いに成功すると、大きな利益を得られる反面、失敗すると損失が拡大してしまいます。

投資格言に「下手なナンピン、スカンピン」という言葉があり、安易なナンピン買いは投資資金がなくなってしまうという意味です。

根拠なくナンピン買いしてしまうと、当初よりも損失が広がってしまい「素直に損切りしておけばよかった」と後悔することになります。

少なくとも投資初心者の間は、ナンピン買いはせず、事前に決めたルール通り損切りを実行しましょう。

まとめ:株式の損切りは損失拡大を防ぎ投資資金を有効活用できる

株式の損切りとは、含み損を抱えた銘柄を売却し損失を確定させることです。

損切りは損失の拡大を防ぐために非常に重要です。

また損切りによって、今よりも有望な投資先に投資資金を振り分けられます。

損切りは損失を最小限にとどめるだけでなく、投資資金を有効活用し投資による利益の最大化を目指せる行動です。

損切りに慣れない間は抵抗感があるかもしれません。

しかし、事前にルールを決めておくことで心理的なハードルが下がり、損切りを実践しやすくなります。

株式投資を行う上で損切りは避けられません。

自分なりのルールや基準を決め、上手に損切りと付き合っていきましょう。

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著者
Runchaテクニカル分析チーム
チーム紹介ページ

日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。



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内田 まさみ ラジオNIKKEI
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