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【新NISA利用者446名を調査】日本株暴落で初心者の30%が大幅売却!経験による投資行動の違いは?|2024年8月上旬の株価急落局面における投資家行動を分析

2024年12月12日 公開 
2024年12月12日 更新
日本株暴落!! 個人投資家の行動は?
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投資専門サイト『テクニカルブック』( https://ad-van.co.jp/technical/)は、2024年8月上旬の日本株暴落時における新NISA利用者の投資行動を調査する目的で、新NISAを利用したことがある20~69歳の男女446名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、投資経験によって暴落時の判断・行動に違いが見られることがわかりました。

調査サマリー

今回の調査結果に関する概要は以下の通りです。

  1. 投資経験3年未満が58.1%、うち新NISAが初投資の人は13.2%
  2. 利用割合は成長投資枠が73.3%、つみたて投資枠が65.7%
  3. <成長投資枠>新規投資家の30.0%が「全部・大部分を売却」、追加購入は経験年数が長いほど高い割合に
  4. <成長投資枠>新規投資家は投資ルールが少なく、感覚的判断が多い傾向
  5. <つみたて投資枠>61.8%が暴落時に現状維持を選択、積極的な判断をした人は投資経験10年以上が多い
  6. <つみたて投資枠>投資経験が1年未満の人は市場分析をせず、感覚的判断が多い傾向
  7. 46.0%が「30年後の株価は上昇」と予想、長期ほど上昇期待が高い傾向

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :新NISAを利用したことがある20~69歳の男女
調査期間 :2024年10月21日~11月1日
有効回答 :446名

主な調査結果

2024年8月5日、日経平均株価は前週末比4,451円(12.4%)安の3万1,458円と急落し、過去最大の下げ幅を記録しました。7月11日につけた史上最高値(4万2,224円)からは1万円以上の下落となり、投資家に大きな衝撃を与えました。

本調査では、この歴史的な暴落局面における新NISA利用者の投資行動を分析します。

1.投資経験3年未満が58.1%、うち新NISAが初投資の人は13.2%

まず初めに、新NISAの利用を始める以前の投資経験について質問した結果です。

新NISA以前の投資経験(新NISA利用者)

最も多かったのは「1年~3年未満」で29.8%、これに「10年以上」が15.7%、「1年未満」が15.0%で続いています。全体では投資経験3年未満の利用者が58.1%を占めており、近年の個人投資家の増加傾向を反映している可能性があります。

「新NISAが初めての投資」も13.2%と一定数存在しており、新NISAが投資デビューのきっかけとなった人も少なくないようです。

2.新NISAの利用率は成長投資枠が73.3%、つみたて投資枠が65.7%

次に、新NISA利用者の各投資枠の利用率を示したグラフです。

新NISAにおける各投資枠の利用率(新NISA利用者)

成長投資枠とつみたて投資枠、それぞれ投資家の利用率は成長投資枠が73.3%、つみたて投資枠が65.7%でした。やや成長投資枠を利用している人の方が多いという結果となりました。

3.<成長投資枠>新規投資家の30.0%が「全部・大部分を売却」、追加購入は経験年数が長いほど高い割合に

以下のグラフは、2024年8月上旬の歴史的な日本株暴落時における、成長投資枠での投資行動について質問した結果です。

2024年8月上旬の日本株暴落時の主な投資行動(成長投資枠利用者)

全体で最も多かったのは「特に何もしなかった」の43.7%で、半数近くが様子見で暴落局面をやり過ごしたようです。次に多かったのは「保有銘柄・商品の一部を売却した」の26.9%、「保有銘柄・商品の全部または大部分を売却した」と合計すると40.4%で、消極的行動を取った人も多いことが分かります。

続いて、この結果を投資経験別に集計したグラフです。

2024年8月上旬の日本株暴落時の主な投資行動(成長投資枠利用者・投資経験別)

消極的行動(「保有銘柄・商品の全部または大部分を売却した/保有銘柄・商品の一部を売却した」の合計)を取った人の割合に注目すると、投資経験が「1年~3年未満」の層が最も多い61.2%でした。この割合は、投資経験が3年以上を超えると減少する傾向が見られ、投資経験が「10年以上」の層では16.7%となっています。

消極的行動のうち「保有銘柄・商品の全部または大部分を売却した」に注目すると、最も多かったのは「新NISAが初めての投資」の層で30.0%となっています。この層は消極的行動を取った人の割合は40.0%にとどまっていますが、その多くが保有銘柄・商品の全部または大部分を売却するという極端な行動を取ったようです。

一方、「新たにまたは追加で購入した」という積極的行動を取った人の割合に注目すると、最も多かったのは投資経験が「10年以上」の層で30.0%でした。積極的行動は、基本的に投資経験が長くなるほど高い割合を示しています。

4.<成長投資枠>新規投資家は投資ルールが少なく、感覚的判断が多い傾向

以下のグラフは、成長投資枠での投資行動の判断理由を、投資経験年数別に示したものです。

2024年8月上旬の日本株暴落時の投資行動の主な理由(成長投資枠利用者・投資経験別)

このデータからは、「新NISAが初めての投資」の層と他の層を比較すると、投資ルールの活用が少なく(36.7%)、感覚的な判断(30.0%)に頼る傾向が見られます。この層では暴落時に30.0%が全部または大部分の売却を選択しており、感覚的な判断が極端な投資行動につながった可能性があります。

投資経験が「1年~3年未満」の層になると、投資ルールの活用(48.0%)や市場分析(27.6%)が増え、感覚的判断(11.2%)は大きく減少します。しかし、この層は暴落時に61.2%が売却という消極的行動を選択していることからは、投資判断の基準は整いつつあるものの、暴落時の実践的な判断にはまだ改善の余地があるといえそうです。

暴落相場の発生頻度は多くありませんが、発生したときには大きな失敗につながる可能性があります。こういった局面で適切な判断を行うためにも、過去相場をシミュレーションできるようなツールを活用するなどして、あらかじめ様々な状況を体験しておくことが有用かもしれません。

5.<つみたて投資枠>61.8%が暴落時に現状維持を選択、積極的な判断をした人は投資経験10年以上が多い

以下のグラフは、2024年8月上旬の歴史的な日本株暴落時における、つみたて投資枠での投資行動について質問した結果です。

※集計にあたっては、回答を以下のように分類しています。

  • 積極的行動:保有を継続し、積立額を増額した
  • 現状維持:保有を継続し、積立もそのまま継続した
  • 消極的行動:保有商品の大部分または全部を売却し、積立も中止した/保有商品の大部分または全部を売却し、積立を減額した/保有商品の大部分または全部を売却し、積立はそのまま継続した/保有商品の一部を売却し、積立を中止した/保有商品の一部を売却し、積立を減額した/保有商品の一部を売却し、積立はそのまま継続した/保有を継続し、積立は中止した /保有を継続し、積立は減額した
2024年8月上旬の日本株暴落時の主な投資行動(つみたて投資枠利用者)

全体では「現状維持」が61.8%と過半数を超える結果となりました。成長投資枠と比較すると、暴落でも投資方針を変更しなかった人の割合が多く、積立を拡大する積極的行動/保有商品を売却するなどの消極的行動を取った人の割合は、ともに少なくなっています。

続いて、この結果を投資経験別に集計したグラフです。

2024年8月上旬の日本株暴落時の主な投資行動(つみたて投資枠利用者・投資経験別)

消極的行動を取った人の割合が最も多かったのは、投資経験が「1年~3年未満」の層で39.0%という結果です。この割合は、投資経験が3年以上を超えると減少する傾向が見られ、投資経験が「10年以上」の層では18.4%となっています。

一方、積極的行動を取った人の割合が最も多かったのは、投資経験が「10年以上」の層で15.8%でした。投資経験が「10年以上」の層は他と比較して、積極的行動が多く、消極的行動が少なくなっており、暴落時もポジティブに投資を継続した人が多かったといえそうです。

このように、基本的にはつみたて投資枠でも、成長投資枠と同じような傾向が確認されました。ただし、成長投資枠ほど投資経験による差は顕著ではなく、暴落相場などにおいて投資経験による差が出にくいといえるかもしれません。

6.<つみたて投資枠>投資経験が1年未満の人は市場分析をせず、感覚的判断が多い傾向

以下のグラフは、つみたて投資枠での投資行動の判断理由を、投資経験年数別に示したものです。

2024年8月上旬の日本株暴落時の投資行動の主な理由(つみたて投資枠利用者・投資経験別)

つみたて投資枠では、投資経験にかかわらずほぼ半数前後が「あらかじめ決めていた投資ルールに従って行動した」と回答しており、成長投資枠と比較して投資ルールに則った行動をしている人がやや多い傾向にありました。

投資経験別の特徴を見ると、投資経験が「新NISAが初めての投資/1年未満」の層では、市場分析による判断が極めて少なく(4.3%/2.2%)、感覚的判断の割合が高い(17.0%/22.2%)のが特徴です。

投資経験が「1年~3年未満」になると、市場分析による判断が23.2%と大きく増加すると同時に、感覚的判断は15.9%に減少します。このように、投資経験を重ねることで、感覚的な判断に頼る割合が減少し、投資ルールや市場分析に基づいた判断ができるようになっていく傾向が確認できました。

7.46.0%が「30年後の株価は上昇」と予想、長期ほど上昇期待が高い傾向

以下のグラフは、新NISA利用者に、1年後/10年後/30年後の日本株の株価水準に対する見通しを質問した結果です。

1年後・10年後・30年後の日本株の株価水準展望(新NISA利用者)

1年後の株価については「現在と同じような水準」が41.7%と最も多く、上昇予想(「大幅に上昇している/やや上昇している」の合計)は35.2%、下落予想(「大幅に下落している/やや下落している」の合計)は15.7%となりました。

一方、時間軸が長くなるにつれて上昇予想は増加傾向を示し、10年後では45.7%、30年後では46.0%が株価の上昇を予想しています。特に「大幅に上昇している」との回答は、1年後の4.3%から10年後には8.5%、30年後には12.6%まで上昇しました。

また、現在と同じ水準との予想は、時間軸が長くなるにつれて減少し、1年後の41.7%から30年後には19.3%まで低下しています。このように、基本的には多くの投資家が、長期的な日本株市場の成長に期待をしているといえそうです。

【参考情報】両投資枠とも7割以上が今後の利用に前向き

このような長期的な市場への期待は、今後のNISA利用意向にも表れているようです。次のグラフは、新NISA利用者の、今後のNISA利用に対する意向を示したものです。

今後のNISA利用予定(新NISA利用者)

今後の利用についてポジティブな回答(「積極的に利用したい/それなりに利用したい」の合計)をした人の割合は、成長投資枠が73.1%、つみたて投資枠が72.2%となりました。大半の人が、今後も引き続きNISAを活用していこうと考えているようです。

一方、ネガティブな回答(「利用するつもりはない/あまり利用したくない」の合計)をした人は成長投資枠が6.9%、つみたて投資枠が4.3%でした。歴史的な日本株暴落を経験した新NISA利用者ですが、それによって投資をやめようと考える人はほとんどいないことが分かりました。

まとめ

今回の調査結果をまとめると以下の通りです。

  • 新NISA利用者の約6割が、投資経験3年未満の比較的新しい投資家層
  • 特に成長投資枠において、暴落時の判断の投資経験による違いが見られる
  • 新NISA利用者の半数近くが30年後の株価上昇を予想するなど、長期的な期待感がある

この結果からは、投資経験の蓄積が投資判断の質を高めることが示唆されます。特に暴落局面における投資行動には経験による差が判断や行動に表れやすく、投資経験を着実に積み重ねていくことの重要性が確認できました。

著者
Runchaテクニカル分析チーム
チーム紹介ページ

日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。



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内田 まさみ ラジオNIKKEI
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