株初心者はいくらから始めるべき?資金10万円で少額投資を始める方法&儲けるコツを解説
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- 株式投資ってたくさんの資金が必要って聞いたことある
- 10万円くらいの資金じゃ、たいして買えないんでしょ
- どれくらいの資金が必要か見当もつかない
これまで株式投資に興味を持っていなかった方は株を始めるのに「どれくらいの資金が必要なのか」ピンとこないのではないでしょうか。
多くの資金を用意すればいいことはなんとなく想像がつきますが、それでは株式投資はお金持ちだけに許された投資なのでしょうか。
そんなことはありません。
株式投資は「10万円程度の資金が用意」できれば始められます。
そして、銘柄選定をしっかり行い利益がでる工夫をすれば少額の株式投資でも十分に稼ぐことができるのです。
コツやポイントに加えて更に少額の1万円程度から始められる株式投資についても詳しく解説していきます。
目次
株は最低資金いくらから始めるのがおすすめ?
株式投資を始める際にいったい「どれくらいの資金を用意すればいいのか」初めてだと見当もつきません。
あればあるほどいいのはなんとなく想像できますが、それが「10万円なのか100万円なのかでは大きく違います」。
この項では初めての株式投資でいくらから始めればいいのかを解説していきます。
最低資金は購入したい銘柄の株価によって異なる
株式を購入するときには「単元数」と呼ばれる最低購入単位があります。
「1単元は100株」ですので、株を購入する際の最低購入単位は100株からとなります。
一般的に私たちが目にする「株価」は1株当たりの価格ですのでその100倍が購入できる最低金額ということになります。
次の表は2023年4月26日の終値時点での株価一覧表です。
上場企業のうち、比較的有名な企業を株価順に並べてみましたので比べてみましょう。
銘柄 | 企業補足 | 株価(円) | 単元株価格(円) |
(株)ファースト リテイリング | 大手アパレルのユニクロ | 31,720 | 3,172,000 |
(株)ニトリ ホールディングス | 大型家具店のニトリ | 17,165 | 1,716,500 |
セコム(株) | 大手警備会社のセコム | 8,591 | 859,100 |
(株)伊藤園 | おーいお茶などの 飲料メーカー | 4,300 | 430,000 |
ANA ホールディングス(株) | 大手航空会社のANA | 2,930 | 293,000 |
トヨタ自動車(株) | 世界最大自動車メーカーの トヨタ | 1,803 | 180,300 |
旭化成(株) | サランラップ・ジップロックの 製造販売 | 935.8 | 93,580 |
楽天グループ(株) | 楽天サービス全般の運営 | 670 | 67,000 |
(株)ヤマダ ホールディングス | 大手量販店ヤマダ電機 | 466 | 46,600 |
(株)セブン銀行 | セブンイレブン設置の ATMサービス等 | 275 | 27,500 |
(株)タカキュー | 紳士服婦人服の TAKA-Qを展開 | 76 | 7,600 |
2023年4月26日現在
同じ1株でも3万円を超える企業もあれば100円を下回る企業もあります。
この1株当たりの株価によって「最低購入金額が変動する」のです。
最低資金の計算方法
では実際の株式はどれくらいの金額で買えるのか、ある企業を例に計算してみましょう。
家電量販店の大手「ヤマダ電機を運営する(株)ヤマダホールディングス【9831】」の2023年4月26日現在の株価は終値で466円です。
購入は100株単位なのでこれを100倍した金額が必要な資金となります。
466円 × 100株 =46,600円
(株価) (1単元) (1単元の購入必要額)
これに手数料などが別途必要になりますが、5万円くらいを用意できればヤマダホールディングスの株を保有することができるということです。
もちろん株価が上がれば必要な金額も大きくなります。
例えば同日の「トヨタ自動車(株)【7203】」の株価は終値で1,804円です。
トヨタの株式を保有しようとするならば最低でも19万円は必要ということです。
株式投資初心者におすすめなのは10万円
株式上場していても株価が100円未満の企業は60社ほどあります。
つまり1万円程度でも購入できる銘柄はあります。
しかし多くの企業の中から「今後値上がりするであろう銘柄を選ぶ」際に60社では選択肢が少なすぎます。
多くの選択肢から選別するためにも「資金は10万円ほど用意」するといいでしょう。
10万円の資金があればおおむね株価が900円以下の企業はすべて候補として選ぶことができます。
初心者のうちはどんな銘柄を選べばいいのか悩むことも多いので、選択肢は多いに越したことはありません。
株式投資は1万円以下でも始められる
初心者におすすめの資金額として10万円を提案しましたが、すぐには用意できないという場合もあるでしょう。
そんなときにおすすめなのは「単元未満株」です。
本来株を取引できる単位は100株単位ですが、単元未満株は「1株単位で売買できる」ので1万円程度の少ない資金から株式投資を始めることができます。
その他の小資金で取引できる売買方法と合わせて確認していきましょう。
単元未満株
1株から99株の間の1単元に満たない単位で株式を取引できる方法です。
各証券会社が「小資金でも株式投資をしやすい環境」を作るために独自のサービスとして展開しています。
大手証券会社を含めほとんどの証券会社が導入していますが、「すべての証券会社が提供しているサービスではない」のでお使いの証券会社に取り扱いがあるか確認しておきましょう。
独自サービスのため証券会社によって「S株・プチ株・いち株・ワン株・ひな株・まめ株」など様々な呼び方がありますがすべて単元未満株での取引を指します。
小資金で投資が始められるメリットがある反面、「株主優待が受けられなかったり議決権の行使ができない」などのデメリットもあります。
株式ミニ投資
同じような意味でつかわれる名称で「株式ミニ投資」があります。
単元未満株を取り扱うという意味では同じですが、株式ミニ株は「単元株の1/10サイズでの取引」を指しますので「10株単位での取引」で行います。
株式ミニ投資を訳して「ミニ株」とも呼びます。
株式累積投資
毎月決まった金額を積み立てて株式を購入していくサービスで「るいとう」と呼ばれます。
イメージは「単元株の分割購入」で1万円から1000円の間で積立額を決め、毎回少しづつ買い増していくというものです。
単元株(100株)に満たない時点では、株式の名義は証券会社になっていますが配当金などは持ち分により計算され支払われます。
購入数が単元株(100株)に達した時点で名義が購入者に変更され、株主優待や議決権の行使ができるようになります。
株初心者が少額から始めるメリット・デメリット
これから株式投資を始める初心者が少額から始めることで得られるメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
単元未満株での取引についても交えながら解説していきます。
少額投資のメリット
少額投資のメリットはなんといっても「資金の用意のしやすさ」です。
その他のメリットも見ていきましょう。
手軽に始められる
少額投資のメリットは何といっても「資金を用意しやすい」こと。
まとまった大きなお金を用意しなくても始められるため、主婦や学生など会社勤めの方以外でも始めやすいといえます。
特に単元未満株では1万円以下から始められるので、さらに手軽に株式投資に参入できます。
負けてもリセットできる
株式投資は利益を大きく上げることもできますが、大きな損失を受けてしまうこともあります。
しかし少額で始めることで運用額も小さくなり「損失リスクを軽減しながら経験値を積む」ことができます。
取引や相場の流れを掴むためにも投資の経験が必要ですが、経験を積む前に大きな資金を入れてしまい取り返せないほどの損失を受けてしまっては元も子もありません。
10万円で株式投資を始めた場合「資金量の10~20%の大きな損失を受けたとしても5千円から1万5千円ぐらいの金額」に収まるでしょう。
1万5千円では損失が大きいという方は、単元未満株でさらに低リスクで始めてみることをおすすめします。
非課税の範囲で投資ができる
少額で取引をする場合、NISA口座でお得に投資することができます。
NISA口座は年間の投資上限額が決まっているので、大きく稼ぐことができない反面、「利益に対する税金が全て非課税になる」などメリットがたくさんあります。
年間の投資額が40万円までならつみたてNISAで対応できますので「まずは少額で始めたい」という方はぜひ活用しましょう。
少額投資のデメリット
少額だからこそのデメリットもあります。
リスクとリターンの考え方次第ですが、「望んだリターンを得られない可能性」があることは理解しておきましょう。
短期間で大きな利益を上げることはできない
株式投資は現物取引ですので、利益の大きさは資金量に比例します。
用意できる資金が少ないということは「得られる利益も少なくなる」と理解しておきましょう。
もちろん資金を多く用意すれば利益も増える反面、被る可能性のえる損失も大きくなっていきます。
利益側で考えるのではなく「リスク側の金額が許容できるか」で考えるといいでしょう。
株主優待や配当金の対象外になることがある
少額から始めると金額により「保有できる株式数が制限」されてしまいます。
そのため、企業が設定する株主優待や配当金の分配対象の保有株数に届かない可能性があります。
その場合は保有をしていても対象外となるので、サービスや配当を受けることができません。
なお、単元未満株では基本的に株主優待と議決権は対象外となります。
配当金は証券会社によってミニ株の割合に応じて払われることもありますので、お使いの証券会社で確認してください。
手数料負けすることがある
株式を売却する際には証券会社に取引手数料を支払います。(購入時の手数料は多くの証券会社で無料です)
売買の金額に応じて手数料の割合が決められていますが、「最低取引手数料」を設定している証券会社も多くあります。
少額取引では利益が少ない分、この取引手数料を意識しなければいけません。
あまりに少額だと「数字上はプラスでも手数料を引くとマイナスに」なってしまうこともあります。
お使いの証券会社の最低取引手数料をよく確認しておきましょう。
投資先を分散しにくい
少額で始めるということは多くの銘柄を選択して投資先を分散させる、いわゆる「ポートフォリオ」を作りづらい状況であるといえます。
そのため特定の銘柄に集中投資してしまう可能性があり、思わぬニュースや出来事で損失を被ってしまうこともあります。
また単元未満株では取引できる銘柄がかなり制限されていますので、さらに狭い範囲から銘柄を選択する必要があります。
株初心者が少額から始めるポイント・儲けるコツ
少額で株式投資を始めると利益が出づらいことがネックです。
収入を増やす目的で投資を始めたはずなのに、それでも初心者に「少額から始めること」を進めるには理由があります。
ここではその理由と対応策を解説していきます。
少額で始めて、とにかく経験を積む
株式投資に限らず金融商品に投資をして失敗する方に共通することがあります。
それは「経験が浅いうちから大きな金額を動かしてしまい、大損して金銭的に続けられなくなる」ことです。
少額で始める最大のメリットは「損失の限定」です。
少し深掘りしていきましょう。
失敗しても再スタートが可能
プロの投資家でも勝ったり負けたりしてしまうのが株式投資の世界です。
初心者のうちは負ける確率の方が高いでしょう。
それでも「実際に投資をして経験値を積まなければ」将来的に大きな金額を稼ぐことはできません。
少額から始めることで万が一全部なくなってしまっても
「再スタートできる余力」を作ることができます。
特に初めに投資する金額は「2度3度倒れても立ち上がれる程度の資金」とする資金管理がポイントです。
資金は後から追加できる
経験を積んである程度の取引スキルが上がってきたら、資金を追加して大きくすることはいつでもできます。
早く稼ぎたい気持ちとは裏腹に、初めに大きな金額で運用し損失を出してしまうと「稼ぐよりも取り返す」気持ちが前面に出てしまいます。
それでは正常な取引を行える精神状態を保ってるとは言い難い状況です。
「資金は後から追加できる」ので、まずは経験をたくさん積むことが少額で取引することのいちばんのポイントです。
余剰資金から始める
株式投資の資金は必ず「生活費と切り離されたお金」で行ってください。
「無くなってはいけないお金」で取引をすると、人間は正常な判断をすることが難しくなります。
「自分は大丈夫」と思わず、株式投資をする際は少額でも余剰資金で取引を行うことが利益を出すポイントです。
手数料が安い証券会社を選ぶ
デメリットの項で解説した「手数料負け」を防ぐためにも、取引をする証券会社選びは重要です。
新規で口座を開設するのは身分証の提出など「面倒くさい作業」があり、今持っている証券会社で取引しがちです。
しかし、手数料の安い証券会社に乗り換えれば年間で利益が出る可能性もあります。
特に「頻繁に取引をする方は大きく改善する場合」もありますので、一度しっかりと比較をすることをおすすめします。
各証券会社の手数料などを比較した一覧表はこの後で解説しています。
中長期で保有をする
少額で取引をしている場合、短期取引の株価差益で大きな利益を出すことはかなり難しくなります。
この場合の短期とは1週間程度で売却するデイトレードやスイングトレードのことを指します。
「数ヶ月から数年間株を保有するキャリートレード」で行うことが少額で大きな利益を出すポイントです。
長期で保有することで余分な取引手数料がかからず、値上がり幅も大きく狙えるので「資金効率がいい」といえます。
資金が少ないからこそゆっくり大きく投資をすることが儲けるコツなのです。
1株配当、1株優待を狙う
多くの場合、単元未満株では配当金や株主優待が対象外となってしまいます。
しかし中には「株からでも配当金や株主優待を受けられる銘柄」もあります。
少しずつでも資金を増やしていくために、そういった銘柄を選んで投資することも有効な方法です。
ただし、単元株に比べて得られる金額やサービスは微々たるものになります。
長期保有で投資先を分散させる
長期保有で取引をしている間に新たな余剰資金が生まれることもあります。
その資金を新たに投資する際は、すでに保有する銘柄を買い増すのではなく「別の銘柄を選択して分散投資」を行いましょう。
どの銘柄が値上がりするかわからないので、集中して投資をするよりも分散しておけば値上がりする確率は増えます。また万が一の出来事にも「分散しておけば損失もさらに限定的」になります。
株初心者にオススメの少額投資ができる証券会社
この項では少額から株式投資をすることができる証券会社をご紹介します。
単元未満株の取り扱いがある証券会社5社を一覧表で比較しました。
SBI証券 | auカブコム証券 | 松井証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
単元未満株 取引手数料 | 約定代金×0.55% 最低手数料55円 | 約定代金×0.55% 最低手数料52円 | 約定代金×0.55% 最低手数料なし | 1回につき11円 スプレッド0.22%有 | 約定代金×0.55% 最低手数料52円 |
少額投資の 取り扱い | S株 1株単位 | プチ株 1株単位 | 単元未満株 1株単位 | かぶミニ 1株単位 | ワン株 1株単位 |
取引手数料 | 5万以下55円 100万以下535円 | 5万以下55円 100万以下535円 | 50万以下0円 100万以下1,100円 | 5万以下55円 100万以下535円 | 5万以下55円 100万以下535円 |
口座開設 までの日数 | 最短翌日 | 最短即日 | 最短即日 | 最短翌営業日 | 最短2営業日 |
セキュリティ | EV SSL 暗号化通信 二要素認証 | SSL 暗号化通信 セキュリティボード | SSL 暗号化通信 セキュリティボード | ブロックチェーン 分散認証 SNS認証 | EV SSL 暗号化通信 セキュリティボード |
取引ツール | PCアプリ スマホアプリ | PCアプリ スマホアプリ | オンライン スマホアプリ | PCアプリ スマホアプリ | PCアプリ スマホアプリ |
外国株取扱 | 9か国 | 1か国 | 1か国 | 3か国 | 2か国 |
NISA口座 | 一般 つみたて | 一般 つみたて | 一般 つみたて | 一般 つみたて | 一般 つみたて |
開設口座数 | 801万口座 | 150万口座 | 140万口座 | 714万口座 | 220万口座 |
サポート | 電話窓口 チャット | 電話窓口 メール | 電話窓口 チャット メール | 電話窓口 チャット | 電話窓口 メール |
※2023年4月時点
その中でもオススメなのは、SBI証券です。
開設口座数、取引額ともに日本一を誇る大手証券会社です。
2種類の取引手数料プランを用意しており、アクティブプランでは「1日合計100万円までの取引が無料」となっています。
様々なポイントカードにも対応しており、取引額に応じてポイントが貯まったりポイントを使って投資をすることもできます。
投資信託やIPO株、外国株の取り扱いも豊富でたくさんの銘柄の中から選択できることも魅力のひとつです。
S株(単元未満株)の取り扱いもあり、「株式は500円、投資信託は100円から投資」をすることができるので、少額投資にもしっかり対応しています。
まとめ:株初心者は少額から始めて経験を積もう
これから株式投資を始める初心者に向けて解説してきました。
ポイントは次の7点です。
- 準備資金は10万円で十分
- 株式の購入は100株(単元株)単位
- 100株以下の単元未満株も取引できるが制限がある
- 必ず余剰資金で取引すること
- 取引手数料のことをしっかり考える
- 中長期で保有することを前提に考える
- とにかく先に経験を積む
大きな資金で運用することは後からでもできますので、まずは「株式取引の流れや相場の動き、実際にお金が増減する感覚」などを身につけましょう。
経験値がついたころにはすでに資金は底をつき、投資できるお金がないとならないようにすることが「初心者にとって一番の近道」です。
すぐには10万円が用意できない場合は、単元未満株で経験値を積むのも方法のひとつです。
焦らずじっくり構えることが株式投資の成功の秘訣です。