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株式の現物取引にはデメリットがあるのか?信用取引と比較して解説!

2023年08月02日 公開 
2024年11月18日 更新
株式の現物取引にはデメリットがあるのか?信用取引と比較して解説!
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現物取引は、実際に株式を所有する取引方法であり、株主としての権利を受け取りつつ、低リスクで株価上昇による利益も狙えます。

しかし現物取引にはデメリットも存在するのです。

株式の現物取引とは一体どのようなものなのでしょうか?さらにデメリットにも注目しながら、現物取引について詳しく解説します。

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現物取引とは株式を実際に購入する取引方法

現物取引は、株式市場を通して投資資金と引き換えに、株式の現物を購入・所有する取引方法です。

株式を実際に購入することでその企業の一部所有者となり、株主として株主総会へ参加したり、配当金を受け取ったりする権利を得られます。

現物取引と信用取引の4つの違い

株式の取引方法には現物取引の他に信用取引がありますが、両者は以下の4つの点で異なります。

  • 信用取引では株式を借り入れて取引を行う
  • 信用取引は現物取引より手数料がかかる
  • 現物取引には取引期間の制限がない
  • 現物取引のほうが取引できる銘柄が多い

信用取引では株式を借り入れて取引を行う

現物取引では投資資金と引き換えに実際に株式の現物を購入するのに対して、信用取引では実際に所有していない株式を一時的に借り入れて取引を行います。

また信用取引では株式を借り入れられるので、現物取引ではできないレバレッジをかけた取引や、空売りが可能です。

信用取引ではレバレッジがかけられる分、少額から大きな利益を狙えるものの、それだけ大きな損失を被るリスクも高まるので注意が必要です。

信用取引は現物取引より手数料がかかる

現物取引にかかる手数料は売買手数料のみですが、信用取引では売買手数料に加えて以下のような手数料を支払わなければなりません。

  • 貸株料:借り入れた株式のレンタル料
  • 金利:株式を購入するために証券会社から借りた金額に対する金利
  • 名義書換料:権利確定日をまたいだ場合に発生する手数料
  • 品貸料(逆日歩):証券会社が株式を外部から調達するための手数料
  • 信用管理費:信用取引に伴うサービスの提供や管理手数料

現物取引には取引期間の制限がない

現物取引には現物を購入してから売却するまでの期間制限がありません。しかし以下のような信用取引では、購入から売却までの期限が定められています。

  • 制度信用取引:新規注文から6か月以内に売却する
  • 短期信用取引:新規注文から14日以内に売却する
  • 一日信用取引:新規注文から当日以内に売却する

現物取引のほうが取引できる銘柄が多い

現物取引では、市場に上場している全ての銘柄を取引できます。一方、信用取引では証券会社が取引対象として指定している一部銘柄しか取引できません。

信用取引に伴うリスクや特殊な取引条件を考慮して、信用取引では取引銘柄が制限されているのです。

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現物取引の4つのメリット

現物取引と信用取引の違いを踏まえたうえで、現物取引には以下のようなメリットが挙げられます。

  • 株主としての権利を受け取れる
  • 信用取引と比べてリスクが低い
  • 長期投資に向いている
  • 取引の選択肢を増やせる

株主としての権利を受け取れる

株式の現物取引には、株主としての権利を受け取れるというメリットがあります。受け取れる代表的な権利は以下の3つです。

  • 配当金
  • 株主優待
  • 株主総会の議決権

株主としての権利を受け取りながら、株式の差益も狙えることが現物取引のメリットだといえるでしょう。

信用取引と比べてリスクが低い

現物取引では失う資金が投資金額に限られています。したがって信用取引と違って追証や強制決済のリスクがないのです。

株価の変動によって損失を被ることがありますが、元本を超える金額の損失を被ることがないため、投資金額を調整することでリスクをコントロールできます。

長期投資に向いている

現物取引では売買手数料のみしかかからず、取引期間の制限もないため、長期的な投資に向いています。

また長期的に株式を保有するとより多くの配当金や株主優待を受け取れるので、長期的な企業の成長を期待する投資家にとって現物取引は有効な投資方法だといえます。

取引の選択肢を増やせる

現物取引では、市場に上場している全ての銘柄を取引できるので、幅広い選択肢の中から自らの投資目的に合った銘柄を選べます。

また、取引銘柄によって値動きの特徴も異なるので、デイトレードや長期トレードなど投資スタイルに合わせた銘柄選択も可能です。

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現物取引の4つのデメリット

現物取引には以下のようなデメリットもあるので、取引の際には注意するようにしましょう。

  • 信用取引と比べて多くの投資資金が必要
  • 株価の下落リスクがある
  • 買いからしか取引を始められない
  • 情報を継続的に収集する必要がある

信用取引と比べて多くの投資資金が必要

株式の現物取引では、信用取引のようにレバレッジをかけることができません。したがって信用取引と比べて多額の投資資金が必要になります。

また株式の価格は銘柄によって異なりますが、高額な株価の銘柄も少なくありません。そのため、高額な株式を購入する場合は多額の資金が必要となることもあります。

多くの投資資金が必要という点は、初心者や少額から投資を始めたい人にとってはハードルとなるといえます。

株価の下落リスクがある

現物取引におけるリスクの上限は投資金額に限られるものの、株価の下落による損失のリスクは存在します。

特に現物取引は長期投資をする場合も多いので、株式を長期間保有することになります。

将来的には株価が上昇するとしても、短期的に株価は下落を繰り返すことがあるので、一時的に資産価値が下落してしまう可能性があることは覚えておきましょう。

買いからしか取引を始められない

現物取引では、信用取引と違って買いからしか取引を始められません。

信用取引では、株式を持っていない状態で売り注文を出し、株価が下落した際に安い価格で買い戻す「空売り」と呼ばれる売り注文を出すことができます。

したがって株価が下落する場面でも利益を狙えるのです。一方で、現物取引では買いからしか取引を始められないので、株価が下落した際に利益を狙えません。

情報を継続的に収集する必要がある

株式の現物取引を行う場合、長期的に株式を保有するケースも多いので、企業の情報や市場の動向などを継続的に追跡する必要があります。

投資に慣れていない人にとっては、このような情報収集に必要な時間と労力が負担となることもあるのです。

自身の情報収集能力や時間、労力を考慮し、自分に合った投資スタイルを見つけなければならないでしょう。

まとめ:現物取引はデメリットもあるが低リスクで初心者にオススメ

株式の現物取引は、株主としての権利を受け取りつつ、低リスクで株価上昇による利益を狙える長期投資に向いている取引方法です。

一方で多額の投資資金が必要となったり、買いからしか取引を始められなかったりなどのデメリットもあります。

自身の投資資金や投資目的、リスク許容度に合わせて現物取引が最適であるのかを確認した上で、現物取引を行うとよいでしょう。

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著者
Runchaテクニカル分析チーム
チーム紹介ページ

日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。



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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
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