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50歳はiDeCoと新NISAどっちが増える?今すぐ老後資産運用を始めるべき理由を解説

2024年02月01日 公開 
2024年11月22日 更新
50歳はiDeCoと新NISAどっちが老後資産形成向き?今すぐ始めるべき理由を解説
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「50歳からiDeCoや新NISAを始めても意味があるの」
「老後資金の確保はiDeCoと新NISAどっちがいいの」
「50歳はiDeCoと新NISAどっちを始めたらいいの」

政府は資産運用立国を目指しており、税金が優遇されるiDeCoや新NISAを用意し、国民に投資を促しています。

ただ現在50歳でこれまで投資経験がない人だと、始めても意味があるのか、iDeCoと新NISAのどちらがよいか悩んでいる人も多いでしょう。

この記事では、50歳から投資を始めるにあたって、iDeCoとNISAのどちらがよいか、目的に合わせて最適な選択肢を提示します。

💡 iDeCoの証券会社選びは大丈夫?

iDeCoでもNISAでも銘柄以上に重要なのが、証券会社選びです。
わずかな手数料の差でも、何十年と運用すると大きな損になります。
手数料の安さ・取扱銘柄数・信頼性などあらゆる点からオススメなのはSBI証券です。

iDeCo口座数 取扱銘柄数 口座開設管理手数料
運営管理手数料
90万 87本 0円

50歳からでも遅くない!iDeCoや新NISAをやるべき3つの理由

資産形成でiDeCoとNISAのどちらを活用するべきか

50代でもiDeCoや新NISAで資産運用を行っている人は大勢います。

運営管理機関連絡協議会の「確定拠出年金統計資料(2023年3月末)」によると、2019年3月末の50代のiDeCoの加入者はおよそ40.1万人でした。2023年3月末には、およそ99万人が加入しており、4年間でおよそ2.5倍に増えています。

また金融庁の「NISA口座の利用状況調査(2024年3月末時点)」によると、50代のNISA口座の開設数はおよそ437.9万口座でした。NISA口座全体のおよそ2割を50代の人が占めています。

そのため50代からでもiDeCoやNISAで資産運用を始めるのは遅くありません。

本項では50歳からでも、iDeCo新NISAをやるべき具体的な理由について以下3つを解説します。

  • インフレ対策になるから
  • 50歳でも複利の効果でお金が増える可能性があるから
  • 老後資金の最後の準備期間だから

少しでもiDeCoやNISAに興味を持っている人は、参考にしてください。

特にまだ老後資金が準備できておらず、老後の不安を抱えている人にとって、役立つ内容となっているため参考にしてください。

インフレ対策になるから

長らく日本は物価が下がるデフレでしたが、近年は物価が上昇するインフレとなっています。

総務省の発表している「2020年基準 消費者物価指数」によると、2024年7月の消費者物価指数は前年同月比の上昇率は2.8%でした。

また価格変動の大きい生鮮食品とエネルギーを除いた総合(コアコアCPI)は、同1.9%とインフレが進行していることがわかります。

このままインフレが続いた場合、預金だけでは物価の上昇によって、資産価値が目減りします。資産価値の目減りとは、持っているお金の額面は変わらないのに、購入できるものが減っていくことです。

現在100万円の預金があれば、100万円の商品を購入できます。しかし、インフレによって翌年に物価が3%上昇した場合の商品の価格は103万円です。

したがって預金しているだけではインフレに対応できず、購入できるものが年々減ってしまいます。

預金は元本割れをしないことがメリットです。しかし現在の利率は大手銀行でも0.002%とほとんど利息がつかないため、インフレが続けば年々資産価値は目減りすることになります。

資産価値の目減りを防止するためには、資産運用によるインフレ対策が必要です。

50代からでも複利の効果でお金が増える可能性があるから

50歳からでも複利運用を活用すれば、十分にお金を増やせる可能性があります。

複利運用とは元本に運用益を加えて運用する方法で、投資期間が長くなるほど運用効率が良くなることがメリットです。

仮に投資元本100万円を年利3%で運用できると、運用益は3万円になります。複利運用の翌年の元本は、当初の投資元本100万円に運用益3万円を加えた103万円です。

103万円を年利3%で運用すると、運用益は30,900円となり、運用効率が向上していることがわかります。

複利運用は早く投資を始めるほど効果が大きくなり、お金を増やせる可能性が高まります。iDeCoやNISAを始めようと思っている人は、今すぐに始めて複利効果を実感しましょう。

実際にどの程度増える可能性があるのか知りたい人は、下記のシミュレーションを参考にしてください。

運用期間10年のシミュレーション

1%3%5%
毎月1.2万円約151万円約167万円約186万円
毎月2万円約252万円約279万円約310万円
毎月2.3万円約290万円約321万円約357万円
毎月6.8万円約1,319万円約1,543万円約1,817万円

運用期間20年のシミュレーション

1%3%5%
毎月1.2万円約318万円約393万円約493万円
毎月2万円約531万円約656万円約822万円
毎月2.3万円約610万円約755万円約945万円
毎月6.8万円約1,805万円約2,232万円約2,795万円

老後資金の最後の準備期間だから

50歳は老後資金の最後の準備期間と言えます。

50歳は多くの人にとって子供が独立し、教育費がかからなくなる年齢です。また住宅ローンの返済が終わっている人もおり、これまでよりも金銭的な余裕が出るため、老後資金を準備しやすくなります。

また年金を受給開始できる年齢である65歳まで15年があるため、運用期間​​としては十分です。
※繰り上げ受給を選択し、60歳から年金を受け取る場合の運用期間は10年です。

仮に投資期間を15年とし毎月の積立金額を5万円、運用利回りを3%とした場合、元本900万円と運用益およそ234万円を合わせると、1,134万円になります。

投資で運用利回り3%は十分現実的な数字です。またiDeCoや新NISAは積立投資ができるため、まとまった投資資金は不要です。

老後資金の準備ができていないという人は、50代が最後のチャンスです。人生100年時代、これから始めても十分な運用期間があります。これを機にiDeCoや新NISAで、老後資金の準備を始めることをオススメします。

iDeCoと新NISAの特徴や違いを比較

ここでは簡単にiDeCoと新NISAの特徴や違いについて解説します。どちらも税金が優遇される制度ですが、それぞれのメリットやデメリットは異なるため注意が必要です。

またそれぞれ向いている人も違うため、「自分はどっちの制度を使ったらいいかわからない」と悩む人は参考にしてください。

iDeCoとは

iDeCoとは?

iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことで、加入者本人が掛金の拠出と運用を行い、運用結果によって将来受け取れる年金が変わる制度です。

また毎月積み立てられる金額は、職業や企業DCの有無などによって異なります。ご自身がいくら積み立てられるのか知りたい人は、下記の表を参照してください。

加入資格拠出限度額
第1号被保険者・任意加入被保険者(自営業業者・個人事業主)月額6.8万円
第2号被保険者(会社員・公務員)会社に企業年金がない会社員月額2.3万円
企業型DCのみに加入している会社員月額2万円
DBと企業型DCに加入している会社員月額1.2万円
DBのみに加入している会社員月額1.2万円
公務員月額1.2万円
第3号被保険者(専業主婦・夫)月額2.3万円

※DBとは、確定給付企業年金、厚生年金基金、石炭鉱業年金基金、私立学校教職員共済のことです。

iDeCoの基本情報について理解するために、以下3つを解説します。

  • iDeCoが向いている人
  • iDeCoのメリット
  • iDeCoのデメリット

iDeCoのメリット

iDeCoのメリットは以下の3つです。

  • 掛金が全額所得控除になる
  • 運用益が非課税
  • 受取時の税負担も軽減される
掛金が全額所得控除になる

iDeCoの掛金が全額所得控除の対象となるため、住民税と所得税の節税につながります。

所得税率約20%、税率約10%の人が年間24万円iDeCoに拠出すると、節税できる金額はおよそ7万2,000円です。15年継続した場合の節税額は108万円以上にもなります。

iDeCoの節税メリットは高収入な人ほど恩恵を受けることができます。賢く節税しつつ老後資金を準備したい人はiDeCoを利用しましょう。

運用益が非課税

iDeCoは運用益に税金がかかりません。毎月の積立額を2万円、年利3%で15年運用したとすると、総額はおよそ454万円(元本360万円+およそ運用益94万円)になります。

本来であれば運用益には約20%の税金がかかるため、運用益94万円には18万8,000円の税金が発生します。そのため本来受け取れるお金は、454万円ではなく435万2,000円です。

ただしiDeCoで運用すると、運用益94万円に税金がかかりません。したがって手元に残るお金も大きくなります

運用がシミュレーションよりも好調だったり、運用期間を長期にすると、さらに節税効果は高まります。

受取時の税負担も軽減をされる

iDeCoは受け取るとき以下2つの控除を活用することで税負担の軽減が可能です。

  • 公的年金等控除:年金として受け取る場合
  • 退職所得控除:一時金で受け取る場合

公的年金控除では受取時の年齢によって控除額が異なります。65歳未満の場合は60万円、65歳以上の場合は110万円です。

つまり65歳未満の人は年間の受け取り金額を60万円以下、65歳以上の人は110万円以下にすると税金がかかりません。

退職所得控除は勤続年数によって控除額が変動します。

勤続年数退職所得控除額
20年以下の部分40万円×勤続年数
※上限は800万円
20年超の部分70万円×(勤続年数-20年)

たとえば勤続年数30年の人の退職所得控除は次のように計算します。

  • 20年以下の部分:40万円×20年=800万円
  • 20年超の部分:70万円×(30年-20年)=700万円
  • 合計:800万円+700万円=1,500万円

ただ退職所得控除は退職金にも適用されるため、金額によってはiDeCoで受け取るお金の税負担が増えてしまう場合もあります。

iDeCoでしっかりと節税するためには、退職金も含めたシミュレーションが欠かせません。

iDeCoデメリット

メリットだけのように見えるiDeCoにも以下のデメリットがあります。

  • 長期間の資金拘束がある
  • 購入できる商品が証券会社・金融機関によって異なる
  • 元本割れの恐れがある
  • 手数料がかかる
長期間の資金拘束がある

iDeCoには長期間の資金拘束があり、一度拠出したお金は、原則60歳以降にならないと引き出せません。受給開始可能年齢は加入期間によって異なります。

加入期間受給開始可能年齢
10年以上60歳
8年以上10年未満61歳
6年以上8年未満62歳
4年以上6年未満63歳
2年以上4年未満64歳
1ヶ月以上2年未満65歳

50歳で拠出したお金は、原則60歳にならないと出せません。

そのため十分な貯蓄を用意しておかないと、病気やリストラなどの万が一の事態があったときに、お金を引き出せず生活が立ち行かなくなる可能性があります。

iDeCoを行う場合は、長期間使用する予定のないお金のみを拠出するようにしましょう。

購入できる商品が証券会社・金融機関によって異なる

iDeCoは開設する証券会社・金融機関によって、購入できる商品が異なります。購入可能な商品を調べずにiDeCoを開設してしまうと、投資したい商品が扱っていなかったという事態になりかねません。

iDeCoを解説する前には、金融機関のホームページを確認し、どの商品が購入できるのか必ずチェックしましょう。

たとえばSBI証券であれば、こちらのページから取扱商品を確認できます。

元本割れの恐れがある

iDeCoには元本保証商品だけでなく、元本割れの恐れがある投資信託の購入も可能です。

定期預金は元本保証の代わりに、運用益はほとんど見込めないため、所得控除を目的として拠出する商品と言えます。

投資信託は元本割れの恐れがある一方で、大きなリターンを狙え、運用益の非課税メリットを最大限活用することが可能です。

大きなリターンを狙うべきなのかは、目標の金額や現在の貯蓄状況によって異なります。商品を選ぶ際は利回りだけを見ずに、元本割れのリスクも考慮しましょう

手数料がかかる

iDeCoの加入・運用には以下3つの手数料がかかります。

  • 加入・移管手数料:初回のみ2,829円
  • 口座管理手数料:171円(加入者105円+運用指図者66円)
  • 運営管理機関手数料:証券会社・金融機関によって異なる

「加入・移管手数料」「口座管理手数料」は、どこの証券会社・金融機関であっても上記に記載した金額がかかります。

運営管理機関手数料は証券会社・金融機関によって異なり、無料としているところもあれば、500円以上かかるところもあります。

また手数料が高いと、手数料負けしてしまう可能性が高いです。

そのため手数料を抑えたい人は、SBI証券や楽天証券など一部の手数料を無料にしている金融機関を選びましょう。

iDeCoと手数料負けの関係については、下記の記事で解説しています。

iDeCoが向いている人

iDeCoが向いている人は、高収入で退職金制度がない人です。

たとえば個人事業主(フリーランス)や自営業者です。高所得者は所得税率が高いため、掛金の全額所得控除のメリットを最大限受けられます。

所得税率40%、住民税率10%の人が年間81万6,000円拠出した場合の節税効果は、40万8,000円です。15年続けると節税メリットは612万円にもなります。

また退職金制度がない人は、受給時に退職金所得控除の活用によって、税負担を大幅に軽減できます。

ただ個人事業主や自営業者は収入が不安定なケースも多いです。

そのため事前に半年〜1年分の生活費を用意してから始めると、想定外のトラブルが起きても生活に困ることはないとなるでしょう。

新NISAとは

新NISAとは?

2024年1月からNISAが生まれ変わりました。この記事では新NISAと呼びます。これまでのNISAからの主な変更点は以下の通りです。

  • 年間投資枠が360万円に拡大
    ※成長投資枠:240万円+つみたて投資枠:120万円
  • 生涯投資枠が1,800万円に拡大
    ※成長投資枠:1,200万円+つみたて投資枠:600万円
  • 非課税保有期間が無期限に変更
  • 売却すると買付額分の投資枠の再利用ができる

新NISAのメリット

新NISAのメリットは以下の4つです。

  • 売却益・配当金に税金がかからない
  • 幅広い商品に投資ができる
  • いつでも現金化できる
  • 100円から投資ができる
売却益・配当金に税金がかからない

新NISAの一番のメリットは、売却益・配当金に税金がかからないことです。前述のように通常、投資で利益が出るとおよそ20%の税金がかかります。

しかし新NISAで購入した銘柄で利益が出ても20%の税金がかからず、受け取れる金額が大きくなります。

たとえば10万円の配当金が生じた場合、10万円のおよそ20%である2万円の税金がかかるため、手残りは8万円です。一方で新NISAで購入していると、20%の税金はかからないため、2万円も多く配当金を受け取れます。

幅広い商品に投資ができる

新NISAではiDeCoよりも幅広い商品に投資ができます。iDeCoは証券会社が選定した商品にしか投資ができません。

一方、新NISAでは以下の商品に投資が可能です。

  • 成長投資枠:上場株式・投資信託等
  • つみたて投資枠:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託

特に成長投資枠ではiDeCoでは投資できなかった上場株式に投資が可能で、配当金や株主優待を受け取ることもできます。

新NISAは投資できる商品の幅が広いため、あらゆる投資家のニーズに応えられるのが魅力です。

いつでも現金化できる

新NISAは商品を売却していつでも現金化できることも魅力です。投資を継続していると病気やけがによる入院、リストラなどで急にお金が必要になるケースがあります。

NISAであれば現在保有している商品を売却することで、いつでも現金の用意が可能です。ただし、売却タイミングによっては元本割れする恐れがある点は押さえておきましょう。

100円から投資ができる

証券会社によっては100円から投資ができます。少額投資からスタートし、商品選定や値動きに慣れてからまとまったお金を投資することも可能です。

また証券会社によっては、日々のお買い物で貯まったポイントで投資ができます。

ポイント投資は万が一損をしたとしても、現金が減ることはないため、投資のはじめの一歩として非常にオススメです。

新NISAデメリット

使い勝手の良い新NISAですが、以下2つのデメリットもあります。

  • 利益が出ないと非課税メリットを活かせない
  • 他の口座と損益通算ができない
利益が出ないと非課税メリットを活かせない

新NISAの非課税メリットは、そもそも投資で利益が出ないと活用できません。

新NISAで購入できる上場株式や投資信託は、必ず利益が出るものではなく、元本割れの恐れがあります。

万が一元本割れしてしまうと、非課税メリットは一切受けられません。新NISAの非課税メリットを活用する場合、商品を売却するタイミングで利益が出ると思われる確実性の高い投資を行う必要があります。

他の口座と損益通算ができない

新NISAと特定口座・一般口座の損益通算は行えません。損益通算とは1年間の損益を通算して、税金を減らすことです。

A株の売却で10万円の利益、B株の売却で5万円の損失が発生したとしましょう。本来であればA株の10万円には2万円(10万円×約20%)の税金がかかります。

ただA株の利益10万円とB株の損失5万円を損益通算することで、全体の利益を5万円とし、かかる税金を1万円に軽減できます。

新NISAでは損失が生じても損益通算ができないため、特定口座や一般口座で売却益があっても利益全額に課税されてしまいます。

そのため新NISAでは、損切りが必要となるデイトレードやスイングトレードは行わず、インデックスファンドをはじめとした長期投資に適した商品へ投資しましょう。

新NISAが向いている人

新NISAが向いている人は、投資方針が定まっていない人と万が一お金を引き出す可能性のある人です。

新NISAは投資できる商品がさまざまあり、成長株投資や高配当株投資、株主優待狙いの投資などあらゆる投資ができます。

そのため投資方針が定まっていない人であっても、さまざまな投資を行う中で、自分に合う投資を見つけることが可能です。

また万が一お金を引き出す可能性のある人も新NISAに向いています。iDeCoは原則60歳以降まで資金を引き出すことができません。

そのため想定外のトラブルが起こったときに、投資資金以外のお金を用意していないと、生活が立ち行かなくなります。

新NISAは商品の売却によっていつでも現金化できるため、万が一の事態が発生しても安心です。

50歳からの資産形成はiDeCoと新NISAどちらをやるべき?

iDeCoと新NISAはどちらも優れた制度で、50歳からの資産形成にはどちらもオススメできます。ここでは、iDeCoと新NISAどちらをやるべきなのか以下3つの視点で解説します。

  • 老後資産の確保なら節税効果が高いiDeCo
  • 急な出費に備えるなら新NISA
  • お金に余裕があるなら併用もオススメ

老後資金の確保なら節税効果が高いiDeCo

老後資金の確保が目的なら節税効果が高いiDeCoがオススメです。iDeCoは掛金の全額が全額所得控除となり、運用結果に関係なく節税ができます。

運用によって出た利益に対しても税金がかからないため、非常に節税効果が高いです。

また60歳以降の受給開始可能年齢の前に引き出すことは難しいため、強制的に老後資金を作りたい人にも非常にオススメできます。

iDeCoと新NISAどちらをやればいいか迷っている人には、iDeCoから始めましょう。

急な出費に備えるなら新NISA

万が一の急な出費に備えたい人は、新NISAから始めましょう。資産形成は長期運用が前提です。しかし急な病気や車の買い替えなどで、急にお金が必要になる場合があります。

新NISAはすぐにお金を引き出せるため、万が一の事態にも安心です。

また新NISAは、成長投資枠とつみたて投資枠で購入できる商品が異なります。

成長投資枠は幅広い商品に投資できる一方で、値動きが激しく投資初心者の資産形成にはオススメできないものもあります。

投資初心者はつみたて投資枠で投資信託の購入から始めましょう。

資金に余裕があるなら併用もオススメ

資金に余裕がある人は、iDeCo新NISAの併用もオススメです。2つの制度を併用することで、節税しながら確実に老後資金を貯めつつ、入院や車の買い替えなどの突発的な出費にも対応ができます。

iDeCoと新NISAを併用する場合は、以下の順番で枠を埋めていくのが良いでしょう。
※会社に企業年金がない会社員の場合を想定しています。

  1. iDeCo:年額27万6,000円(月額23,000円万円)
  2. つみたて投資枠:年額120万円(月額10万円)
  3. 成長投資枠240万円(月額12万円)

選べない人はiDeCoの活用がオススメ

どちらもメリットがあって選べないという人は、iDeCoを優先しましょう。iDeCoは収入のある人であれば確実に節税効果を得られます。

拠出できる商品は最大で35種類と限定されているため、投資初心者でも迷いにくいのが魅力です。

また一度拠出すると、原則60歳以降まで引き出せないため、強制的に老後資金を貯められます。

以上の理由からiDeCoと新NISAどちらを活用すればいいか選べない人は、iDeCoを優先しましょう。

iDeCoや新NISAにオススメの証券会社・金融機関の選び方

資産形成には銘柄選びだけでなく、証券会社・金融機関選びも非常に重要です。証券会社が違うだけで、年間のリターンが数万円も使ってくるケースもあります。

ここではiDeCoや新NISAを始めたい人に向けて、証券会社・金融機関を選ぶポイントを以下3つ解説します。

  • 投資したい銘柄・商品を扱っているか
  • 手数料が安いか
  • 少額から積立投資ができるか

iDeCoでもNISAでも総合的にオススメなのはSBI証券ですが、より詳しく比較検討したい人は、下記の記事をご確認ください。

投資したい銘柄・商品を扱っているか

最初に確認したいポイントは、投資したい銘柄・商品を扱っているかです。

特にiDeCoの運用商品は、証券会社・金融機関ごとに必ず3以上35以下にしなければならないと決まっています。

商品数が限られているため、iDeCoを開設する証券会社・金融機関によっては、投資したい銘柄・商品を全く取り扱っていないというケースもあるでしょう。

iDeCo開設後に証券会社や金融機関の変更もできますが、非常に手間がかかるためオススメしません。

そのためiDeCoや新NISAを開設する前には、証券会社・金融機関で自分の投資した銘柄や商品が扱っているのかは必ず確認しましょう。

iDeCoのオススメ銘柄については、以下の記事で解説しています。

手数料は安いか

次に確認したいのが手数料です。iDeCoでは最低でも以下の手数料がかかります。

  • 加入・移管手数料:初回のみ2,829円
  • 口座管理手数料:171円(加入者105円+運用指指図者66円)
  • 運営管理機関手数料:証券会社・金融機関によって異なる

運用管理手数料は無料にしている証券会社・金融機関もあります。

また新NISAは全く手数料がかからない証券会社・金融機関もあるため、少しでもコストを抑えたい人は、手数料体系をチェックしましょう。

少額から積立投資できるか

iDeCoの最低拠出額は5,000円と決まっていますが、新NISAの最低積立額は証券会社・金融機関ごとに異なります。

大手ネット証券であれば100円から積立投資できますが、最低1,000円または1万円という証券会社金融機関もあるため注意が必要です。

投資経験がない場合、1,000円または1万円を投資するのは「ちょっと怖い」と感じる人もいるでしょう。少額から始めたい人は100円から投資できる証券会社を選びましょう。

iDeCoや新NISAにオススメの証券会社・金融機関

iDeCoや新NISAにオススメの証券会社は、SBI証券です。

SBI証券のiDeCo

引用元:SBI証券

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iDeCoと新NISAともに手数料は業界最安で、コストがほとんどかかりません。

iDeCo新NISAどちらでも、現在人気の全世界株式に投資信託、米国株式に投資できる投資信託を揃えているため、これから資産形成を行いたい50代の人にもオススメします。

また株式よりも値動きの小さい債券に投資する投資信託もあるため、リスクを抑えた運用をしたい人向けの商品も揃っているのが魅力です。

新NISAの最低投資金額は100円からのため、少額からコツコツと投資ができます。さらにポイント投資が可能で、1ポイント1円から利用できます。利用できるポイントは以下3つです。

  • Tポイント
  • Pontaポイント
  • Vポイント
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50代以降のポートフォリオの組み方【iDeCo/NISA共通】

iDeCoと新NISAどちらを行うにしても、ポートフォリオは非常に重要です。ポートフォリオとは資産の組み合わせのことを指します。

50代は20代・30代のようにリスクのある運用が難しいため、慎重にポートフォリオを組む必要があります。

ポートフォリオを組む際に重要となるのが、運用期間と目標資産額です。

運用期間が長く、目標資産額が小さければ、リスクの低いポートフォリオを組めます。たとえば「株式10%+債券90%」といったポートフォリオが考えられます。

一方で運用期間が短く、目標の資産額が大きければ、リスクの高いポートフォリオを組まなければいけません。株式の比率を多めにし「株式40%+債券60%」というポートフォリオが考えられます。

ただ株式の比率を多くすると、値動きが激しくなり短期的には元本割れする恐れがあるため、ポートフォリオを組む際は慎重に考えなければいけません。

50代の資産運用に関するよくある質問

50代の資産運用に関するよくある以下3つの質問へ回答します。

  • 積立金額はどのように決めるべきですか?
  • 50代からiDeCoを始めるのは無意味だと聞きましたが本当ですか?
  • iDeCoとNISAどちらがお得ですか?

積立金額はどのように決めるべきですか?

積立金額の決め方には次の2つがあります。

  • 目標金額から逆算する
  • 手取りをもとに決定する

目標金額から逆算する場合は、何年後にいくらの資金が必要なのかを決めましょう。たとえば、10年後に300万円の老後資金が必要なのであれば、運用利回りにもよりますが月2万円以上の積立が必要です。

積立金額の目安は、「50代からでも複利の効果でお金が増える可能性があるから」で紹介したシミュレーション結果を参考にしてください。

また手取りの何%かを積立金額にする方法もあります。投資初心者は10%以内にするのがオススメです。手取りが30万円の人であれば、積立金額を月3万円にするイメージです。

投資経験のない人は、少額から始めましょう。投資に慣れてきたら、徐々に積立金額を増やすのがオススメです。

50代からiDeCoを始めるのは無意味だと聞きましたが本当ですか?

iDeCoはさまざまな節税メリットがあり、運用期間が短くても一定の効果が期待できます。とくに50代は役職についており、高収入の人も多いです。

そのため掛金の全額所得控除の恩恵が非常に大きいと言えます。そのため運用益の期待できない元本確保型の商品を選んだとしても、一定のメリットがあります。

また受取時には一定の控除があるため、50歳からiDeCoを始めてもまったく遅くはありません。

iDeCoとNISAどちらがお得ですか?

基本的にはさまざまな税金の優遇措置のあるiDeCoの方がお得です。とくに所得の高い人は、iDeCoの方がお得になりやすいです。

そのため投資資金に余裕のある人は、iDeCoを優先して始めましょう。

まとめ:50歳はiDeCoと新NISA併用もアリ!今すぐ始めよう

50歳がiDeCoと新NISAを始めるならどちらが良いのか、それぞれのメリットやデメリット、証券会社の選び方、オススメの証券会社について解説しました。

現在日本はインフレが進行しており、預金しているだけでは年々資産が目減りしてしまいます。資産が目減りすると、理想の老後生活を送れなくなるリスクがあり対策は急務です。

iDeCoと新NISAどちらも、50歳からの資産運用をサポートしてくれる優秀な制度です。お金に余裕のある人であれば併用、一人しか利用できないのであればiDeCoを優先して利用しましょう。

またiDeCoや新NISAを始める場合は、証券会社も非常に重要です。最もオススメの証券会社はSBI証券です。

SBI証券は手数料が業界最安で、現在人気の投資信託だけでなく、低リスクの商品もラインナップしています。

また業界に先駆けて、国内株式と米国株式を1株から積み立てられるサービスをスタートしています。このサービスを活用することで、効率的に分散投資が可能です。

著者
Runchaテクニカル分析チーム
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日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト|4大監査法人出身者|TradingViewインジケーター開発者|EA開発者|

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監修者
山中康司

有限会社アセンダント

学歴: 慶應義塾大学卒業

著書: 『FXチャート分析マスターブック FX ボリンジャーバンド常勝のワザ』(2013年12月)

来歴: アメリカ銀行バイスプレジデント → 日興シティ信託銀行為替資金部次長を歴任。・金融コンサルティング会社アセンダント設立。金融リテラシー協会代表理事を務める。



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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
アセンダント取締役
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